海外旅行

No.120:2度目のミラノ、ヴェネチア

 2度目のミラノ、ヴェネチアは充実した旅でした。14年前に初めて訪れたときは、ツアーだったので、効率は良いものの、次から次へと味わう間もなく見物していった感がありましたが、今回は全て自由行動、思うところをゆっくり旅することができました。まさに「2度目の旅は断然楽しい!」です。

 1度目は行けなかったミラノの『最後の晩餐』やヴェネチアのサン・マルコ寺院、今回はしっかり訪ねています。ヴェネチアではヴェネチアングラスのムラーノ島やカラフルな家が並ぶブラーノ島に渡り、周辺都市のパドヴァ、マントヴァ、トリノ、ベルガモなどで街歩きを楽しみ、教会や宮殿を見物しました。

 教会や宮殿の重厚な建造物、内部のいたるところにある装飾、彫刻、絵画、どれをとっても人々のとてつもない時間、労力、こだわりを感じるものばかり、巨大な装飾が黄金に輝いているとこともあります。中世におけるイタリアの繁栄、その重厚さ、華麗さを実感せずにはいられません。


内部の壁面全てをジョットのフレスコ画で埋め尽くしたスクロヴェーニ礼拝堂<写真へのクリックで拡大できます>

 ヴェネチアのサン・マルコ寺院の壮大で重厚な建造物や、黄金や宝石、七宝によって聖人たちを描いた祭壇画には圧倒されます。パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂内部の壁全てを埋め尽くすジョットのフレスコ画も圧巻です。ヴェネチアの巨大な富、パドヴァの小さな礼拝堂に込められた信仰心の深さに思いをはせました。

 トリノ王宮の巨大な広間、絢爛豪華な調度品、壁や天井の装飾、彫刻、絵画、なども溜息の出る思いでした。贅の限りを尽くした絢爛豪華さは日本では見ることができません。経済力の違いもあったかもしれませんが、わびさびや穏やかさの日本にはない、派手さや激しさがあるように思いました。

 食事は当然イタ飯ですが、日本のイタ飯とは味付けが違います。といっても日本ではあまり外食しないので断言は難しいのですが、食後の満足感はあまりありません。イタリアに限らず海外ではどこでもそんなもので、違うのは台湾だけです。台湾は、事務所のボスが選りすぐった店での食事ということもあるのですが、そうでなくても満足感が得られるところがたくさんあります。今回、夕食後にホテルで、日本から持参したカップ麺などを食べながら、そんな台湾でのことを思い出していました。

 安心、安全は日本ほどではないにしても、注意さえすれば何とかなりそうです。人が集まるところでは大きな銃を肩から下げた兵士が警備しており、テロの脅威があるのでできるだけ近寄らないようにして、スリや引ったくりの類には、歩く場所や、財布、スマホ、カメラなどの取り扱いに注意します。注意深い行動が必要ではあるものの、現地に行って、現物を直接見て感じることの楽しさ、素晴らしさは捨てがたく、これからもいろいろなところに出かけて行って、いろいろな体験をしたいと考えています。ウォーキングで体力を維持して。

の記事

No.156:ガウディの世界 (2020年01月31日)

大輪の花のような大きな丸窓、そこにはめ込まれた花びらの形をした色とりどりのステンドグラスを通して、明るく柔らかい光が差し込んでいます。バルセロナ近郊の小さな町にあるコロニア・グエル教会です。ガウディ建築の原点で、最高傑作とも言われています。床から伸びるやや傾いた柱は樹木を連想させ、天井を這うたくさんの梁はその枝を連想させます。まるで林の中にいるようです。

No.151:北欧夏の旅 (2019年08月31日)

 両岸に迫る切り立った岩山の間を縫うように、静かに進むクルーズ船、鏡のような海面に映し出される岩山と青空、朝の清々しい空気とあいまって、神々しいばかりの自然の美しさに心打たれました。この風景だけで、今回の北欧夏の旅に出た価値がありました。ノルウェーのソグネフィヨルド、その最も狭いところを巡るクルーズ、グドヴァンゲンという港を朝8時半に出て、フロムという港までの2時間、心洗われる思いでした。

No.144:多難なギリシャ旅行でした (2019年01月31日)

 異例の寒波に見舞われたギリシャ、大雪で交通機関が混乱するなかでの観光旅行でした。長距離のバスや電車は通常でも本数が少なくて不便なギリシャ、それが混乱したのですから、ギリシャ語の分からない個人旅行者にとっては不安の多い、多難な移動となりました。

No.141:親日国ポーランド (2018年10月31日)

 初めてのポーランドでは多くの親切に出会いました。ヤヴォルの平和教会では教会のパイプオルガン演奏を収録したCDをいきなりプレゼントされ、戸惑ったり、喜んだり、ワルシャワの中央駅では広大な構内をバス停まで案内してもらい大助かりでした。いずれもたまたまそこにいた人たちで、CDは教会の受付でわざわざ購入したものらしく、バス停に案内してくれた人は売店で後ろに並んだ人でした。券売機の操作でまごついていると声を掛けてくれたり、乗車ホームの確認ができずに困っていると快く助けてくれました。

No.132:シチリア旅行 (2018年01月31日)

 今回の旅のハイライトはパルレモの王宮内パラティーナ礼拝堂でした。多くの教会や礼拝堂を見てきましたが、これほど美しい礼拝堂は初めてです。シチリアが地中海で最も財力ある国に発展したノイマン王朝時代(12世紀)に造られました。黄金色、青、赤、緑のモザイクが壁一面を覆い、900年近くも経つのに、色褪せることなく鮮やかに美しく輝いています。

No.128:ポルトガル旅行 (2017年09月30日)

 季節の良いときに旅行に行きたい、と勤務先のボスに頼み込み、秋のポルトガル旅行が実現しました。直行便のないポルトガルは15時間ほど、飛行機の狭い座席で長時間過ごすこと、キツイ時差ぼけになることで、歳をとったら厳しく、ヨーロッパにあと何回行けるかわからない、と訴えたのです。

No.114:驚きが多かったホーチミン (2016年07月31日)

 4泊5日で滞在したベトナム・ホーチミン、驚くことが多い街でした。バイクの多さとマナーの悪さにはびっくりです。歩道を走る、歩行者専用の横断歩道を青信号で渡っている前後すれすれを横切る、左折と対向右折が無秩序に入り乱れる、あちこちでクラクションが鳴り響く、といった具合、車のマナーも似たようなものです。それに、どこへ行ってもたくさんのバイクが走っており、排気ガスが気になります。

No.108:ベネルクス3国の旅 (2016年01月31日)

 「本当に行くの?」「無事の帰国を祈る!」といった言葉に見送られて出かけたブリュッセル、新年の3日まで開いているクリスマスマーケットをはじめとして街中が大変な賑わい、テロに対する人々の懸念は全く感じられません。

No.100:何事も大きく頑丈そうなロシアでした (2015年05月31日)

 ゴールデンウィークでの海外旅行は2回目、1回目は37年前の初めてのヨーロッパでした。それから何回も出かけているヨーロッパですが、今回はフィンランドのヘルシンキ、エストニアのタリン、ロシアのサンクトペテルブルク、と初めての国ばかりです。映画「かもめ食堂」の舞台となったヘルシンキを観光し、ムーミンのマグカップを購入、街中が中世のテーマパークのようなタリンを楽しみました。サンクトペテルブルク、旧レニングラードはヘルシンキから高速鉄道で行けることが分かり、急きょ計画に組込み、世界三大美術館であるエルミタージュ美術館や美しいエカテリーナ宮殿を見物しました。

No.096:南仏の旅 (2015年01月31日)

 1月1日元日の午前0時30分羽田発でパリ経由南仏ニースへ。搭乗するとすぐに「いつもエールフランスをご利用いただきありがとうございます」とプレミアム・エコノミーにグレードアップしてくれました。妻と2人で10万円以上相当のプレゼント、幸先の良い年明けです。


タイトルとURLをコピーしました