海外旅行

No.048:南イタリア旅行

写真
アマルフィ海岸

 ナポリの王宮やチボリの貴族の別荘をゆっくり見物すれば気分は中世貴族、アマルフィの太陽を浴びて海岸の街をそぞろ歩けば気分は陽気なイタリア人、そんな南イタリア10日間の旅、夜はホテルでパソコン操作の日々でした。仕事です。休暇中も仕事が頭から離れないワーカホリックのようですが、本人はバカンスも仕事も楽しんでいるつもり、定年後の気楽な仕事だからでしょう。

 仕事先の事務所にはパソコン操作のできる人がいないので、大切なメールには返信して事務所にFAX連絡しておく必要があるのです。わたくしの休暇中はメール処理の人を手配するのですが、メールの少ない1月ということで、「担当者不在のため、お急ぎの方はFAXにてご連絡ください」との自動返信で乗り切ろうということになりました。しかし、それだけでは不安なので、海外でのメール処理をトライしたのです。これがうまくいけば、今後はいつでも休暇がとれる、そんな魂胆もあります。

 宿泊するホテル全てに無線LANのWiFiによるインターネット接続サービスがあります。これが使えるはずですが、念のためインターネット接続を世界中でサービスしているiPassに加入し、日本で接続テストを済ませてから出かけました。ホテルでの接続だけに頼るのは危険と考えて、保険のつもりでしたが、このiPassが大活躍、空港でのメール送受信だけでなく、ホテルでも、一晩3から5ユーロ(350円から580円ぐらい)、ホテルによっては10ユーロ(1,150円ぐらい)、という接続料金を60円程度で済ませたりしています。FAX送信はインターネット経由、1ページ10円のPamFaxに加入し、これも日本で送信テストを済ませました。

 もくろみでは、朝ホテルでメールを送受信、移動中のバスで返信作成、翌朝ホテルでメール送受信とFAX送信、というサイクルでした。しかし、8時間の時差のために夜の方が大切なメールが多く入ってくるので、夜の返信作成、朝のFAX送信、というパターンに、夜が遅かったときはバスでの睡眠となりました。もくろみが外れたのはこれだけではありません。ホテルの部屋にWiFiの電波が届かず、電波を検知できる廊下で真夜中にパソコン操作したり、iPassサービススポットまで早朝に出かけたが電波が検知できず無駄足だったり、飛行機の搭乗ゲートを通過した途端に接続していたWiFiが切れたり、といった貴重な体験がありました。今回の実績で、少なくとも1月であれば海外旅行が遠慮なくできることとなり、iPadサイズのモバイルパソコンを購入し、イタリア事情を調査し、日本でリハーサルした、というもろもろの苦労が報われました。

 パソコンは天気予報のチェックなどにも役立ち、これからの必須アイテムです。持参したもう一つのハイテク機器、GPS機、これも必須アイテムとなりそうです。行きたいところを事前に登録しておけば、確実に到達できます。アナウンスの全くないバスや電車に乗っても安心、初めての街を歩いても迷うことはありません。これほど役に立つとは思いませんでした。

 ハイテク機器を使って効率よくバカンスを楽しみ、仕事もこなす、自分としてはいままでにない新しいスタイル、この歳になっても進化している、と自画自賛です。だれも褒めてくれないし、気にも留めてくれないので。

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No.156:ガウディの世界 (2020年01月31日)

大輪の花のような大きな丸窓、そこにはめ込まれた花びらの形をした色とりどりのステンドグラスを通して、明るく柔らかい光が差し込んでいます。バルセロナ近郊の小さな町にあるコロニア・グエル教会です。ガウディ建築の原点で、最高傑作とも言われています。床から伸びるやや傾いた柱は樹木を連想させ、天井を這うたくさんの梁はその枝を連想させます。まるで林の中にいるようです。

No.151:北欧夏の旅 (2019年08月31日)

 両岸に迫る切り立った岩山の間を縫うように、静かに進むクルーズ船、鏡のような海面に映し出される岩山と青空、朝の清々しい空気とあいまって、神々しいばかりの自然の美しさに心打たれました。この風景だけで、今回の北欧夏の旅に出た価値がありました。ノルウェーのソグネフィヨルド、その最も狭いところを巡るクルーズ、グドヴァンゲンという港を朝8時半に出て、フロムという港までの2時間、心洗われる思いでした。

No.144:多難なギリシャ旅行でした (2019年01月31日)

 異例の寒波に見舞われたギリシャ、大雪で交通機関が混乱するなかでの観光旅行でした。長距離のバスや電車は通常でも本数が少なくて不便なギリシャ、それが混乱したのですから、ギリシャ語の分からない個人旅行者にとっては不安の多い、多難な移動となりました。

No.141:親日国ポーランド (2018年10月31日)

 初めてのポーランドでは多くの親切に出会いました。ヤヴォルの平和教会では教会のパイプオルガン演奏を収録したCDをいきなりプレゼントされ、戸惑ったり、喜んだり、ワルシャワの中央駅では広大な構内をバス停まで案内してもらい大助かりでした。いずれもたまたまそこにいた人たちで、CDは教会の受付でわざわざ購入したものらしく、バス停に案内してくれた人は売店で後ろに並んだ人でした。券売機の操作でまごついていると声を掛けてくれたり、乗車ホームの確認ができずに困っていると快く助けてくれました。

No.132:シチリア旅行 (2018年01月31日)

 今回の旅のハイライトはパルレモの王宮内パラティーナ礼拝堂でした。多くの教会や礼拝堂を見てきましたが、これほど美しい礼拝堂は初めてです。シチリアが地中海で最も財力ある国に発展したノイマン王朝時代(12世紀)に造られました。黄金色、青、赤、緑のモザイクが壁一面を覆い、900年近くも経つのに、色褪せることなく鮮やかに美しく輝いています。

No.128:ポルトガル旅行 (2017年09月30日)

 季節の良いときに旅行に行きたい、と勤務先のボスに頼み込み、秋のポルトガル旅行が実現しました。直行便のないポルトガルは15時間ほど、飛行機の狭い座席で長時間過ごすこと、キツイ時差ぼけになることで、歳をとったら厳しく、ヨーロッパにあと何回行けるかわからない、と訴えたのです。

No.120:2度目のミラノ、ヴェネチア (2017年01月31日)

 2度目のミラノ・ヴェネチアは充実した旅でした。14年前に初めて訪れたときは、ツアーだったので、効率は良いものの、次から次へと味わう間もなく見物していった感がありましたが、今回は全て自由行動、思うところをゆっくり旅することができました。まさに「2度目の旅は断然楽しい!」です。

No.114:驚きが多かったホーチミン (2016年07月31日)

 4泊5日で滞在したベトナム・ホーチミン、驚くことが多い街でした。バイクの多さとマナーの悪さにはびっくりです。歩道を走る、歩行者専用の横断歩道を青信号で渡っている前後すれすれを横切る、左折と対向右折が無秩序に入り乱れる、あちこちでクラクションが鳴り響く、といった具合、車のマナーも似たようなものです。それに、どこへ行ってもたくさんのバイクが走っており、排気ガスが気になります。

No.108:ベネルクス3国の旅 (2016年01月31日)

 「本当に行くの?」「無事の帰国を祈る!」といった言葉に見送られて出かけたブリュッセル、新年の3日まで開いているクリスマスマーケットをはじめとして街中が大変な賑わい、テロに対する人々の懸念は全く感じられません。

No.100:何事も大きく頑丈そうなロシアでした (2015年05月31日)

 ゴールデンウィークでの海外旅行は2回目、1回目は37年前の初めてのヨーロッパでした。それから何回も出かけているヨーロッパですが、今回はフィンランドのヘルシンキ、エストニアのタリン、ロシアのサンクトペテルブルク、と初めての国ばかりです。映画「かもめ食堂」の舞台となったヘルシンキを観光し、ムーミンのマグカップを購入、街中が中世のテーマパークのようなタリンを楽しみました。サンクトペテルブルク、旧レニングラードはヘルシンキから高速鉄道で行けることが分かり、急きょ計画に組込み、世界三大美術館であるエルミタージュ美術館や美しいエカテリーナ宮殿を見物しました。


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