趣味

No.064:京都への歩き旅

 3回目の京都への歩き旅、自宅から京都まで11日間で498キロ、1日平均約45キロ、もう一歩も歩きたくない、という瞬間を今回初めて経験しました。その日、妻に電話で報告すると、普通の人はそうなのよ、と軽くいなされましたが。

 原因はマメ、それも最も歩きにくい足裏です。1日目が川崎の自宅から小田原までの67キロ、翌日が雨の予報だったので歩けるだけ歩きました。2日目、お昼前に雨がやんだので小田原を出発、途中で小雨になりましたが、そのまま箱根越え、三島へ37キロ、ここで靴の中が濡れたまま歩いたのがマメの原因となったようです。3日目の由比までの41キロでマメができました。4日目の藤枝までの47キロで、マメの痛みと、それをかばっての変則的な歩きで足親指の関節が痛みだし、もう歩きたくない、となったのです。

 ホテル手前5キロぐらいのところ、でも歩く以外に方法はなく、何とかホテルにたどり着いたものの、翌5日目の磐田までの43キロでは、最初は妖怪のようなゆっくり歩き、東海道歩き旅と思われる、中年の夫婦に、老人男女4人に、若い男性2人に、追い抜かれました。追い抜かれたことなどあまりなく、とてもみじめな気分でした。それでも、15キロほど歩いて大井川を渡り、日坂への山を登り始めると痛みが和らいできて、何とか歩き切りました。

 6日目の浜名湖西の新所原までの42キロ、7日目の岡崎までの45キロと歩くうちに、マメの痛みは和らいだものの、腰が痛くなり、真っ直ぐな姿勢で歩くことができなくなりました。ここが限界、と8日目は1日中ホテルで休養です。この日、天気予報通りに小雨と強風の1日となり、おかげで気分的な焦りも出ずにゆったりできました。歩ける天候なのに歩かないのは嫌なものです。この休養が功を奏して、9日目の名古屋市内までの36キロ、10日目の鈴鹿までの47キロはまあまあの歩き、11日目の水口までの45キロは普通の歩きとなり、12日目の京都までの48キロの、特に前半24キロは昨年同様の楽しい歩きとなりました。

 GPS記録でも、もう歩きたくない、と思った4日目が時速4.2キロ、朝追い抜かれてみじめな思いをした5日目が3.9キロ、疲れが限界となった7日目が4.3キロで、普通では考えられない速度です。いつもは2時間半あれば余裕で行ける10キロに、3時間近くかかるなぁ、などと思いながら歩いていました。通常は時速4.5キロぐらい、今回でも初日で5.0キロ、最終日で4.5キロでした。

京都への歩き旅
京都三条大橋に到着(GPS機は歩行距離531kmを記録)

 今回のことで、前回、前々回がいかに順調だったのかを思い知りました。何か事があればとんでもない苦行にもなりかねない歩き旅となるのです。マメはもちろん、歩けなくなる要因となる足腰の不調や体調不良、それに事故、特に暗さや疲れでのつまずき転倒、などには十分すぎるほどの注意深さが必要だとあらためて認識しました。歩道のない道路を歩いていて、通り過ぎる車を見ながら、いま転倒したら車にぶつかってしまうなぁ、などと考えたこともあります。何事も甘く見ない、特に、かつてうまくいったからといって。そんなことを身をもって実感した歩き旅でした。この歩き旅は「大江戸ウォーキング」でも報告しています。ご覧ください。

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No.177:試し歩き (2021年10月31日)

 コロナ禍で2年間中断している東海道歩き旅、来年春には行けそうなので、事前の試し歩きをしてみました。毎日、日帰りで32キロ、5日間、雨のため1日だけ23キロだったので合計151キロ、自宅から静岡までの160キロの少し手前相当の歩きとなります。歳と共に低下する体力、それに加えての長い自粛生活でどうなるのか心配でしたが、何とか来年行けそうな感じです。

No.171:アンクルウエイトを重くしました (2021年04月30日)

 歩くときのアンクルウエイトを片足0.5kgから1.5kgに変更しました。1.5kg2個が入った袋を持った妻は、「こんな重いものを足に付けたら田園調布の坂を越えられないわよ」と心配しています。田園調布の住宅街は高台にあり、川崎の自宅からはそこそこの坂を上るのです。

No.169:コロナ禍最強の趣味 (2021年02月28日)

 「やることがなくて毎日が辛い。(あなたは)どうしてる?」と勤務先事務所のボス、「散歩と囲碁で過ごしています」と答えると、「そう・・・」と羨ましそうな感じでした。緊急事態宣言で在宅勤務、というよりも、仕事がないので勤務はなく、単なる在宅となっていて、ボスとは電話でときどき話をします。人好き、話好きなボスのこと、ストレスがかなり溜まっていることでしょう。

No.164:新たな囲碁の先生 (2020年09月30日)

 囲碁の先生が一人増えて二人になりました。新しい先生からのメールには、私のレベルに合った、大切と思われる詰碁問題と共に「目で5~10秒以内くらいで解ける」ように、との指示が付いています。つまり、詰碁が解けるだけでは駄目で、完璧に身に着けろ、ということなのです。囲碁も武術や柔術のように鍛錬こそ大切、ということでしょうか。

No.163:夏休みは囲碁三昧 (2020年08月31日)

 突然のこと、事務所のボスが2週間のホテル住いとなりました。どうやら、都心にある超一流ホテルに避暑、ということのようです。その間、私も思いがけない夏休み、どこかに行こうかと一瞬考えましたが、所詮はコロナ禍、結局囲碁三昧となりました。

No.162:オンライン囲碁対局 (2020年07月31日)

 地域の囲碁サークルで毎週日曜日にオンライン囲碁対局を始めて8週目となりました。皆さんご高齢なので参加されるか否か、提案者としては不安でしたが、始めてみるとみなさん熱心で、毎回10名ほどが参加されています。いままでの実対局でも、8名から多くても15名の参加でしたから、まずまずの成功、と言えます。

No.153:囲碁サークル (2019年10月31日)

 「上達しましたね」と私の囲碁対局を取り囲む人たちが口々に褒めてくれました。毎週日曜日の囲碁サークル、終了時間間近で他の対局はすでに終わって、メンバー全員が見守るという中で勝利したのです。ルンルン気分で帰宅しました。この日は2勝1敗、1年間続けて初めての勝ち越しです。9目という大きなハンディをもらっての勝利なのですが、それでも勝てなかった今までと比べると大進歩です。「勉強してますね」とも言われました。

No.147:10回目の東海道歩き旅 (2019年04月30日)

 今年で10回目となる東海道歩き旅、川崎の自宅から伊勢神宮まで、512kmを79万6千歩で完歩しました。ここ数年、気持よく歩ける日が少なくなり、歳とともに体力の衰えを実感するようになっています。

No.146:囲碁サークル (2019年03月31日)

 趣味は「旅行」と「ウォーキング」です。最近、それに「囲碁」が加わろうとしています。実益など求めず、ただただ楽しむ、それが本来の趣味というものなのかもしれませんが、私の場合は実益のない趣味は考えられません。貧乏性なのです。「旅行」は妻と二人、一緒に暮らす智恵を授けてくれます。一人旅はしません、実益が見いだせないのです。毎年の「東海道歩き旅」は一人ですが、これは毎日のウォーキングの励みの元になる、という実益があります。

No.135:東海道歩き旅で転倒しました (2018年04月30日)

 一瞬、何が起きたのか分かりませんでした。あっ、という間の転倒、自転車とのすれ違いざまでのことです。なかなか起き上がることができず情けなく、立止まった自転車の女子高校生から「大丈夫ですか」と声を掛けられ恥ずかしくもありました。


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