趣味

No.039:京都までの334km歩き旅

京都までの334km歩き旅
8日間の行程、マーク間が1日の行程。GPSトレースデータより自動作成された行程。<詳細地図を見る>

 今年は静岡から京都までを8日間かけて334km歩きました。自宅から静岡までを4日間で168km歩いた昨年のほぼ倍となります。来年はいよいよ自宅から京都までを一気に歩くことができそうです。

 ただひたすら歩くだけの旅、途中の名所や名産を楽しむこともなく、京都に到着しても数時間後には東京行の新幹線に乗り込む旅、それでも心ウキウキ、この日のために毎日歩いてきたという思いだけでなく、やはり旅に出るという解放感、楽しみがあります。京都の三条大橋では友人夫妻が出迎えてくれ、達筆で大きく書かれた「祝 東海道完歩」の友人手作りの幕とともに写真を撮りました。少し恥ずかしい思いでしたが、出来上がった写真を見ると何か誇らしい気持ちです。「(歩くのが)いやにならなかった?」と訊かれましたが、そんなことは全くありませんでした。自分の足だけで京都まで行く、それが目的である以上は辛いときでも嫌になることなどありません。辛いけど楽しい、そんなスポーツ感覚のある旅といえるかもしれません。

 来年からの課題も見えてきました。最大の課題は足裏のマメです。5日目でしたが、73kmの歩きとなりました。翌日の天気予報が雨だったので、出来るだけ移動して翌日ゆっくりしようと張り切ったのです。これがマメのひとつの原因と考えています。翌日の雨の中では14.2km、軽い歩きでしたが雨のため靴がずぶ濡れ、濡れた足のままで4時間弱歩いたのもマメの原因かもしれません。翌々日の7日目の午後になって足裏に痛みを感じ、見るとマメです。前日洗った靴の紐がほどけたままで歩いていたのが直接の原因とも考えられます。翌8日目は最終日だったので何とか歩きましたが、来年は12日以上あり、マメができたらおそらく途中で帰ってくることになるでしょう。油断せず、歩く時の靴のチェック、歩いた後の足のケア、そしてなによりも無理をしない、あまりの長距離や雨での歩きを避ける大切さをあらためて思い知りました。

旧東海道の松並木
旧東海道の松並木は、いまでも木陰を旅人に提供してくれる

 車の排気ガスも大きな課題です。東海道の国道1号と伊勢街道の国道23号が主なルートとなりましたが、時間帯によっては車が途切れることがなく、排気ガスの中を長時間歩くこととなります。出来るだけ小さな道をと思いながらも準備不足のため安易なルートとなってしまうのです。旧東海道にもときどき入りましたが、車は少なく、人々のぬくもりや歴史を感じることもできて楽しい歩きでした。次回は可能な限り旧東海道を歩こうと決めています。日数もかけて。

 江戸時代の京から江戸への約125里の旅は12日から15日と認識していましたが、日経朝刊の連載小説「韃靼(だったん)の馬」(辻原登著)によると、順調にいけば16日、天候不順などがあると18日ほど、とあります。これは李氏朝鮮の日本使節団が移動する場合のことですが、集団で移動するこのくらいのペースがよさそうです。来年はもう少し楽しい旅としたいものです。

江戸時代の旅体験(静岡から京都)にもう少し写真があります。ご覧ください。>

*参考:日経朝刊の連載小説「韃靼(だったん)の馬」(辻原登著)2010年4月24日、25日掲載より抜粋

 洪はさらにたずねた。

「私たちは船で淀川を遡(さかのぼ)って京へ向かいます。京から江戸まで約125里と聞いておりますが、江戸に着くのは何日後になるでしょうか?」

 兵藤は瞬きをひとつして答えた。

「はい。仮に1日、8.2里の速度で進むといたします。朝辰(たつ)の刻五つ(午前8時)に出発して4時間歩き、午(うま)九つ(正午)から2時間休憩して、再び4時間歩いて酉(とり)の刻六つ(午後6時)に宿に入るとして、順調にゆけば、京を発って16日目の朝巳(み)の刻(午前10時)前に、品川宿に着きますでしょう。もし天候不順のために、1日半分の行程、つまり4.1里しか進めない日が5日間あるとすると、18日目の申(さる)の刻七つ(午後4時)前には同じく品川宿に到着します」

の記事

No.177:試し歩き (2021年10月31日)

 コロナ禍で2年間中断している東海道歩き旅、来年春には行けそうなので、事前の試し歩きをしてみました。毎日、日帰りで32キロ、5日間、雨のため1日だけ23キロだったので合計151キロ、自宅から静岡までの160キロの少し手前相当の歩きとなります。歳と共に低下する体力、それに加えての長い自粛生活でどうなるのか心配でしたが、何とか来年行けそうな感じです。

No.171:アンクルウエイトを重くしました (2021年04月30日)

 歩くときのアンクルウエイトを片足0.5kgから1.5kgに変更しました。1.5kg2個が入った袋を持った妻は、「こんな重いものを足に付けたら田園調布の坂を越えられないわよ」と心配しています。田園調布の住宅街は高台にあり、川崎の自宅からはそこそこの坂を上るのです。

No.169:コロナ禍最強の趣味 (2021年02月28日)

 「やることがなくて毎日が辛い。(あなたは)どうしてる?」と勤務先事務所のボス、「散歩と囲碁で過ごしています」と答えると、「そう・・・」と羨ましそうな感じでした。緊急事態宣言で在宅勤務、というよりも、仕事がないので勤務はなく、単なる在宅となっていて、ボスとは電話でときどき話をします。人好き、話好きなボスのこと、ストレスがかなり溜まっていることでしょう。

No.164:新たな囲碁の先生 (2020年09月30日)

 囲碁の先生が一人増えて二人になりました。新しい先生からのメールには、私のレベルに合った、大切と思われる詰碁問題と共に「目で5~10秒以内くらいで解ける」ように、との指示が付いています。つまり、詰碁が解けるだけでは駄目で、完璧に身に着けろ、ということなのです。囲碁も武術や柔術のように鍛錬こそ大切、ということでしょうか。

No.163:夏休みは囲碁三昧 (2020年08月31日)

 突然のこと、事務所のボスが2週間のホテル住いとなりました。どうやら、都心にある超一流ホテルに避暑、ということのようです。その間、私も思いがけない夏休み、どこかに行こうかと一瞬考えましたが、所詮はコロナ禍、結局囲碁三昧となりました。

No.162:オンライン囲碁対局 (2020年07月31日)

 地域の囲碁サークルで毎週日曜日にオンライン囲碁対局を始めて8週目となりました。皆さんご高齢なので参加されるか否か、提案者としては不安でしたが、始めてみるとみなさん熱心で、毎回10名ほどが参加されています。いままでの実対局でも、8名から多くても15名の参加でしたから、まずまずの成功、と言えます。

No.153:囲碁サークル (2019年10月31日)

 「上達しましたね」と私の囲碁対局を取り囲む人たちが口々に褒めてくれました。毎週日曜日の囲碁サークル、終了時間間近で他の対局はすでに終わって、メンバー全員が見守るという中で勝利したのです。ルンルン気分で帰宅しました。この日は2勝1敗、1年間続けて初めての勝ち越しです。9目という大きなハンディをもらっての勝利なのですが、それでも勝てなかった今までと比べると大進歩です。「勉強してますね」とも言われました。

No.147:10回目の東海道歩き旅 (2019年04月30日)

 今年で10回目となる東海道歩き旅、川崎の自宅から伊勢神宮まで、512kmを79万6千歩で完歩しました。ここ数年、気持よく歩ける日が少なくなり、歳とともに体力の衰えを実感するようになっています。

No.146:囲碁サークル (2019年03月31日)

 趣味は「旅行」と「ウォーキング」です。最近、それに「囲碁」が加わろうとしています。実益など求めず、ただただ楽しむ、それが本来の趣味というものなのかもしれませんが、私の場合は実益のない趣味は考えられません。貧乏性なのです。「旅行」は妻と二人、一緒に暮らす智恵を授けてくれます。一人旅はしません、実益が見いだせないのです。毎年の「東海道歩き旅」は一人ですが、これは毎日のウォーキングの励みの元になる、という実益があります。

No.135:東海道歩き旅で転倒しました (2018年04月30日)

 一瞬、何が起きたのか分かりませんでした。あっ、という間の転倒、自転車とのすれ違いざまでのことです。なかなか起き上がることができず情けなく、立止まった自転車の女子高校生から「大丈夫ですか」と声を掛けられ恥ずかしくもありました。


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