郵政民営化法によって、日本人最後の貯金といわれる郵貯・簡保の340兆円が外資のハゲタかにさらされることになる。 アメリカ大手資本は明らかにこの金を狙っており、しかも彼らの意向に沿った民営化法となっている、と郵政民営化法の危なさを堤堯(つつみ ぎょう:1961年東京大学法学部卒)氏は説く。
さらに、小泉批判がTV、新聞から消えつつある事実を挙げ「なぜTV、新聞は何も言わないのだ」と憤る。 経営層からの圧力がかかっているのか。「俺は『諸君』『文藝春秋』の編集長として70冊以上を出したが、上から何か言われたことは1度もない。何かあれば編集長が責任を取ればいいのだ」と続ける。雑誌ジャーナリズムの大御所がTV、新聞ジャーナリズムに激を飛ばしているようにも聞こえる。
このような結構激しい内容にもかかわらず、講座が終わってみると何故かとても暖かいものが心に残った。安心できる大親分といった風格だからだろうか。「一見こわもてだが、実は暖かい人」と花田編集長が紹介していたが、そんな人柄のせいかもしれない。ちなみに堤氏は花田編集長が「今まで会ったジャーナリストのなかで最も尊敬する人」だそうだ。