足のマメは困ります。足指にできるのはまだしも、足裏にできると歩くのがつらく、以前に1週間近くウォーキングを中断したことがあります。わたしの経験では、20kmほど歩くとマメができる危険性が高まるようです。江戸時代の旅は毎日40km程度歩くとのことですが、マメはできなかったのでしょうか。
マメは、靴が足を圧迫するためにできる場合が多い、といわれています。圧迫されることがない、通気性のよいワラジは、江戸時代という徒歩社会の知恵の結晶なのかもしれません。消耗は早いものの、材料となるワラは豊富で、簡単に作れ、当時16文というそば1杯の値段で買える安さで、しかも使い古しは肥料として再利用していました。しかし、固い舗装道路の現代では少しクッション不足でしょうし、靴で育った現代人には緒にすれる足の痛みには耐えられないでしょう。江戸時代の人ですら、「草鞋食い」と言われたその痛さには悩まされたようですから。
現代ではどうしても靴ということになります。いま使っている靴は幅広で圧迫されることが少なく、表がメッシュなので通気性もある程度いいものです。おかげで、4月に自宅から静岡駅まで毎日40km以上歩いてもマメはできませんでした。ウォーキングを始めて6年半、いろいろな靴を履いてきましたが、1年半前に出会ったこの幅広タイプがこれからのウォーキング生活を末永く支えてくれそうです。
1年半を経て、最近3足目を買いました。最初の1足目はかなりくたびれていますが、まだ現役です。底のかかと部分は最大で2cm以上も減ってしまい少し歩きにくくなり、表のメッシュには亀裂が入ってそこから靴下が見えます。もうそろそろ引退と考えて3足目を買ったのですが、なかなか捨てられません。
2足目はまだ無事で電車などでのお出かけのときに使っていますが、色がくすんできました。3足目の新品と比べてみるとくすみ具合がよく分かります。お出かけ用としては引退の時期です。この引退の方が早くきそうで、そうなれば3足目のデビューとともに、玉突き的に1足目は完全引退となります。ほぼ完全償却で引退となるこの初代、踏まれても踏まれてもじっと耐えてここまできた初代、本当にご苦労さまでした。ありがとう。
わたしのウォーキング歴が続く限り靴の代替わりも進むわけで、これから何代まで続くか、楽しみです。