「お正月は今年も台湾美食の旅」と自慢げに年賀状に書きました。連日豪華な食事となる楽しみの旅行、しかも昨年同様、フライト、宿泊、食事、全てが事務所持ちです。去年の1月にも書いたので繰り返しませんが、ひとつだけ、昨年は行かなかった「明福」というお店のことを。
ここの名物は佛跳スープ、「あまりに美味しそうな香りに修行僧ですら塀を飛び越えてやって来る」という詞が名前の由来だそうで、アワビやフカヒレ、冬虫夏草(とうちゅうかそう)という珍しいものなど、高級乾物が溢れんばかりに入っています。仕込みや調理に数日かかるので事前の予約が必要です。このスープ以外の料理も実に美味しく、魚の煮つけにしても、薄味で魚本来の味がよく引き出されています。ごく普通の食堂、といった感じのところで、これほど美味しい料理が出る、そこが台湾の食文化の凄いところでしょう。
ホテルは昨年と同じホテルですが、今回はワンランク上の部屋、その広さが今度引越す我が家とほぼ同じという、嬉しくもあり、悲しくもある、複雑な心境の宿泊でした。こんなに広い部屋を二人だけで使うというのも気分の良いものです。
パッケージツアーなので、旅行代金は結構リーズナブル、元旦出発で、年末出発のツアーと比べるとかなり安く、その上、羽田7時20分発という早朝の便でさらに安くなります。羽田集合が2時間前の5時20分となるので電車はなく、タクシーで行くか、羽田近くに前泊するしかない、というツアーです。ところがここでも元旦出発が幸いしていて、年に1回だけある終夜運転の電車に乗れるのです。
昨年もこれに乗って羽田まで行ったのですが、朝3時起床、自宅を出るのが4時となります。電車は年越しコンサートの帰りとおぼしき若い男女でいっぱいです。羽田へのモノレールは「初日の出号」、旅行客に混じってそれらしき若者や親子が乗っています。羽田は改札を出るとそこが出発ロビー、昨年よりも旅行客が多い。大震災で自粛していた人たちが旅行し始めた、ということなのでしょうか。せっかくなので初日の出を拝もうとしましたが、上空は晴れているのに、日が昇る地平線に雲がかかっていて見えません。東京上空からのテレビ中継の初日の出を参拝して飛行機に乗り込みました。
機上から眺める東京、さすが世界有数の大都市、建造物が果てしなく続き、その一つひとつが朝日を受けて輝いています。その先には富士山、近づくにつれてその立派さが際立ちます。広大な緑の中でまぶしいほどに白く輝き、そびえ立つ富士山があるのです。美しい。すぐ南側の上空を通過したので、窓からの風景はまさにベストアングル、しっかり写真を撮って大満足でした。素晴らし新年のスタートです。今年もいいことがたくさんあるに違いありません。