台湾旅行

No.122:「食の都」台南

 「B級グルメを楽しんできます」、台北行便への搭乗待ちで妻が友人に宛てたメールです。友人からは「いやいや、A級で!」との返信がありました。9回目の台湾、今回は台南に初めて行きます。台南は「食の都」、しかもいつもは勤務先事務所のボスとの食事が多いのですが、今回は6泊7日のうちの2回だけ、あとは妻と二人だけで心置きなくB級グルメ食べ歩きができるのです。とても楽しみ、嬉々として飛行機に乗り込みました。

 台南は、何回も訪れている台北とはちょっと違うな、という印象でした。味自慢の大阪では「大阪は、金を出さずにおいしいものがある。京都は、金を出せばおいしいものがある。東京は、金を出してもおいしいものがない」というジョークが受けるそうですが、台南もそんな大阪に似ているようです。街のいたるところに食事処があり、かつ賑わっていて、食べることへの強いこだわりを感じるのです。

 台湾名物「夜市」、たくさんの屋台が出て、たくさんの人で賑わいます。日本のようにイベントのある日だけ、ということではなく、日常的にあって、人々の暮らしの一部になっている感があります。そんな屋台から出世して店舗を構える、それは人々によって時間をかけて厳選された味であり、まさにB級グルメの覇者、そんな店は間違いなく美味でした。

 台南の「赤?(せきかん)担仔麺」、店名ともなっているタンツー麺が美味しい店、離婚後女手1つで子育てをしながら開いた屋台が評判となり店舗を構えたとのこと、タンツー麺はもちろん、牡蠣のスープも絶品でした。「集品蝦仁飯」のエビ飯や「金得春捲」の生春巻など、提供料理が店名というのもいかにも屋台を連想させます。いずれも最高のB級グルメでした。


34階からの夜景を背景に会員制高級クラブでの豪華な夕食<写真へのクリックで拡大できます>

 ところで、ボスにご馳走になった2回は、政治家や芸能人が御用達という台南伝統料理の老舗名店と、世界の首相・皇室・VIPをもてなす最高級の会員制レストランでした。食材はよく分からないものもありますが、とにかく美味、お腹がいっぱいでも、残さずつい食べてしまいます。たくさん出された料理、それぞれの全てを平らげました。B級グルメだけでなく、友人が言う「A級」も大いに堪能することができたのです。

 台南駅前でバス待ちをしているときに日本語で話しかけてきたお年寄、昭和3年(1928年)生まれで、生まれたときは日本人、日本語で教育を受けた、とおっしゃっていました。同じバスに乗り、同じバス停で降りての別れ際、どこに行かれるのですか、と尋ねると、饅頭を買いに行く、とのことでした。しっかり歩く後姿を見ながら、美味しいものを食べるためにバスで出かける、だから更に元気になるんだ、と思ったりしています。食いしん坊は元気で長生き、なのかもしれません。

の記事

No.106:初体験、格安航空会社(LCC)便 (2015年11月30日)

 夜の成田空港第3ターミナル内を、スーツケースとショルダーバックの合計10kgを持って走り抜けました。格安航空会社(LCC)バニラエアー台北発が成田に到着して、搭乗口が開いたのが予定から15分遅れの22時25分、10分後の22時35分発東京行バスに乗ろうと、タラップを降りて、階段を上り、長い通路を走り、入国審査、税関審査を通り、航空会社のカウンター横を走り、バス停に着いたのが22時33分、8分という快挙でした。タラップを降りるときは15番目ぐらいでしたが、入国審査前からはトップを独走、境内を走る西宮神社の福男選びの気分です。このバスに乗らないと、東京駅発最終電車に間に合わない可能性が大なのです。

No.103:台北での夏休み (2015年08月31日)

 亜熱帯気候の台北での夏休みでした。勤務先事務所のボスが台湾に行くというので、その間事務所はお休み、北海道へでも行こうかと妻と相談したのですが、我々も台湾に行ってマンゴーかき氷を食べよう、ということになりました。7回目の台湾ですが、初めての夏、マンゴーの季節です。もちろん、台湾育ちのボスにご馳走になろう、という下心もありました。

No.084:正月台湾旅行 (2014年01月31日)

 美しい初日の出に今年の健康を祈願しました。羽田空港、搭乗ゲートを通過して機体ドアに向かう途中の大きな窓から拝んだ日の出、昨年は雲で隠れて見ることができませんでした。幸先のよい正月台湾旅行です。今年は事務所のボスがバリ島へ、それからの台湾なので一緒の夕食は1月3日のみ、このため1月1日、2日と夜遅くまで気ままな外出を楽しむことができます。

No.072:今年もいい年になりそうな気配 (2013年01月31日)

 「お正月は今年も台湾美食の旅」と自慢げに年賀状に書きました。連日豪華な食事となる楽しみの旅行、しかも昨年同様、フライト、宿泊、食事、全てが事務所持ちです。去年の1月にも書いたので繰り返しませんが、ひとつだけ、昨年は行かなかった「明福」というお店のことを。

No.060:食へのこだわり (2012年01月31日)

 今年は豪華なお正月となりました。事務所のボスが年末年始を台北で過ごすので、我々夫婦も元日に台北へ、ボスと共に三日三晩の美食の日々となったのです。宿泊もボスと同じ高級ホテル、広々とした部屋、高級なアメニティ、1日2回のベッドメイキングなどがグレードの高さを実感させます。2回目のベッドメイキングは寝るためのもの、高級ホテルでは普通のサービスらしいのですが、初めての体験です。

No.056:ウォーキング海外デビューは台北 (2011年09月30日)

 ここ台北は、昨日までの強い日差しを雲が遮り、蒸し暑さは変わらないものの、まずまずのウォーキング日和です。市内のホテルから北投(ベイトウ)まで約13km、3時間弱の海外街歩きに出かけました。


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