台湾旅行

No.060:食へのこだわり

 今年は豪華なお正月となりました。事務所のボスが年末年始を台北で過ごすので、我々夫婦も元日に台北へ、ボスと共に三日三晩の美食の日々となったのです。宿泊もボスと同じ高級ホテル、広々とした部屋、高級なアメニティ、1日2回のベッドメイキングなどがグレードの高さを実感させます。2回目のベッドメイキングは寝るためのもの、高級ホテルでは普通のサービスらしいのですが、初めての体験です。

 到着した元日は、新年零時にビル全体が花火と化す台北101、その近くの高層ビルにある会員制クラブでの夕食でした。シックな内装の落ち着いた部屋で、美しい夜景が眼下に広がる中、フカヒレの姿煮、北京ダックなどをいただきました。我々夫婦には縁のない高級感あふれる雰囲気と料理です。

 2日、ホテルの朝食はボス用に特別予約されたテーブルで、バラエティ豊かなビュフェ、好みの具で料理してくれるオムレツや熱々の汁ビーフンのコーナーもあります。ボスは特別注文の朝食、少し分けていただきました。焼きたてのクロワッサン、ホテルご自慢の味で、ボスからの「美味しいパンを」という要望を受けて、帝国ホテルから製パン職人を招いて指導してもらった成果だそうです。前日から仕込むフレンチトースト、これもこだわりのボスに応えての料理なのでしょう、柔らかな食感やバターの風味は絶品でした。それに上品な甘さの新鮮なパパイア、どれも極上の味、1日の始まりとして朝食を大切にしているボスらしい内容です。

食へのこだわり
日本では体験できない美味

 夕食は上海料理、おそらく台北一の味でしょう。企業の幹部が利用する、以前はなかなか予約が取れなかったお店、いまは比較的取りやすいとのこと。利用するビジネスマンたちの活動が中国に移りつつあるからだそうです。豚肉、魚、鶏の3つの鍋、角煮のように煮込んだ豚の大腿骨、とくに鍋にあった白菜は柔らかく甘みがあり、豚肉などのうま味もしみて絶妙の味、白菜は大好きでたくさん食べてきましたが、これほど美味しいのは初めてです。台湾の人たちの食への情熱的なこだわりは、ケージに入ったたくさんの生きた鶏を、街角の市場で売っているのを見ても分かります。そんな台湾の、しかも上級ビジネスマンたちが客となって育てた味、日本では体験できない美味ではないでしょうか。

 最後の3日の夕食は海鮮料理、店先にある水槽から食べたいものを選びます。カニ、海老、魚、白子などをいただきました。料理はシンプルで、素材の美味しさが引き立ちます。高給取りの日本人駐在員でも高くてなかなか来れないというお店、素材の確かさがあります。最後に担仔麺と汁ビーフンを、そのスープは日本のだしとはまた違う美味しいものでした。

 三日三晩の大ご馳走、ボスが今まで散々食べたなかから、確かな店と料理を選んでくれました。なにしろ、母親が残した家を売ったお金を妹と二人で分け、自分の分は全て友人たちと食べてしまった、というほどの食いしん坊ですから、その選択眼に狂いはありません。ボスに出会わなければ体験することは生涯なかったであろう味の数々、豪華なお正月、というだけではなく、ボスの人生を垣間見た貴重な経験でもあったようです。ちなみに、我々二人の飛行機、ホテル、食事、全てボスが支払いました。食いしん坊で太っ腹のボスでよかった。

の記事

No.122:「食の都」台南 (2017年03月31日)

「B級グルメを楽しんできます」、台北行便への搭乗待ちで妻が友人に宛てたメールです。友人からは「いやいや、A級で!」との返信がありました。9回目の台湾、今回は台南に初めて行きます。台南は「食の都」、しかもいつもは勤務先事務所のボスとの食事が多いのですが、今回は6泊7日のうちの2回だけ、あとは妻と二人だけで心置きなくB級グルメ食べ歩きができるのです。とても楽しみ、嬉々として飛行機に乗り込みました。

No.106:初体験、格安航空会社(LCC)便 (2015年11月30日)

 夜の成田空港第3ターミナル内を、スーツケースとショルダーバックの合計10kgを持って走り抜けました。格安航空会社(LCC)バニラエアー台北発が成田に到着して、搭乗口が開いたのが予定から15分遅れの22時25分、10分後の22時35分発東京行バスに乗ろうと、タラップを降りて、階段を上り、長い通路を走り、入国審査、税関審査を通り、航空会社のカウンター横を走り、バス停に着いたのが22時33分、8分という快挙でした。タラップを降りるときは15番目ぐらいでしたが、入国審査前からはトップを独走、境内を走る西宮神社の福男選びの気分です。このバスに乗らないと、東京駅発最終電車に間に合わない可能性が大なのです。

No.103:台北での夏休み (2015年08月31日)

 亜熱帯気候の台北での夏休みでした。勤務先事務所のボスが台湾に行くというので、その間事務所はお休み、北海道へでも行こうかと妻と相談したのですが、我々も台湾に行ってマンゴーかき氷を食べよう、ということになりました。7回目の台湾ですが、初めての夏、マンゴーの季節です。もちろん、台湾育ちのボスにご馳走になろう、という下心もありました。

No.084:正月台湾旅行 (2014年01月31日)

 美しい初日の出に今年の健康を祈願しました。羽田空港、搭乗ゲートを通過して機体ドアに向かう途中の大きな窓から拝んだ日の出、昨年は雲で隠れて見ることができませんでした。幸先のよい正月台湾旅行です。今年は事務所のボスがバリ島へ、それからの台湾なので一緒の夕食は1月3日のみ、このため1月1日、2日と夜遅くまで気ままな外出を楽しむことができます。

No.072:今年もいい年になりそうな気配 (2013年01月31日)

 「お正月は今年も台湾美食の旅」と自慢げに年賀状に書きました。連日豪華な食事となる楽しみの旅行、しかも昨年同様、フライト、宿泊、食事、全てが事務所持ちです。去年の1月にも書いたので繰り返しませんが、ひとつだけ、昨年は行かなかった「明福」というお店のことを。

No.056:ウォーキング海外デビューは台北 (2011年09月30日)

 ここ台北は、昨日までの強い日差しを雲が遮り、蒸し暑さは変わらないものの、まずまずのウォーキング日和です。市内のホテルから北投(ベイトウ)まで約13km、3時間弱の海外街歩きに出かけました。


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