友人

No.038:大都会のナイトライフ

 横浜みなとみらい万葉倶楽部に宿泊したときのことです。夜中の12時過ぎだというのに200席以上ある大広間に人々があふれ、みなさんそれぞれに食事やお酒を楽しみ、従業員たちもキビキビと働いています。その活気には圧倒され、びっくりもしました。若い女性客も多く、初めて見る風景、とても不思議な真夜中の光景でした。

 ここは、午前10時から翌朝9時まで、2、620円で浴衣、タオル、バスタオル付でお風呂に入れて、リラックスルームにある飛行機のファーストクラス席のようなテレビ付リクライニングシートで寝ることができます。お風呂のアメニティは完備していて、女性風呂には化粧品もありホテル以上、全くの手ぶらで、仕事帰りでも気軽に泊まることができるのです。それに露天風呂は温泉で、万葉倶楽部が所有する湯河原や熱海の源泉から毎日輸送しています。

 午前11時30分から翌朝8時45分まで食事ができてお酒が飲める、リフレクソロジー、マッサージ、ビューティサロンなども朝5時まで利用でき、ヘアカット&スパやネイルサロンもあります。こういったサービスやお風呂で、真夜中でも大広間を埋め尽くす人々が集まるのです。新しい夜の過ごし方を提案し、受け入れられた、そんな気がします。真夜中のフロントでは、若い女性客数人がチェックインの手続き中でした。

 朝5時前に大広間を通るとさすがに人はまばら、リラックスルームを覗いてみると、500以上あるシートのほとんどが平坦なリクライニングとなりみなさん毛布をかけて寝ていました。暗く静かな室内にテレビモニタの明かりが点々と見え、部屋をぐるっと囲んでいる窓が僅かに明るくなろうとしています。まるで巨大な飛行機に乗っているようで、楽しかった夜も終わりそろそろ着陸、といった感じです。

 大都会ならではの新しいナイトライフを垣間見ることができたこの宿泊、毎年恒例となった同期入社仲間の宴でした。還暦後に始めて今回で4回目、昨年の会場が関西でしたので今年は関東、この横浜みなとみらいとなりました。メンバー9人のうち3人欠席でしたが、2人の特別参加と奥さん方の参加を得て総勢12名、我々の宴や寝床は和室でごく普通の宿泊でしたが、宴に続く楽しい会話が終わった真夜中、部屋からお風呂に行く途中で見たこの光景にはみんなが驚きました。

大都会のナイトライフ
同期入社仲間と横浜散策

 翌日は横浜を散策し、港を一望する大桟橋のレストランで昼食をとり解散となりました。また万葉倶楽部で、という声はさすがに聞けませんでした。機能的で効率的なここでの楽しみ方、我々にはあまり馴染めないようです。「それなりに人生を歩いてこられた方々ばかりですので(来年は)情緒ある企画にしたいと思います」とのメールが次回の幹事から届いています。来年は関西で、静かで落ち着いた所での同期会となりそうです。

の記事

No.206:日本海に蟹を食べに行きました (2024年03月31日)

 「(福井県の)小浜に蟹を食べに行くけど・・・(行かないか?)」と京都在住の友人からメールが届きました。京都に住んでいた若いころ、日本海での蟹といえば、蟹、蟹、蟹の蟹尽くしのイメージがあって、しかも、今回のメンバー5人全員が会社の元同僚で、内2人は私と同じ大学、これは行かなくては、と即決しました。

No.201:14回目の会社同期会 (2023年10月31日)

 同期入社を中心とした、かつての遊び仲間が岐阜・下呂温泉に集まりました。関西在住6名、関東在住6名の12名のうち、今回は8名、同伴奥さん4名で計12名の参加でした。会社在籍中から家族ぐるみでの付き合いです。

No.200:恐山と奥入瀬渓流 (2023年09月30日)

 友人夫妻との旅行、今回は恐山と奥入瀬渓流でした。我々夫婦だと電車、バス、徒歩での旅行なので、車を運転する友人との旅行は、車でしか行けないところ、あるいは車でないと便が悪いところ、となります。今回は、新幹線と在来線で下北半島のむつ市に、そこからレンタカーで、霊場恐山、本州最北端大間崎、下風呂温泉、車で南下して、ミシュラン・グリーンガイド二つ星の奥入瀬渓流、カルデラ湖の十和田湖、田沢湖近くの国見温泉、そして盛岡から新幹線で東京、という行程でした。

No.196:伊豆大島G7 (2023年05月31日)

 今月、伊豆大島にG(爺)7が集結しました。大学同期の部活仲間7人、島を観光し、椿油での贅沢なフォンデュをいただき、濃厚な大島牛乳やそのアイスを味わい、夜の勉強会では2人の真剣な議論を子守歌に4人が眠りに陥りました。昨年11月の新潟県松之山温泉での53年ぶりの合宿、その楽しさがまたまた再現されたのです。

No.190:53年ぶりの合宿 (2022年11月30日)

 大学同期の部活仲間との53年ぶりの宿泊旅行です。卒業後はほとんど会うことがありませんでしたが、定年間近になってから数カ月に1回程度会うようになりました。そのころ始めたこのブログ、名前「リタイア間近組」はこの仲間のことです。コロナ禍では、オンラインでの飲み会を毎月のように開催していました。3年ぶりのリアル飲み会、しかも泊り、です。

No.161:会社仲間とのオンライン飲み会 (2020年06月30日)

「この中で、誰が一番早く(10万円の特別給付金を)受け取るか、楽しみだ」、行政の効率の悪さ、IT化の遅れをみんなで嘆いていたときの一言です。会社仲間とのオンライン飲み会でのこと。毎週金曜日、夜6時から10時頃までの4時間ほど、いろいろな...

No.159:オンライン飲み会 (2020年04月30日)

 人から人に感染する新型コロナウイルス、無症状の感染者がいるので、自分も含めて、人はコロナ、だと思っての行動が必要です。このため、日々のウォーキングで人と1m以内ですれ違うときは息を止めています。数秒で、ソーシャルディスタンスの2mは確実に離れます。ジョギングしている人のときはもう少し長く息を止め、かつ道の反対側に移動します。

No.154:勉強会 (2019年11月30日)

 幹事会開催の案内メールが届きました。大学卒業50周年記念部活同期会の世話役だった3人で飲もうという誘いです。同期会に一番熱心だった友人からで、東京での市民大学講座のために栃木から出て行くので付き合え、ということなのです。日程調整の結果、講座最終日に新宿で飲むこととなりました。

No.145:卒業50周年記念同期会 (2019年02月28日)

 大学を卒業して今年で50年、この節目を迎えての部活同期の集いを開催することとなりました。積極的に、「やろう!!」いう面倒見の良いのが1人いて、それに引っ張られるように私ともう1人、計3人の世話役トリオでまず連絡先調査から始めました。同期は14名、たかだかこの人数の集まりなのに、事前打合せを3回も、開催当日は2時間前に世話役トリオで集まって最終確認、という念の入れようでした。そのおかげか、14人中12人が参加して、楽しい時間を過ごすことができました。

No.140:浅草木馬館大衆劇場 (2018年09月30日)

 「きれいだねぇ」、うっとりした口調で隣の女性がつぶやきました。浅草木馬館、絢爛豪華な衣装をまとい、美女に変身した男性が妖艶な舞踊を披露しています。美しい顔立ちと美しい身のこなし、夢中になる女性がいるのも不思議ではありません。166席の小劇場は満席、通路に追加された小さな丸椅子も満席、ほとんどが女性で、30歳台から70歳台と幅広く、お洒落をしての観劇です。


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