昨年の25年ぶりスキーの楽しさに味をしめて今年も行ってきました。昨年の話を聞いて今年はおれも行く、と言ってきた友人と二人、共にリタイア組、月曜日午前9時30分東京駅集合です。
30分前に東京駅に着いて予約していたツアーチケットを受け取ります。ガーラ湯沢駅への新幹線往復と1日リフト券で8,700円、正規料金であれば17,700円、何と50%オフです。チケット窓口が混んで時間がかかると困ると思い早めに行きましたが、窓口のおじさんが一人暇そうにしているだけ、予約番号を伝えるとすぐにチケットを渡してくれました。早すぎる受取りに、どうしようかと集合場所に行くと友人がすでに来ています。これまた早い到着です。二人で30品目バランス弁当850円とビールを買って待合室へ、待合室はガラガラ、乗り込んだ新幹線もガラガラでした。
列車の席取りのために長時間並んだり、長くて重いスキー板やスキー靴などの荷物を持っての移動だった昔とはえらい違いです。席はガラガラで手荷物は弁当とビールと傘だけ、気分は上々、さっそく乾杯です。空いている平日にゆったりとスキーに出かける、これぞリタイア組スキー、苦労のない分楽しみも少ないのかもしれませんが、刺激のあまりないいまはこれで十分に非日常的な活動、心躍ります。1時間半ほどでガーラ湯沢駅に到着、インターネット限定20%オフで予約していたスキー一式を借り出し、ウエアを着て、靴を履き、板を持つと、動きはぎこちないものの気持ちは逸(はや)り、ゲレンデへ向かうゴンドラでは、山々の雪景色に意気込みが高まります。
しかし、残念ながらゲレンデはかなりの濃霧、先がよく見えないので滑っても楽しくありません。やはり景色を見ながらでないと、などと思いながらも1日リフト券がある以上、霧が晴れるまで休憩しよう、などとは考えません。何十年かぶりのスキーとなる友人はこれでも十分楽しそう、それに思ったよりうまい、全く転ばない、先が見えずによく転ぶわたしとは対照的です。トイレタイムは1回だけ、とにかく二人で滑りまくりました。そのうち霧も薄くなり昨年のスキーの楽しさが戻ってきて、帰るころには、たっぷり遊んだという充実感が出てきました。
駅に戻り、スキー靴を脱いで、服を着替えたときの解放感は格別です。そのまま駅にある温泉へ。広い湯ぶねで手足を伸ばすと、これが何とも言えない最高の気分、スキーと温泉のいいとこどりの1日、といった感じです。風呂から上がって広間でしばらく休憩して新幹線に乗り込みます。車中で乾杯、駅で買ったカニ飯弁当とビールの美味しかったこと、幸せな気分で東京に戻りました。
アクセスも、レンタルも、ゲレンデも、温泉も、ガーラ湯沢は全てが便利、その便利さを満喫しました。原田知世主演の映画『私をスキーに連れてって』(1987年)から3年後にできた、世界初の駅直結ゲレンデ、当時はスキーブームで、列車の座席確保は難しく、リフトは長蛇の列だったにちがいありません。ブームの去ったいま、思い立ったときに出かけることができ、リフト待ちもない、そんな便利さが堪能できます。来年もお世話になることと思います。