趣味

No.027:静岡までの168km歩き旅

 静岡までの168kmを4日で歩きました。1日平均42kmです。江戸時代には495.5kmの東海道を12日から15日かけ、1日平均40km前後で旅したそうで、それにならっての歩き旅、次は「京都まで」が狙えそうです。

静岡までの168km歩き旅
4日間の行程、マーク間が1日の行程。GPSトレースデータより自動作成された行程。<詳細地図を見る>

 川崎の自宅から中原街道(45号線)を茅ヶ崎まで40km、そこから国道1号線沿いを静岡まで128km、合計168kmの地図上での距離を、歩いた軌跡を自動記録する携帯電話のGPSトレース実測で175.5km、1日平均43.9km歩きました。1日30kmほど歩いたことはありますが、40km超えは初めてで、しかも4日連続です。江戸時代の東海道15日間歩き旅が将来できるか否かの試金石となる旅でした。

 「40km超え」の課題は初日にクリア、自宅から茅ヶ崎の旅館までの実測43.8kmを、想像していたよりも楽に歩いたことで自信がつきました。課題が残ったのは「毎日」です。最終4日目、太ももの筋肉痛で、階段を普通に降りることができず、1段1段休みながらゆっくり、となりました。もし5日目があったら、少し休養が必要で、同じペースでの継続は無理だったでしょう。


橿木(かしのき)坂説明パネル

箱根・橿木(かしのき)坂説明パネル<写真にマウスを置くと拡大されます>

 箱根越えで太ももを酷使したのが主な原因のようです。2日目の約10kmにわたる嶮しい上りと3日目の約20kmにわたる長い下りで、4日目の筋肉痛となりました。箱根・橿木(かしのき)坂の説明パネルには「『東海道名所日記』には、けわしきこと、道中一番の難所なり、おとこ、かくぞよみける。『橿(かし)の木の さかをこゆれば、 くるしくて、 どんぐりほどの 涙こぼる』」とあります。長い石段を、手すりにつかまりながら、足を休め、荒々しくなる息遣いを鎮めるために立ち止まり立ち止まりしながらやっとのことで登りました。峠までそんな個所がいくつかあり、峠からは自然と踏ん張っての4時間余りの歩きとなり、普段とは違う太ももの使い方となったのです。天下の嶮、箱根越えはゆっくりと、その後の休養も考えて、というのが次回への反省点となりました。

 反省点は他にもあります。箱根では関所跡を、三島では湧水で有名な柿田川公園を目の前にしながらも素通りしています。歩くこと以外に楽しみのない旅でした。次回は事前調査をしっかりして、寄り道のある旅としたいものです。トラックや乗用車が切れ目なく走る幹線道路を歩くのも問題です。排気ガスのなかを歩くのは精神的にもよくありません。次回は、これも事前調査をしっかりして、時間がかかっても脇道を歩きたいものです。帰った翌日、痰がからんで困りましたが、排気ガスが原因にちがいありません。

 もちろんいいこともありました。1日目、30kmほど歩いて昼食と休憩に立ち寄った神社では、屋根の下の涼しいベンチで1時間ほどゆっくりしましたが、人の姿はまったくなく、木々に囲まれた広い境内を一人占め、あと10kmで宿という安心感もあって、普段味わうことのないのんびりした、嬉しい時間となりました。1日目の、30kmほど歩いて昼食、休憩、10kmほど歩いて宿、のペースがこれからの基本となりそうで、まだ暗い朝4時頃出発し、11時頃昼食、まだ日の高い午後3時ごろ宿入り、5時ごろ夕食、8時には就寝となります。まさに、江戸時代気分の旅といえるでしょう。歩きながら迎える夜明けはすがすがしく、ときに幻想的ですらあり、日の高いうちから宿に入り風呂で手足を伸ばす爽快さは、歩いた達成感とともに、非日常的なものです。江戸時代の人々も味わった楽しさだったのかもしれません。

 今回の旅で、自分の足だけでかなりのところまで行けることが分かり、ひとつの自信となりました。毎日のウォーキングのおかげです。将来の東海道15日間歩き旅をめざして、また毎日を励むこととします。(もう少し詳細と数枚の写真を「大江戸ウォーキング 2009年」に掲載しています。)

の記事

No.177:試し歩き (2021年10月31日)

 コロナ禍で2年間中断している東海道歩き旅、来年春には行けそうなので、事前の試し歩きをしてみました。毎日、日帰りで32キロ、5日間、雨のため1日だけ23キロだったので合計151キロ、自宅から静岡までの160キロの少し手前相当の歩きとなります。歳と共に低下する体力、それに加えての長い自粛生活でどうなるのか心配でしたが、何とか来年行けそうな感じです。

No.171:アンクルウエイトを重くしました (2021年04月30日)

 歩くときのアンクルウエイトを片足0.5kgから1.5kgに変更しました。1.5kg2個が入った袋を持った妻は、「こんな重いものを足に付けたら田園調布の坂を越えられないわよ」と心配しています。田園調布の住宅街は高台にあり、川崎の自宅からはそこそこの坂を上るのです。

No.169:コロナ禍最強の趣味 (2021年02月28日)

 「やることがなくて毎日が辛い。(あなたは)どうしてる?」と勤務先事務所のボス、「散歩と囲碁で過ごしています」と答えると、「そう・・・」と羨ましそうな感じでした。緊急事態宣言で在宅勤務、というよりも、仕事がないので勤務はなく、単なる在宅となっていて、ボスとは電話でときどき話をします。人好き、話好きなボスのこと、ストレスがかなり溜まっていることでしょう。

No.164:新たな囲碁の先生 (2020年09月30日)

 囲碁の先生が一人増えて二人になりました。新しい先生からのメールには、私のレベルに合った、大切と思われる詰碁問題と共に「目で5~10秒以内くらいで解ける」ように、との指示が付いています。つまり、詰碁が解けるだけでは駄目で、完璧に身に着けろ、ということなのです。囲碁も武術や柔術のように鍛錬こそ大切、ということでしょうか。

No.163:夏休みは囲碁三昧 (2020年08月31日)

 突然のこと、事務所のボスが2週間のホテル住いとなりました。どうやら、都心にある超一流ホテルに避暑、ということのようです。その間、私も思いがけない夏休み、どこかに行こうかと一瞬考えましたが、所詮はコロナ禍、結局囲碁三昧となりました。

No.162:オンライン囲碁対局 (2020年07月31日)

 地域の囲碁サークルで毎週日曜日にオンライン囲碁対局を始めて8週目となりました。皆さんご高齢なので参加されるか否か、提案者としては不安でしたが、始めてみるとみなさん熱心で、毎回10名ほどが参加されています。いままでの実対局でも、8名から多くても15名の参加でしたから、まずまずの成功、と言えます。

No.153:囲碁サークル (2019年10月31日)

 「上達しましたね」と私の囲碁対局を取り囲む人たちが口々に褒めてくれました。毎週日曜日の囲碁サークル、終了時間間近で他の対局はすでに終わって、メンバー全員が見守るという中で勝利したのです。ルンルン気分で帰宅しました。この日は2勝1敗、1年間続けて初めての勝ち越しです。9目という大きなハンディをもらっての勝利なのですが、それでも勝てなかった今までと比べると大進歩です。「勉強してますね」とも言われました。

No.147:10回目の東海道歩き旅 (2019年04月30日)

 今年で10回目となる東海道歩き旅、川崎の自宅から伊勢神宮まで、512kmを79万6千歩で完歩しました。ここ数年、気持よく歩ける日が少なくなり、歳とともに体力の衰えを実感するようになっています。

No.146:囲碁サークル (2019年03月31日)

 趣味は「旅行」と「ウォーキング」です。最近、それに「囲碁」が加わろうとしています。実益など求めず、ただただ楽しむ、それが本来の趣味というものなのかもしれませんが、私の場合は実益のない趣味は考えられません。貧乏性なのです。「旅行」は妻と二人、一緒に暮らす智恵を授けてくれます。一人旅はしません、実益が見いだせないのです。毎年の「東海道歩き旅」は一人ですが、これは毎日のウォーキングの励みの元になる、という実益があります。

No.135:東海道歩き旅で転倒しました (2018年04月30日)

 一瞬、何が起きたのか分かりませんでした。あっ、という間の転倒、自転車とのすれ違いざまでのことです。なかなか起き上がることができず情けなく、立止まった自転車の女子高校生から「大丈夫ですか」と声を掛けられ恥ずかしくもありました。


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