趣味

No.025:25年ぶりのスキー

25年ぶりのスキー
久々のスキー場

 雪のゲレンデを滑る多くの若者をリフトから眺めながら、おれもまだまだ若い、と一人満足していました。ガーラ湯沢、ここは新幹線直結のスキー場で、東京から1時間半、日帰りでスキーが長時間楽しめ、駅には宅配店や大きなレンタル店があって、手ぶらで遊びに来れます。新幹線に乗り込む人々は、スキー板も持たず、街角で出会う人々の姿とあまり変わりません。私もその一人でした。

 入社してから10年ぐらいは、シーズンになると毎月のようにスキーに出かけました。夜行列車で行って、夜行列車で帰る、そんなときもあり、若いからこそできたのだと今更ながらに思います。ゲレンデや宿でみんなとはしゃぐ、そこには遊ぶお金と仲間を得た社会人の楽しさがありました。

 そんな若いときを思いながら、一人でスキーに出かけたのです。一緒にはしゃぐ仲間はいないものの、銀世界のなかでの滑降は「楽しい」の一言でした。短い初心者コースで足慣らしをしてから、長い初心者コース、そして中級者コースへと移っていきます。なにしろ25年ぶりですから慎重です。最初は八の字に開いていたスキーも、しだいにパラレルとなり、まあかなり開き気味のパラレルではありますが、エッジを外して方向転換する感どころも取り戻しました。中級コースの急斜面でのスピード感、流れる足元、身体で感じる滑降面の凹凸、広がる雪山の景色、それは快感そのものです。

 天候は軽い雪でした。少し積もった新雪を滑る気分の良さは格別で、4人乗りリフトで隣り合わせた人たちの会話、「いい雪だ。北海道の雪と変わらないよ」にうなづきながら、久しぶりのスキーは当たりだった、と独り満足していました。午後の4時間半あまり、リフトが止まるぎりぎりまで、2回のトイレ休憩を除いて滑りっぱなしで、滑降してリフトに乗る間隔が約15分なので、16回以上リフトに乗りました。「今日は1回だけだったよ」という若者の会話を帰り際に聞きました。どうやら1回リフトに乗っただけで、あとは休憩所で休んでいたようで、思わず「おれもまだまだ元気だ」と微笑んだのです。

 平日だったので、仕事の電話が2回入りました。仕事中の仲間とスキー場から仕事の話をするなど初めてです。定年になったからこそでしょう。おかげでその日は帰宅後深夜2時頃まで仕事となりましたが、遊びあり、仕事ありの充実した一日でした。その後、筋肉痛もたいしたことなく、翌々日とその次の日、会社から家までの18kmほどを歩いたりもしています。日頃歩いているたまものでしょう。

 大学時代の友人が「スキーに行きたい」と独り言のように話していたし、近江八幡在住の友人はスキー旅行を楽しんだことをミクシイ日記に書いています。スキー人気は下降の一途をたどり、スキー場来場者はピーク時の3,4割に落ち込んでいるそうですが、私や友人たちには、若いころに楽しんだスキーへの特別な思いがあるようです。

 ところで友人のミクシイ日記ですが、スキー宿と思われるところで女性2人と楽しそうにしている写真がありました。奥さんに先立たれての独身であることをいいことに、楽しい青春真っ只中なのでしょうか。温泉にも入ってゆっくりしたようで、独りで、ただひたすら滑って帰ってきただけの私とはえらい違いです。若いと思っていた私、でもそれ以上に若い友人、これはもう脱帽するしかありません。

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No.177:試し歩き (2021年10月31日)

 コロナ禍で2年間中断している東海道歩き旅、来年春には行けそうなので、事前の試し歩きをしてみました。毎日、日帰りで32キロ、5日間、雨のため1日だけ23キロだったので合計151キロ、自宅から静岡までの160キロの少し手前相当の歩きとなります。歳と共に低下する体力、それに加えての長い自粛生活でどうなるのか心配でしたが、何とか来年行けそうな感じです。

No.171:アンクルウエイトを重くしました (2021年04月30日)

 歩くときのアンクルウエイトを片足0.5kgから1.5kgに変更しました。1.5kg2個が入った袋を持った妻は、「こんな重いものを足に付けたら田園調布の坂を越えられないわよ」と心配しています。田園調布の住宅街は高台にあり、川崎の自宅からはそこそこの坂を上るのです。

No.169:コロナ禍最強の趣味 (2021年02月28日)

 「やることがなくて毎日が辛い。(あなたは)どうしてる?」と勤務先事務所のボス、「散歩と囲碁で過ごしています」と答えると、「そう・・・」と羨ましそうな感じでした。緊急事態宣言で在宅勤務、というよりも、仕事がないので勤務はなく、単なる在宅となっていて、ボスとは電話でときどき話をします。人好き、話好きなボスのこと、ストレスがかなり溜まっていることでしょう。

No.164:新たな囲碁の先生 (2020年09月30日)

 囲碁の先生が一人増えて二人になりました。新しい先生からのメールには、私のレベルに合った、大切と思われる詰碁問題と共に「目で5~10秒以内くらいで解ける」ように、との指示が付いています。つまり、詰碁が解けるだけでは駄目で、完璧に身に着けろ、ということなのです。囲碁も武術や柔術のように鍛錬こそ大切、ということでしょうか。

No.163:夏休みは囲碁三昧 (2020年08月31日)

 突然のこと、事務所のボスが2週間のホテル住いとなりました。どうやら、都心にある超一流ホテルに避暑、ということのようです。その間、私も思いがけない夏休み、どこかに行こうかと一瞬考えましたが、所詮はコロナ禍、結局囲碁三昧となりました。

No.162:オンライン囲碁対局 (2020年07月31日)

 地域の囲碁サークルで毎週日曜日にオンライン囲碁対局を始めて8週目となりました。皆さんご高齢なので参加されるか否か、提案者としては不安でしたが、始めてみるとみなさん熱心で、毎回10名ほどが参加されています。いままでの実対局でも、8名から多くても15名の参加でしたから、まずまずの成功、と言えます。

No.153:囲碁サークル (2019年10月31日)

 「上達しましたね」と私の囲碁対局を取り囲む人たちが口々に褒めてくれました。毎週日曜日の囲碁サークル、終了時間間近で他の対局はすでに終わって、メンバー全員が見守るという中で勝利したのです。ルンルン気分で帰宅しました。この日は2勝1敗、1年間続けて初めての勝ち越しです。9目という大きなハンディをもらっての勝利なのですが、それでも勝てなかった今までと比べると大進歩です。「勉強してますね」とも言われました。

No.147:10回目の東海道歩き旅 (2019年04月30日)

 今年で10回目となる東海道歩き旅、川崎の自宅から伊勢神宮まで、512kmを79万6千歩で完歩しました。ここ数年、気持よく歩ける日が少なくなり、歳とともに体力の衰えを実感するようになっています。

No.146:囲碁サークル (2019年03月31日)

 趣味は「旅行」と「ウォーキング」です。最近、それに「囲碁」が加わろうとしています。実益など求めず、ただただ楽しむ、それが本来の趣味というものなのかもしれませんが、私の場合は実益のない趣味は考えられません。貧乏性なのです。「旅行」は妻と二人、一緒に暮らす智恵を授けてくれます。一人旅はしません、実益が見いだせないのです。毎年の「東海道歩き旅」は一人ですが、これは毎日のウォーキングの励みの元になる、という実益があります。

No.135:東海道歩き旅で転倒しました (2018年04月30日)

 一瞬、何が起きたのか分かりませんでした。あっ、という間の転倒、自転車とのすれ違いざまでのことです。なかなか起き上がることができず情けなく、立止まった自転車の女子高校生から「大丈夫ですか」と声を掛けられ恥ずかしくもありました。


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