ブロッコリが驚きの150円、野菜高騰時期だったこともあり、それを見た途端にテンションが一気に上がりました。産地直売の「道の駅」、広い店内に野菜や果物がところ狭しと並んでいます。イチゴが特産のようで、中央に大きなスペースを占め、沢山の人が取り囲んで買物中です。パックの一つひとつを手に取りながらの、近寄り難い、真剣な雰囲気、達人はまず生産者名を見るとか。我々は、大きさ、形、色、値段を見比べて、2パック購入しました。帰宅後すぐに食べてみると、甘さが口の中いっぱいに広がり、”もぐもぐタイム”に自信を持って推薦できる味と食感でした。
この日は、夫婦2組でのドライブ、目的地はテレビドラマ「陸王」の舞台となった行田、もうすぐ行田というところで偶然見つけた「道の駅」、産直が大好きな4人は迷うことなく立寄りました。8の日はお米の日、というのもあって、この日は28日、その場で精米してくれる「こしひかり」を3キロ購入、友人夫妻は10キロ購入しています。ハイテンションのままで店内をうろうろ、1時間ほど買物をして、いっぱいの農産物を抱えて車へ、トランクが満杯になりました。目的地に着く前に、みんなすでに大満足です。
行田は武蔵国忍(おし)藩10万石の城下町、「陸王」の撮影場所を見物し、郷土博物館で足袋の町・行田を勉強し、忍城に登城し、名物ゼリーフライをいただき、「陸王・十万石饅頭」を購入しました。最後は埼玉(さきたま)古墳群の見学、小高い古墳の頂上に立つと2キロほど先の忍城が見えます。この規模の古墳を造るのに、1000人で5年がかり、という推定もあり、弥生時代に始まった稲作によって、これだけの人と時間を費やすことができる豊かさと、それを束ねる強いリーダーが各地に生まれたということなのでしょう。
近畿地方から始まった古墳造り、古墳時代の後半には同じ様式の墓造りが全国に広がり、日本がひとつの思想で統一され、国として成立しつつあることを示している、とのことです。古墳造りは、次の飛鳥時代初期の大化の改新後に禁止されました。人も時間もかかる古墳造りを禁止した「大化の改新」、日本のリーダーが質素であることの原点がここにあるような気がします。古代に触れ、感じ、道の駅の産直野菜で喜んだ日帰りドライブでした。