国内旅行

No.116:北海道新幹線開業記念 大人の休日パス

 函館から先は全列車運休です、との車内アナウンスに唖然としました。迷走台風、10号が日本海に抜けた翌日の秋晴れの日、ルンルン気分で乗り込んだ北海道新幹線はやぶさ号新函館北斗行でのことです。北海道での台風被害は知っていましたが、函館から先が不通だとは、全く知りませんでした。他の被害が大きく、運休はニュースにもならず、東京駅でのお知らせもありませんでした。

 「北海道新幹線開業記念 大人の休日パス」、新幹線を含めた東日本・北海道JR全線5日間乗り放題の旅、函館から先に行けなければ意味ありません。車内では、同じパスでの旅らしき同年代の人たちが目立ちます。函館駅に着くとたくさんの人、線路被害情況と復旧見通しを駅員が総出で説明していました。今日は函館泊なので、明日運行されれば問題ないのですが、明日のことは夕方にならないと分からないとのことです。

 駅では、足止めをくらった人たちが今日の宿を懸命に探しています。ホテルに着いたときも、札幌からの電車が来ないので空く部屋があるだろう、とフロントに詰め寄っている人がいました。函館はどこも満室なのかもしれません。ホテルロビーにあるパソコンを見ながら、これからどうしようかと考えていたとき、同年代と思われるご夫婦が隣のパソコンを操作し始めました。話しをしてみると、やはり大人の休日パスの旅でした。函館は2泊目なので、宿がとれるのであればレンタカーで札幌まで行こうかと二人で相談しています。我々も一緒に、と言おうとしましたが、帰れなくなると困るのでやめました。

 函館を半日観光して、夕食後駅に行くと、やはり明日も全列車運休、明日の旭川、明後日の函館のホテルをキャンセルして、青森のホテルをとりました。これで、旭山動物園の筒状水槽内を上下するアザラシも、のんびり走る富良野・美瑛ノロッコ号も、ファーム富田のメロン・ソフトクリームも、富良野町でのオム・ソーセージカレーも、全て夢と消えました、残念。


三内丸山遺跡、遠方に八甲田山<写真へのクリックで拡大できます>

 急きょ立寄った青森での観光は三内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)、縄文時代中期の集落を再現しています。縄文時代は1万年以上、次の弥生時代に入ってから現在までが2300年ですから、とてつもなく長く続いた時代で、世界史でも他に例がないそうです。遺跡には集会場と思われる大型竪穴式住居や見張り台と思われる高い塔もあります。500戸余の大集落、狩猟文化でこのように大規模な集団生活が維持できたのは奇跡、とも言われています。豊かな自然と共に生きる日本人の気質、知恵があったからこそ、という専門家の見解があり、日本人の原点がここにある、という気がします。新潟・糸魚川のヒスイが発掘されているのも驚きです。

 5日間パスなので残りは2泊3日、最後に1泊する予定だった糸魚川の妻の実家に行くことにしました。2年ぶりです。新幹線乗り放題だからこそ長距離でも気軽に移動できます。飲み放題、食べ放題の魅力は歳とともに薄れていますが、乗り放題はありがたいシステム、旅行と帰省が同じ切符でできるのです。函館と青森で美味しいお寿司をいただき、妻の実家で団らんを楽しんだ旅行となりました。

の記事

No.214:80歳の壁 (2024年11月30日)

 会社仲間の集い、あわら温泉での宴の翌日、車3台で観光に出かけました。一緒に宿を出たのですが、内1台が集合場所に現れません。電話で、「どこにいるの?」と尋ねると、「第1駐車場」との答、ここの駐車場は1つ、第1も、第2もありません。結局、「一乗谷朝倉氏遺跡博物館」集合を「一乗谷朝倉氏遺跡」集合と思い込んでいたようです。事前に決めた行程が狂い、「行程表を見ていない」と、幹事は少々お怒りでした。

No.213:大人の休日倶楽部パスの旅ーその後ー (2024年10月28日)

 年3回発売されるJR東日本5日間乗り放題パス「大人の休日倶楽部パス」を初めて使ったのは2012年9月の角館でした。その後は毎年、最近は発売ごとに年に何回も使っています。お得なパスなので、行かなくっちゃ!!、ということなのですが、それだけではありません。

No.211:東北の祭 (2024年08月31日)

 高さ12m・重さ50kgの46個の提灯を吊るした竿燈280本が大通り一杯に揺らめく秋田竿燈まつり、幅9m・奥行7m・高さ5m・重さ4tの巨大灯籠「ねぶた」が大通りを練り歩く青森ねぶた祭、5つの絢爛豪華な吹流しで飾られた長さ10mの笹3千本が商店街を埋め尽くす仙台七夕まつり、この東北三大祭に加えて、高さ23m・重さ19tの巨大な立佞武多がゆっくりと進む五所川原立佞武多、棟方志功も描いたことがある弘前ねぷた、を一気に見物しました。5泊6日の欲張り旅でした。

No.209:「ありがとう 秀吉さん」の長浜 (2024年06月30日)

 今月は長浜へ、秀吉が初めて一国一城の主となり、城を造り、城下町を作りました。周辺から商人を集め、楽市楽座などの施策で町の経済を発展させた秀吉は、町衆に慕われ続けていたようです。天下人となって作った城下町、大阪の原点とも言える町なのでしょう。

No.208:名古屋観光 (2024年05月31日)

 今月は名古屋1泊での観光でした。名古屋と言えば名古屋城、そして金の鯱、本丸広場から大天守を見上げると、頂で黄金に輝く鯱が大天守を守っています。城に隣接した飲食店街・金シャチ横丁には実物大のレプリカがありました。本丸広場には、かつてそこにあった本丸御殿が、9年かけて復元され、6年前に完成公開されました。真新しく、美しく、きらびやかに、当時の姿を鮮やかに伝えています。

No.207:睡眠スコアその後のその後 (2024年04月30日)

 大谷翔平さんは睡眠を大切にしていて、遠征に寝具を持ち込んだり、日々の睡眠データを計測しているそうです。超ビッグな大谷さんを引き合いに出すのはおこがましいのですが、私も睡眠データを計測しています。私のデータは、睡眠の質を示すスマートウォッチの睡眠スコアです。それが、30日移動平均で、昨年7月28日の、100点満点中83をピークに、どんどん低下し、今年3月19日には70にまで下がってしまいました。

No.206:日本海に蟹を食べに行きました (2024年03月31日)

 「(福井県の)小浜に蟹を食べに行くけど・・・(行かないか?)」と京都在住の友人からメールが届きました。京都に住んでいた若いころ、日本海での蟹といえば、蟹、蟹、蟹の蟹尽くしのイメージがあって、しかも、今回のメンバー5人全員が会社の元同僚で、内2人は私と同じ大学、これは行かなくては、と即決しました。

No.205:長崎ランタンフェスティバル (2024年02月29日)

 旧正月を祝う長崎ランタンフェスティバルを見物してきました。旧正月のランタンフェスティバルといえば台湾、無数のランタンが夜空に舞い上がる風景が有名ですが、長崎も負けてはいません。無数の光るランタンが広場や通路の頭上にあり、人物や動物のオブジェや高さ10mにもなる大型オブジェが市内中心部のいたるところで輝いています。

No.204:年末年始は今年も京都 (2024年01月31日)

 年末年始は京都でした。3年連続ですが、どこを歩いても楽しく、街歩きに飽きることはありません。今回は、嵐電1日パスでの名所巡り、大津、宇治に足を延ばしての「紫式部ゆかりの地」巡りでした。6日間で11.5万歩、二人でぶらぶら歩いた楽しい旅でした。

No.202:北陸の旅 (2023年11月30日)

 カニ漁の解禁が今月初め、しかも今年は豊漁とのこと、カニへの期待を膨らませて金沢に3泊した旅でした。ズワイガニを目の前で茹でててくれる居酒屋でいただきましたが、期待が大きすぎたためか、少し物足りなさを感じました。カニといえばカニカマ、という普段の生活なので、あの大きさと食感がないと満足できないようです。でも、お寿司屋さんでは、のどくろやガスエビといった北陸の美味しさに大満足、同じ店に2日出かけ、「たくさん食べていただきありがとうございます」とお礼を言われました。美味しいお寿司をたくさん頂きました。


タイトルとURLをコピーしました