友人

No.140:浅草木馬館大衆劇場

 「きれいだねぇ」、うっとりした口調で隣の女性がつぶやきました。浅草木馬館、絢爛豪華な衣装をまとい、美女に変身した男性が妖艶な舞踊を披露しています。美しい顔立ちと美しい身のこなし、夢中になる女性がいるのも不思議ではありません。166席の小劇場は満席、通路に追加された小さな丸椅子も満席、ほとんどが女性で、30歳台から70歳台と幅広く、お洒落をしての観劇です。

 舞台と客席は近く、役者は観客に目線を送り、観客は役者に1万円札や品物を贈ります。豪華な和服と帯のセットの贈り物もありました。若者が集うコンサートのような熱狂ぶりではありませんが、静かな熱情を感じる真剣な眼差しがあります。役者と観客の一体感があるなか、私と大学同期の友人たち年寄男性5人はちょっと浮いた存在だったかもしれません。他の観客と比べると、さほど真剣な眼差しもなく、拍手や手拍子も少し控え目、1人は芝居のほとんどを寝ていました。しかも客席エリアのほぼ中央で、結構目立ちます。「今日はやりにくいなぁ」と役者が楽屋でぼやいていたかもしれません。

 隣の女性は70歳後半、20年前に旦那さんに先立たれ、いまは娘さん家族と宇都宮で暮らしているとのこと。5日前から隣のリッチモンドホテルに宿泊して木馬館に毎日通い、明後日に帰る、と話してくれました。リッチモンドホテルの会員、とのことなので、かなりの頻度で来られているに違いありません。ある曜日の木馬館座席表を見ると、166席のうち24席が年間予約となっています。週1回、その曜日に年間を通して観劇する、という人のための予約席です。みなさん、いつ来ても、何度来ても楽しい、ということなのでしょう。


座員は、熱演後お客様をお見送り<写真へのクリックで拡大できます>

 小難しいことはなく、美しい容姿や舞踊、笑いと涙の人情芝居や悪を懲らしめる立ち回り、それらを楽しむ、分かりやすい大衆演劇なのです。私も、思わず見とれたり、笑ったり、拍手をしたりしていました。ただただ楽しむ、理屈はいりません。飲み食いは自由、すぐ後ろからスルメの匂いがしていましたが、それも和気あいあいの雰囲気を醸し出し、楽しいものでした。

 3時間半の熱演後は座員がみなさんを外でお見送り、座長は一人ひとりと握手します。70年以上生きてきて初めての体験、感謝を込めて私も握手していただきました。座長との写真撮影を待つ行列もできていて、外人が、「何だろう?」という顔つきで眺めています。これぞ日本の芸能、歌舞伎の流れをくむ大衆娯楽です。この歳まで知らなかった世界を見せていただきました。席を予約してくれた友人、たまたま東京に用事があったとのことですが、わざわざ並んでの予約に感謝、感謝です。観劇の後は、神谷バーでの飲み会となり、浅草を堪能した一日となりました。

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No.145:卒業50周年記念同期会 (2019年02月28日)

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No.137:3回目の「男の料理教室」 (2018年06月30日)

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No.133:男の料理教室 (2018年02月28日)

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No.117:友人夫妻との旅行 ー 人生を幸せにするのは何? (2016年10月31日)

 友人夫妻との旅行、以前はちょくちょく一緒に出掛けていたのですが、今回は5年ぶりです。友人に、孫ができたり、同居していた叔母さんが高齢となったりで、なかなか出かける機会がありませんでした。昨年に双子の孫が生まれ、お祖父ちゃんとして忙しい日々が続いているのですが、思い切って出かけることにしたようです。久しぶりなので、泊りがけ、2泊3日の旅となりました。

No.111:同期入社の仲間 -9年後- (2016年04月30日)

 「写真を見ましたが、皆さん楽しそうですね。(中略)来年の同期会にはぜひ参加したいです」とのメールが全員に届きました。毎年開催している会社の同期会に今年ただ1人、海外での仕事のために参加できなかったメンバーからです。メールで行き交うみんなからの写真をカンボジアで見ての思いが綴られていました。

No.099:京都・東山トレール (2015年04月30日)

 会社の同期を中心としたメンバーで、年一回の1泊旅行があります。若いときからの、家族ぐるみの付き合いなので奥さん方も参加して賑やか、夜遅くまで話は尽きません。関西在住と関東在住に分かれているので、会場は交互もしくは中間ということで、9回目となる今年は京都、桜見物の賑わいが落ち着きモミジの新緑が美しい今月中旬に「エクシブ京都 八瀬離宮」という素敵なホテルに集まりました。メンバーのうち2人が欠席して、15人での宴、楽しい仲間ぶりは全く変わることがありません。

No.065:若い頃の職場の仲間 (2012年06月30日)

 20年ぶりの再会です。若い頃の職場の先輩2人、後輩1人と昼食をとりながら、話が弾み3時間近くも、それでも話題は尽きず、なごり惜しい気持ちのまま散会しました。3人は関西在住、関東在住の私が会える機会は、いままでも、そしてこれからもほとんどありません。それだけに濃縮された時間だった気がします。


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