騙しだまし使っていた不調の携帯がついに壊れました。10年前に0円で入手した初めての携帯、4年前に壊れて同じ機種に買い替えていますが、小型で、持ち歩きに便利なのでとても気に入っていました。携帯ショップに行くと同じサイズの機種は無く少し大きいものばかりでしたが、しかたがないので、大きくても我慢しようと料金などを訊ねました。
ところがところが、私の携帯タイプはもう販売していませんでした。10年前なので当然ガラケーなのですが、今のはガラホと言って、外見はガラケーでも中身はスマホだそうです。外見も中身も純粋なガラケーは完全に取り残されています。
そこで知恵を絞り、最近使わなくなって、2年縛りが解除されるまで保管しているガラケーがあるので、それを使うことにしました。とにかく今の電話番号が通じないと仕事にも支障をきたすのです。「そんなことできるの??」と疑う妻の言葉を背に、携帯ショップに再度出かけました。対応した店員は即座に「(保管していたガラケーの)解約をしないと(壊れたガラケーの)電話番号は移せません。解約料を支払うよりも、ガラホを新規購入された方がお得ですよ」とガラホを勧めてきました。
ガラホにすると月々の料金が30%近く跳ね上がるのです。「シムを抜けばいいだけで、解約は不要では?」と尋ねると、シム(SIM)というやや今どき用語に、老人といえどもこれは侮れないと思ったのか、すぐに窓口の女性のところへ相談に行きました。その女性が電話で長いこと相談した後、「解約しなくても移せます」と伝えに来ました。「解約金が必要」などといい加減なことを言って、年寄だと思って甘く見ていたのでしょう。
ガラケーからスマホに最近買え替えた友人が、調子が悪いことを訴えてもなかなか相手にされず、憤っていましたが、その気持ちが少し分かる気がします。その友人と先日飲んだとき、携帯ショップに再度チャレンジしようと不具合の証拠をいろいろ集めている、と何か張り切っていました。小さいころから激しい競争の中で育ってきた我々団塊の世代を甘く見たらいけません。
保管していた携帯を使うようになって1週間ほど、ボタンとランプのみで表示画面がない簡単ガラケーなので、ショートメールもできなければ、発信者も分かりません。うっかり出られなかったすると誰からの電話だったのか分からず、へたをすると電話があったことすら分かりません。そろそろガラホかスマホにするか、と妻と話しています。