「写真を見ましたが、皆さん楽しそうですね。(中略)来年の同期会にはぜひ参加したいです」とのメールが全員に届きました。毎年開催している会社の同期会に今年ただ1人、海外での仕事のために参加できなかったメンバーからです。メールで行き交うみんなからの写真をカンボジアで見ての思いが綴られていました。
1971年に電機メーカーに入社した同期のうちで、遊び仲間となったのが10名、同期ではないが遊び仲間に入ったのが数名、同期の10名全員が還暦を過ぎた2007年に京都嵯峨野『嵐亭』に同期会として集まりました。以降毎年1泊2日で開催し、今年で10回目です。関西在住と関東在住が半々なので、開催地を関西、関東、中間、と変えながら。今年は箱根でした、同期の一人が亡くなっているので9人、内8人が参加、それに遊び仲間3人、奥さんが5人の計16人、その楽しさは遠いカンボジアにも伝わったようです。
若いときに、飲み会、テニス、スキーを家族ぐるみで楽しんだ遊び仲間ですが、そのころの楽しさをいまだに持ち続けています。もうかなりの歳になろうというのに、不思議なものです。同じ時、同じ場、同じような仕事や暮し、などを若いときに共有した仲間はいまだに理解し合える貴重な存在、みんながそう思っているから、楽しく続いているのでしょう。
今年の幹事は関東在住者、初めての幹事役で緊張した様子、昨年終了直後に「自分なりに全力で取り組みたいと思います。よろしくご指導お願いします」とのメールがありました。宿の手配、費用算出、部屋割り、特に宴会翌日の行楽は大変で、場所だけでなく、箱根なので車の手配も必要で、全ての手配が終わった直後に「これで精一杯です」とのメールが届きました。
宴会も行楽も実にきめ細やかに計画されていました。宴会は、他のお客さんに遠慮することなく楽しめるように我々だけの宴席、朝食は、大きな窓越しに富士山を望む素晴らしい席、行楽コースも、江戸気分が味わえる旧東海道杉並木や箱根の関所、満開の桜を楽しめた離宮跡地の恩賜箱根公園など充実、小高い公園に上れない人には迂回路を勧める気配り、昼食も事前に予約し、そこの駐車場を半日利用して行楽とするなど、至れり尽くせりでした。
帰宅後、楽しかった、幹事さんありがとう、とのメールがみんなからあって、本人も「皆さんからのお礼の言葉を聞くにつけ本当に運よく計画以上にスムースに進行してビックリしたほどでした」と嬉しそうでした。事前に下見をしたとのこと、そんな努力が実ったのです。
何人かの幹事は下見をして頑張ります。昨年は京都八瀬でしたが、ホテルに出かけて下見と打合せをしています。しかも3人で、待合せ場所でラーメンを食べてからホテルに向かったと話していました。一昨年は信州松本浅間温泉で、このときの幹事は前年夏に信州に出かけその宿に泊まって下見をしています。
みんなに楽しんでもらいたい、みんなと楽しみたい、そんな思いからでしょう。幹事だけではなく全員がそんな気持です。だからこそ、いつまでも楽しい仲間なのだと思います。来年は金沢、やはり初めての幹事役、同期会の翌日「29年度の幹事役を担当することになりました」とのメール、やはり少々緊張気味の様子です。