趣味

No.082:お伊勢参り

 名古屋までで中止したこの春のお伊勢参り歩き旅、残りのお伊勢さんまでをこの秋、11月に歩きました。始発のひかりで名古屋に行き、途中1泊して2日間で伊勢市駅に到着しています。その後、東京を後から出た妻と一緒に、式年遷宮で賑わうお伊勢さん、東海道宿場町の面影が最も残る関宿、日本一のイルミネーションショーと言われる「なばなの里」を観光しました。

 3日目の朝11時過ぎに伊勢市駅に到着した妻と合流して、外宮をまず参宮し、バスで内宮へ。外宮も内宮も、次から次へと人が途切れなく列をなし、式年遷宮で新しくなった社殿に参拝しています。27年前の秋にも二人で来ていますが、これほどの人出ではなかったような気がします。新しい社殿はさすがに清々しく、心打たれました。しかも、ここは全国神社の本宗、正式名称を「神宮」とする最高の格式、格別な御利益が期待できます。いつもは100円のお賽銭がつい500円となりました。

お伊勢参り
賑わう「おはらい町」

 内宮参拝後は門前町の「おはらい町」へ、そこは大変な賑わいです。この町の訪問者は昨年2012年で年452万人、式年遷宮の今年は更に増えていることでしょう。ところが、江戸時代のお伊勢参りは年200万人から400万人とのこと、人口がいまの3分の1ほどの、新幹線などない歩き旅の時代に現代に迫る人出というのは驚きです。江戸時代からの伊勢神宮の人気ぶりが伺えます。名物のふくすけ「伊勢うどん」、太くて柔らかい麺は私好みでした。赤福の「ぜんざい」も、虎屋の「ういろう」も、焼きたての大アサリも美味しくいただきました。食べ歩き、お土産屋さんをのぞきながらのゆったりとした時間を楽しんでいます。

 この日は亀山で宿泊し、翌日、東海道五十三次の47番目の宿場町、関宿を見物しました。毎年の京都への歩き旅でいくつかの旧宿場町を通りますが、江戸時代の面影がここほど残っているところはありません。いつも脇目も振らずにひたすら歩き素通りするだけなので、一度ゆっくり歩きたいと思っていました。

 朝、亀山駅から隣の関駅へ。駅構内の観光案内所で「関宿お楽しみ得とくマップ」を500円で購入し、付いているクーポン券で、関宿名物地酒「鈴鹿(すゞしか)」を一杯ひっかけ、関宿名物「志ら玉」を食べ、小さな民家の土間で抹茶をゆっくり楽しみ、更に昔なつかしいお菓子、あたり前田のクラッカー、と伊勢茶をいただいています。1キロ弱続く古い町並みをゆっくり歩き、飲んだり食べたりして、江戸時代気分を味わいました。

 午後からは長島駅に移動して、そこからバスで「なばなの里」へ。東京ドーム約7個分というスケールの大きな植物園で、ベコニアで埋め尽くされた温室はサッカー競技フィールドの1.26倍の広さ、コスモスやダリアが一面に広がっている花広場は何と6倍、LEDが敷き詰められたイルミネーションメイン会場が3.8倍です。ベコニアの温室も、広大なコスモス畑も見応え十分でしたが、暗くなってからくり広げられるイルミネーションショーは圧巻でした。来てよかった、と思える壮大なショーです。

お伊勢参り
夜空に浮かぶ富士山

 日が暮れて、教会の鐘がなり、それが止むと同時に園中央の大きな池の水上イルミネーションが点灯します。歓声が一斉に上がり、日本一のイルミネーションショーの始まりです。200mもある長い光のトンネルをゆっくり進むと、その先にイルミネーションで輝く巨大な富士山とそのすそ野が現れます。サッカー場の4倍近い広さのメイン会場です。今年のテーマは「祝・世界遺産 富士」、10階建マンションに相当する高さ30mもの富士山がそびえ、100m以上離れた観賞用通路との間に「富士のすそ野」が広がります。暗闇の中で、無数のLEDが繰りひろげる幻想的な光景は思わず息をのむ美しさです。富士山頂から昇る初日の出から始まる1年間の、季節とともに移り変わる風景を存分に楽しみました。

 帰りは、名古屋駅新幹線ホームで、評判のきしめんをいただいてから東京行のひかりに乗車しています。二人でぶらぶら歩きながら、参宮し、名所を訪れ、名物をいただいた、楽しい2日間でした。

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No.177:試し歩き (2021年10月31日)

 コロナ禍で2年間中断している東海道歩き旅、来年春には行けそうなので、事前の試し歩きをしてみました。毎日、日帰りで32キロ、5日間、雨のため1日だけ23キロだったので合計151キロ、自宅から静岡までの160キロの少し手前相当の歩きとなります。歳と共に低下する体力、それに加えての長い自粛生活でどうなるのか心配でしたが、何とか来年行けそうな感じです。

No.171:アンクルウエイトを重くしました (2021年04月30日)

 歩くときのアンクルウエイトを片足0.5kgから1.5kgに変更しました。1.5kg2個が入った袋を持った妻は、「こんな重いものを足に付けたら田園調布の坂を越えられないわよ」と心配しています。田園調布の住宅街は高台にあり、川崎の自宅からはそこそこの坂を上るのです。

No.169:コロナ禍最強の趣味 (2021年02月28日)

 「やることがなくて毎日が辛い。(あなたは)どうしてる?」と勤務先事務所のボス、「散歩と囲碁で過ごしています」と答えると、「そう・・・」と羨ましそうな感じでした。緊急事態宣言で在宅勤務、というよりも、仕事がないので勤務はなく、単なる在宅となっていて、ボスとは電話でときどき話をします。人好き、話好きなボスのこと、ストレスがかなり溜まっていることでしょう。

No.164:新たな囲碁の先生 (2020年09月30日)

 囲碁の先生が一人増えて二人になりました。新しい先生からのメールには、私のレベルに合った、大切と思われる詰碁問題と共に「目で5~10秒以内くらいで解ける」ように、との指示が付いています。つまり、詰碁が解けるだけでは駄目で、完璧に身に着けろ、ということなのです。囲碁も武術や柔術のように鍛錬こそ大切、ということでしょうか。

No.163:夏休みは囲碁三昧 (2020年08月31日)

 突然のこと、事務所のボスが2週間のホテル住いとなりました。どうやら、都心にある超一流ホテルに避暑、ということのようです。その間、私も思いがけない夏休み、どこかに行こうかと一瞬考えましたが、所詮はコロナ禍、結局囲碁三昧となりました。

No.162:オンライン囲碁対局 (2020年07月31日)

 地域の囲碁サークルで毎週日曜日にオンライン囲碁対局を始めて8週目となりました。皆さんご高齢なので参加されるか否か、提案者としては不安でしたが、始めてみるとみなさん熱心で、毎回10名ほどが参加されています。いままでの実対局でも、8名から多くても15名の参加でしたから、まずまずの成功、と言えます。

No.153:囲碁サークル (2019年10月31日)

 「上達しましたね」と私の囲碁対局を取り囲む人たちが口々に褒めてくれました。毎週日曜日の囲碁サークル、終了時間間近で他の対局はすでに終わって、メンバー全員が見守るという中で勝利したのです。ルンルン気分で帰宅しました。この日は2勝1敗、1年間続けて初めての勝ち越しです。9目という大きなハンディをもらっての勝利なのですが、それでも勝てなかった今までと比べると大進歩です。「勉強してますね」とも言われました。

No.147:10回目の東海道歩き旅 (2019年04月30日)

 今年で10回目となる東海道歩き旅、川崎の自宅から伊勢神宮まで、512kmを79万6千歩で完歩しました。ここ数年、気持よく歩ける日が少なくなり、歳とともに体力の衰えを実感するようになっています。

No.146:囲碁サークル (2019年03月31日)

 趣味は「旅行」と「ウォーキング」です。最近、それに「囲碁」が加わろうとしています。実益など求めず、ただただ楽しむ、それが本来の趣味というものなのかもしれませんが、私の場合は実益のない趣味は考えられません。貧乏性なのです。「旅行」は妻と二人、一緒に暮らす智恵を授けてくれます。一人旅はしません、実益が見いだせないのです。毎年の「東海道歩き旅」は一人ですが、これは毎日のウォーキングの励みの元になる、という実益があります。

No.135:東海道歩き旅で転倒しました (2018年04月30日)

 一瞬、何が起きたのか分かりませんでした。あっ、という間の転倒、自転車とのすれ違いざまでのことです。なかなか起き上がることができず情けなく、立止まった自転車の女子高校生から「大丈夫ですか」と声を掛けられ恥ずかしくもありました。


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