マスコミの学校

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残間里江子氏:プロデューサの仕事

 人を包み込むような柔らかく心地よい話し方や親しみのある表情、話が進むにつれて見えてくる内面にある厳しさ、強さ、粘り、そういったもの全てが残間里江子(ざんま りえこ:1950年仙台市生まれ)氏をプロデューサとして成功させている要因なのだろう。強い『自分の想い』をもって多くの人たちを巻き込んでいく名プロデューサの知恵と力に圧倒された今回の受講だった。
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花田紀凱氏:企画力②<実際に企画をたててみる>

 先週みんなが提出したWill記事企画案に対する花田編集長のフィードバックの時間だ。冒頭から水を飲む花田編集長は少し疲れ気味に見えたが、企画案へのコメントが始まると活力に満ちた編集長となっていた。真剣勝負の雑誌編集の現場ではもっと激しいコメントや応酬があるのだろうが、今回は生徒に対するコメントなのでかなり手加減しているようだった。
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元木昌彦氏:取材力①<取材の仕方>

 今回の衆議院総選挙でTVの影響力の大きさがより鮮明になった。新聞の影響力は落ちぎみで、雑誌にいたっては火が消えたようだ。個人情報保護法と、田中真紀子の娘さんの離婚記事に対する出版差止め命令が元気のない出版ジャーナリズムに追い討ちをかけている。個人情報保護法では出版社や作家は適用除外の報道機関として明記されていないし、あの離婚記事程度で出版差止めでは政治家のスキャンダルなどはもう書けない。出版差止めとなると印刷費や広告費などの損害で出版社は大きな打撃を受けるからだ。離婚記事の週刊文春の場合はすでに配送された後だったので、むしろ完売に近い形で終わったが。光文社などは週刊宝石を休刊し出版ジャーナリズムから手を引く気配だ。と静かに話す元木昌彦氏(もとき まさひこ:1945年生まれ)氏は講談社で「フライデー」「週刊現代」などの編集長を勤め、告訴された数はまだ誰にも破られていないといわれる筋金入りの雑誌ジャーナリストだ。
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加藤昭氏:取材力②<ネタ元をどうつかまえるか>

 ソ連という国で、300万点もの日本関連機密資料の中から1通の手紙を探し出し、その手紙について証言できる人物からの裏を取るために、厳寒のソ連で21日もの間その人物の家の前で毎朝たたずんだジャーナリスト加藤昭(かとう あきら:1944年静岡県生まれ)氏の執念や集中力にただただ驚いた講座だった。
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ターザン山本氏:編集者・ライターに何が必要か

 「生きている限り青春」と言う山本氏の話は、白黒のはっきりした分かりやすい体育会系色の強いものだった。90年代に「週刊プロレス」のカリスマ編集長として一時代を築いたターザン山本(たーざん やまもと:1946年生まれ)氏は来年還暦を迎える。しかし、ピンク柄の帽子、淡い黄色にピンク柄のシャツと淡いオレンジのマフラー、黒のブレザー、グレーのズボン、ベージュの靴といういでたちでのパワフルな語りは、なお青春真っ只中のようだ。長年勝負の世界を見てきた山本氏の一瞬一瞬への闘魂を感じた講座だった。
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花田紀凱氏:企画力①<大事なのは企画>

 花田紀凱(はなだ かずよし:1942年東京生まれ)編集長の「企画力講座第1回」だ。編集者・ライターに必要なものとして「構想力」「記憶力」「人脈」「情報収集力」「企画力」「取材力」「表現力」をあげ、一つ一つについての丁寧な説明があった。経験をふまえた、具体的で実践的な話だ。この「マスコミの学校」で若い人たちを育てようとする花田編集長の熱意が伝わってくる。次のターザン山本氏の講座も熱心に聴き、山本氏とともに白板の文字を消すなどの何気ない花田編集長の行動にも、そんな意気込みが感じられた。
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開講式・大下英治氏特別講演:選挙と報道

 このページでは、第2期「マスコミの学校」を受講した内容や感想を掲載していきます。マスコミの学校は「月刊ウイル」が主催する「編集者・ライターになるための講座」だ。開講式のこの日、講座主催者の元木昌彦氏、花田紀凱氏の挨拶に続いて大下英治(おおした えいじ:1944年広島県生まれ)氏の特別講演「選挙と報道」があった。今回の衆議院総選挙がテーマで、豊富な取材と、長年政治家たちをみつめてきた大下氏の視点から生れるノンフィクションは、分かりやすく面白く、本質に迫っている。週刊文春の記事を長年手がけてきた氏ならではだ。
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