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自由研究 No.161-180


目次

No.180:小梅 / Ko-ume  No.179:夏野菜  No.178:ウォーキング 5月  No.177:プラネタリウム  No.176:ドウダンツツジ  No.175:義兄  No.174:1枚の写真  No.173:柿の剪定  No.172:花灯路  No.171:パイプライン  No.170:月水金 / Moon, Mercury and Venus  No.169:オーロラ撮影記  No.168:マッキンリー山  No.167:極北の街  No.166:オーロラ  No.165:血圧計  No.164:阿弥陀如来  No.163:しもつかれ  No.162:ほくほく線の星空  No.161:氷筍

小梅 / Ko-ume

 庭の隅にある小梅が今年は豊作になった。花がいつになく良く咲いたが、そのまま殆ど実ったようだ。例年は6月上旬に収穫していたが今年は2週間ほど早い。15mmほどの小粒の梅が5kg余り収穫できたので、親戚にも分けてあげた。

 小梅は、土用干しにするよりカリカリ漬けにした方が美味い。まだ赤シソが出回っていないので、とりあえず塩で瓶に漬け込んだ。夏に赤シソを入れて漬けなおし、1年ほどねかせる。我家の健康食品である。

Ko-ume in the corner of the garden is good crop this year. The flower bloomed a lot in comparison with the average year, and almost all flowers seem to have born fruits.

Usually, the harvest season is the beginning of June. But, this year, it was earlier two weeks than the average year. The 15mm diameter small ume was harvested about 5kg, so I gave a little of them to my relative.

As for Ko-ume, the method of kari-kari-pickle is better than the method of summer dry. At this time, the red perilla is not on the market, so, pickled them with salt into a pot. It will be pickled again with red perilla in this summer, and then, will be aged about one year. It is healthy food for my family.

小梅 小梅

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夏野菜

 家庭菜園のカラシナなどの菜類が終わったので全部抜き取って土を耕し、下仁田ネギとエダマメ、それにオクラを植え付けた。今回、オクラの半分は赤い実がなる品種にした。

 ネギは梅雨時に根元が腐りやすいので畝の間の溝を深めにして空気が通うようにしてやる必要がある。エダマメやオクラは成り行き任せ。ただ、エダマメは無農薬のためよくサヤの中に虫が入る。うっかりすると虫ごと食べてしまうこともある。ま、虫もエダマメだけ食べて育ったのだからと思いながらも、皿の上にサヤから一粒ずつ出しながら食べることにもなる。

 庭の片隅の猫の額ほどの菜園である。毎朝見に行くが、成長していく姿は心を和ませてくれる。

夏野菜 家庭菜園

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ウォーキング 5月

 先月から始めたウォーキングが80kmを超えた。このホームページのオーナー、Hさんの勧めもありデジカメを持って撮影をしながらのウォーキングである。何か撮ろうという意識が働くせいか、様々な発見があって結構楽しい。

 今、堤にはタンポポの丸い綿毛がたくさん並んでいる。良く見ると、花が終わると種を包んだ萼が徐々に開いて丸い綿毛になる。タンポポは2度花を咲かせているようだ。

ウォーキング 5月
ウォーキング 5月
ウォーキング 5月

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プラネタリウム

プラネタリウム

 科学技術未来館のプラネタリウムMEGASTAR-UCosmos を見に行った。このプラネタリウムは500万個の恒星を投影でき、ギネスにも認定されている。双眼鏡で見るとその凄さが分かります、という話を聞いて星空観測に使っている双眼鏡を持って行った。

 直径15mのドームスクリーンいっぱいに映し出された天の川と星々はハワイのマウナケアで見た星空(No.137)を彷彿させるすばらしいものであった。早速持参した双眼鏡を取り出し、映し出された星空を覗いてみた。

 実際の星空の場合、双眼鏡で覗くと肉眼の何倍もの数の星が視野の中に見えてくる。恒星は何光年も先の無限の彼方と言ってもいいほど遠い所にあるため、双眼鏡程度の倍率では、明るい星も暗い星も全て輝く点である。

 プラネタリウムの星空は、肉眼で見るから夢が広がるのであって、双眼鏡などを使ってはいけない。

 映し出された星空を見ながら、ふと思った。

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ドウダンツツジ

 我家のドウダンツツジは殆ど花が咲かない。前の小学校のドウダンツツジの垣根には一面に咲いているのだが、我家では下の方にちらほら咲いているだけである。どうも原因は夏に刈り込んでしまうためらしい。

 一般的に花木は前の年に新しく伸びた枝に翌年の花芽が形成される。従って刈り込む時期を間違えると花が咲かなくなる。花が終わったらすぐに刈り込み、後は突出した枝だけ切り揃える程度にするのが花を咲かせるコツである。

 我家の庭には父が育てていた花木が沢山ある。これまで時間が無かったので、それぞれの木の開花時期も考えず、夏休みや暮れに一斉に刈り込んでいた。最近ゆとりも出来たのできめ細かく手入れをして毎年咲かせるようにしたい。

ドウダンツツジ ちらほら咲いたドウダンツツジ

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義兄

阿弥陀如来像 阿弥陀如来像

 義兄が亡くなってもう6年になる。

 登山やスキーが趣味だったこともあり、毎年正月には奥日光の旅館に新年会を兼ねて私の兄弟家族が集まり、スキーや雪原の散策を楽しんだ。おかげで子供達も幼少の頃から、いとこ同士で実の兄弟のように育ってきた。夏休みの我が家でのバーベキューは今も続いている。母も生前あちこち旅行に連れて行ってもらい、良き思い出となったに違いない。 

 様々なことを思い出しながら阿弥陀如来像を彫って贈った。

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1枚の写真

 アラスカで撮ったオーロラの写真が月刊誌『天文ガイド』の写真コンテストに入選した。この写真のために進めてきた準備や撮影時の苦労が認められたようで嬉しさもひとしおである。

 45年前にいろいろと工夫して撮った1枚(自由研究No.10)と共に生涯忘れられない写真となるだろう。

1枚の写真 『天文ガイド』2008年5月号より

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柿の剪定

柿の剪定 剪定前後の我家の渋柿

 毎年春先に柿の枝の剪定をする。

 前の年に実をつけた枝には翌年は花芽がつかないため切り取る。まっすぐ上に勢いよく伸びた枝や古くなった枝なども切りながら樹形を整えてゆく。

 剪定が終わると古い表皮を削り落とす作業に入る。皮の割れ目に入って越冬する害虫の駆除と、木の成長を促す効果がある。

 この柿は樹齢約50年の渋柿である。毎年たくさんの実が収穫でき、父母の時代から干し柿にしてきた。干し柿も最近はもてあますので、大きな実が少しだけなるよう、太い枝も思い切って切りつめている。でも、こうして手入れをすると愛着がわいて、ひとつでも多く実をつけて欲しいと思うようになる。

 今年は、一年おきに来る豊作の年にあたる。どのくらい実がなるか楽しみだ。

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花灯路

 京都東山の花灯路を家内と見に行った。

 高台寺や青蓮院、知恩院などが立ち並ぶ東山一帯の道端に花の絵柄の灯篭が灯され、各所に大きな生け花が飾られている。清水寺からは青いレーザービームが夜空に向かって伸び、ライトアップされた山門や五重塔の下を多くの人たちが散策している。この催し物は今年で5回目になる。昨年も来たが、より一層華やかになったようだ。

 古都の風情も時代と共に変わりつつある。

花灯路 花灯路 道端の生け花 & 清水寺

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パイプライン

 フェアバンクス郊外のハイウェイ沿いに敷設されているアラスカパイプラインを見に行った。

 このパイプラインは北極海に面したプルドーベイから、アラスカ湾に面したバルディーズまでを結んでいて、総延長は1,280kmにもなる。日本製パイプを使用して1977年に完成、人間が造った建造物としては中国の『万里の長城』に次いで長い。

 1日あたり約60万バーレルの原油が流れている。そのスピードは時速約10km、5日間余りで全行程を流れきってしまう。パイプとの摩擦を少なくするため原油はプルドーベイで60℃以上に加熱されるが、搬送の過程で徐々に冷え、バルディーズ付近では35℃位まで低下するそうだ。

 オーロラが現れるとこのパイプに電流が誘起して電食反応が起きるため、その対策も取られているとの説明があった。オーロラが及ぼす意外な自然現象に驚いた。

オーロラ アラスカパイプライン

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月水金 / Moon, Mercury and Venus

 夜明け前の東の空に月齢28日の細い月と並んで金星と水星が輝いている。早起きして写真におさめた。天文年鑑によると金星のすぐ左側には海王星が出ている。とは言っても、はるか40数億kmのかなたで、明るさは8等星のため肉眼では見えない。

 金星と水星の公転軌道は地球の内側で周期も短いため、日の出前や日没後にたびたびこのような配置になる。毎日見ていると太陽の周りを公転する惑星の運動をじかに感じることができ、楽しいものである。

In the gray dawn east sky, Venus and Mercury are twinkling together with the claw moon, age of 28th-day of month. I got up early and took them in the photograph. According to the astronomy yearbook, Neptune is located in the immediate left side of the Venus. But, the distance is too far, about 4 billion km, and its brightness is the 8th class. So, Neptune is out of the naked eye.
Because the revolution orbit of the Venus and the Mercury is in inside of the earth, they are often located in such position before sunrise or after sunset. It is interesting that the planet moving around the sun can be felt directly by observation every day.

オーロラ オーロラ <写真を拡大>
写真:Nikon D80, 135mm, F5.6, 1/2, 2008.03.06 am05:35
場所:栃木県小山市

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オーロラ撮影記

 オーロラ撮影の準備で最大の課題はカメラの防寒対策であった。

 カメラの性能を保証する温度範囲は、取扱説明書によれば0〜40℃、メーカーに直接問い合わせたら、低温になるとバッテリーの放電時間が短くなり充分な電力を供給できないため撮影枚数も少なくなってしまう、と説明された。極寒の暗闇の中でカメラを三脚から下ろして電池を交換することはできるだけ避けたい。そのためには、カメラ本体をはじめ予備電池などを気温−20℃の環境で0℃付近に保つ必要がある。それを想定して防寒具を準備した。

  • カメラ:市販のカメラカバーを改造してカイロが入るようにした。冷凍庫(−15℃)の中に入れ温度計で実測したところ、カメラのバッテリー付近は +17℃であった。
  • カイロ:使い捨てカイロは低温では酸化反応が低下し殆ど発熱しなくなるため、木炭式カイロと併用することとした。
  • キャリングバッグ:ミラーマットを内側に入れ保温効果を高めた。カイロを入れた屋外実験では、気温−4℃で内部を +22℃に保てることが分かった。
  • ポリエチレン袋:冷えたカメラやレンズを収納する時の露つき防止、ジッパー付の冷凍食品用が便利。

 その他、アウトドア用の小物が大変役に立った。レリーズや三脚などの素手で直接触れる金属部はスチレンシートで覆っておく。今回この対策を忘れたため、第1日目で指が凍傷になってしまった。ホテルにあったスチレン製のコーヒーカップを切って代用した。

 オーロラは太陽の黒点活動と密接な関係がある。黒点活動は11年周期で、今は極小期から活動期に入ろうとしていて2011〜12年頃にはピークになる。以前のピーク期には真っ赤な色を放つ不気味なオーロラが現れたらしい。次回は赤いオーロラをぜひとも撮りたい。

オーロラ撮影記 左から、カメラ、キャリングバッグ、木炭カイロ

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マッキンリー山

血圧計

 午前2時過ぎまでのオーロラ撮影で、目がさめた時には10時を回っていた。遅い朝食を取り、ホテルのツアーデスクに立ち寄る。マッキンリーサミットフライトのパンフレットを見て早速申し込んだ。

 空港に行くとカウンターで気のよさそうな赤ら顔の係員が待っていた。「ラッキーだね、今日は最高のフライトが出来るよ。」などと言いながら駐機場まで案内し、わざわざパイロットの助手席を勧めてくれた。乗客は私と家内を含め8名、双発の小型機は軽快なエンジン音を響かせてマッキンリー山に向けて飛び立った。

 マッキンリー山(6194m)は北米大陸の最高峰である。空からのマッキンリーは雪に覆われ穏やかな山容に見える。だが、いったん荒れると人を寄せつけない魔の山と化す。毎年1000人以上の登山家が頂上を目指すが登頂できるのは半数以下だそうだ。

植村直己が単独初登頂に成功したのは1970年、さらに1982年には冬季の単独初登頂を果たしている。しかし下山途中で彼は消息を絶ってしまった。自分も昔登山をやっていたこともあり、彼は憧れの存在であった。

 今もこの山のどこかに眠っているはず、山頂を眼下に見ながら思わず手を合わせた。

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極北の街

 フェアバンクスは盆地のため、北から高気圧が張り出すとちょうど日本の京都のように寒気がたまり、極端に冷え込む。訪れた時も連日寒い日が続いていて、自分の体温との気温の差は70℃以上にもなり、口で空気を吸い込むと喉が刺激され咳き込むほどだ。煙突からの煙は、冷やされて上空に昇れず、地上に押し戻されてしまう。車も水蒸気をもうもうと吐きながら走っている。街の中には歩いている人を殆ど見かけない。真っ白なゴーストタウンのようだ。

 先住民のエスキモーの人達は、ろくな暖房もない時代からこの地で生活していたのだから、そのしたたかさに改めて感心させられる。

 昔読んだ本多勝一の「カナダ・エスキモー」や探検家植村直己の「北極圏1万2千キロ」を本棚から出し、再び読み始めた。

極北の街 Uターンする煙突の煙
極北の街 立ち込める車の排気

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オーロラ

オーロラ 写真-1 <写真を拡大>
オーロラ 写真-2 <写真を拡大>

 朝焼けの中に浮かぶマッキンリー山のシルエットを右手に見ながら機は着陸体勢に入った。目的地の気温マイナス42℃を告げる機内アナウンスに驚きながら、はたしてうまく撮影ができるのだろうか、不安が頭の中をよぎる。

 夜10時、防寒着で身を固めガイドの車で海抜750mにあるロッジに向かう。ホテルの玄関に下がっている寒暖計はマイナス38℃を示していた。

 熱いコーヒーを飲みながら撮影の準備に入る。夜空の撮影にはオートフォーカスが使えない。また、外気と屋内の温度差は50℃以上にもなり、撮影の途中でカメラを屋内に持ち込むことはできない。フォーカスは無限大、スイッチ類は所定の位置にテープで固定し、シャッターレリーズの操作だけで撮影できるようにしておくことが成功のカギだ。こうしてカイロと共に防寒具で覆い、三脚にマウントした。

 ロッジの北側に広がる雪原で待つこと約1時間、午前0時を過ぎた頃に北北東の空にうっすらと青白い光が現れ、ゆれながら北の空いっぱいに広がって行く。冷えて動かなくなる指をポケットのカイロで温めながら夢中でシャッターを切り続けた。

 カイロの工業会やカメラメーカー、あるいはオーロラ関連のHPなどから情報を集め、防寒具を自作して冷凍庫の中に入れ温度を実際に測ってみるなど数ヶ月前から準備を進めてきた。それらが功を奏して、最も心配していたバッテリーを一度も交換せずに3時間に及ぶ撮影をすることができた。 

 撮影の対象をひとつに絞り、そのためにあらゆる準備をして現地に赴く。何か大変奥の深い世界にはまり込んでしまったようだ。


撮影場所:フェアバンクス郊外
写真-1:D80,Nikkor18-135,F18mm/4.0,ISO1000,8s,2008/2/10/01:15
写真-2:D40,Nikkor Fisheye,F10.5mm/2.8,ISO1600,5s,2008/2/11/00:30

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血圧計

血圧計

 毎朝血圧を測るのが日課になっている。

 去年の人間ドックで再検査となり、ショッキングな話を聞かされて薬を出された。最初の数ヶ月は薬が体質に合うかをみるため、病院で渡された記録帳に家庭用の血圧計で測った数値を書き込み、何回か先生に診ていただいた。幸い最高最低共に下がって正常値で安定したので薬は朝1錠になり、通院も2ヶ月に1回、薬を出してもらうだけになった。聴診器を当てながら先生に「ま、年相応ですね」などと言われ、食生活のご指導も受けた。

 それ以来、数値の変化に一喜一憂しながら毎日測っている。最近はエクセルを使って直接グラフに出せるようにした。酒量や万歩計、体重との相関を見るのもいいかもしれない。ただ、生活パターンは意思に反して完全に元に戻ってしまった。

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阿弥陀如来

阿弥陀如来

 昨年彫った阿弥陀如来様を部屋の棚の上に置いておくだけではもったいないと思い、仏壇のご先祖様の位牌の前に安置した。 お彼岸やお盆、そして法事には兄弟や親戚の人達が来てお線香をたむけ、手を合わせてくれた。念仏を唱えていただいたりもした。

 朝、水を上げながら家内が、
「顔を彫り直した?」
「いや、べつに」
 そう言われてみれば確かにどこか穏やかな顔つきになったような気がする。
 魂が宿ったのかもしれない。

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しもつかれ

 毎年初午の頃になると『しもつかれ』が食膳に上る。栃木県に昔から伝わる郷土料理だ。 最近は web などでも名前の由来やレシピが紹介され、地元のスーパーにもパック入りが並ぶようになった。

 各家庭それぞれに味が違い、昔は隣近所で交換し合って味比べをしたものだ。やはり食べ慣れた我が家の味が最高である。 鮭の頭でダシをとるため、よく猫が台所で煮込んでいる母の足元に頭をこすりつけ、おねだりをしていたことを思い出す。

 母の味を家内が受け継いでくれた。鬼おろしと呼ばれる竹製のおろし器で大根やニンジンをおろすが、結構力がいる。いつも役割をおおせつかる。 物置などの寒い所に数日置くと味がなじんで旨くなる。コタツに入って食べるひんやりとした食感は何とも言えない。好物料理のひとつだ。

しもつかれ 下ごしらえも一仕事                   しもつかれ

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ほくほく線の星空

車内の銀河 車内の銀河

 いつもの旅行仲間と今年も松之山温泉(No.106)を訪れた。越後湯沢で上越新幹線からほくほく線に乗り換え松代まで行く。 列車は十日町を過ぎると山間部を走りトンネルをいくつもくぐる。この辺から車内の電灯が消されてBGMが流れ、天井に星空の上映が始まる。 幻想的な星空に見とれて思わず乗り過ごしてしまいそうだ。

 『大人の休日倶楽部』の会員としても、このような楽しい列車をもっともっと増やして欲しい。

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氷筍

氷筍 外流しの氷筍

 ここ数日寒い朝が続いている。外流しの凍結を防ぐため蛇口から水をポタポタと出しておいたら翌朝20cmほどの氷の柱が伸びていた。 夜中に少しずつ成長したようだ。

 我が家の井戸水は +17℃(No.62)、それが蛇口の先でほぼ 0℃ まで冷え、空中を落ちる間にさらに冷えて過冷却の状態になり、 着地した瞬間に凍り付く。絶妙な温度のバランスで生じる現象で、そのプロセスを想像するのも楽しい。ちなみに今朝の外気温は −1.8℃ であった。

 気温がさらに下がると水滴は蛇口を離れる前に凍ってツララができ、ついには蛇口の中まで凍結して水が止まってしまう。 昔はよく蛇口の根元が破裂し、日中解けた水が噴水のように吹き上がって大騒ぎした記憶がある。

 最近は完全に凍結することは殆ど無くなった。こんなところにも温暖化の影響が現れている。

2008年1月-4月 M

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