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自由研究 No.101-120


目次

No.120:シンポジウム  No.119:サンシュの花  No.118:ハクモクレン  No.117:コブシ / KOBUSI  No.116:セイタカアワダチソウ  No.115:サルスベリ地蔵  No.114:シンビジウムの蜜  No.113:福寿草 / Adonis  No.112:木彫り‐V  No.111:昴  No.110:星空撮影  No.109:蝋梅  No.108:カラスウリ  No.107:ウメモドキ/UMEMODOKI  No.106:松之山温泉  No.105:師走雑感/Miscellaneous thoughts  No.104:たくあん  No.103:家庭菜園/VEGETABLE GARDEN  No.102:こしひかり  No.101:赤とんぼ/RED DRAGONFLY

シンポジウム

 最先端の科学に触れるのも頭の活性化になると思い、自然科学研究機構主催のシンポジウムに参加してきた。テーマは『宇宙の核融合・地上の核融合』。 立花隆氏のコーディネートで進められ、岐阜県土岐市の巨大な実験炉を生中継で紹介するなど、一般の人にも大変分かりやすい内容だった。

 ウランを含め現在の化石燃料はこのまま使うと今世紀中に枯渇し、人類の文明も終焉を迎えてしまう。次のエネルギー源としては唯一核融合の利用。 燃料は重水素と3重水素で海水に無尽蔵に含まれ、しかも炭酸ガスや放射性物質の生成を伴わないため環境にも優しい究極のエネルギーである。

 空に輝く太陽や星のエネルギーを地上で発電に使うなど遠い未来のことと思っていたが、超伝導などの周辺技術の進歩もあり、核融合炉に点火できる見通しが立ったそうだ。 とは言っても30年位先になるそうで、なんとも壮大な開発である。各国それぞれ莫大な国家予算を使って開発を進めているが道は険しそうだ。

 これは人類のサバイバル、この新しい火を手にすれば今の文明は1万年以上続くだろう。プログラムの最後に行われた漫画家・松本零士氏を交えたパネルディスカッションは印象的だった。

シンポジウム この新しい火を手にすれば人類は生き残れるだろう

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サンシュの花

 庭のサンシュの花が咲いた。

 この木は宮崎の民謡『稗つき節』に出てくるのでよく知られている。

 「庭のさんしゅうの木 鳴る鈴かけて ヨーホイ」

 ただ、これはトゲがある山椒の木だという説もある。

 江戸時代中期に渡来し、漢方ではサンシュユ(山茱萸)と呼ばれている。夏が終わる頃にグミのような赤い実を結ぶ。 この実を焼酎に漬けて作った果実酒は強壮・強精剤として、また、種子を取り除いて乾燥したものは、めまい、腎臓病、老人の夜尿症などに効くらしい。

 黄色い花は破裂する線香花火のようだ。

サンシュの花 宮崎の民謡で歌われている「鳴る鈴かけた庭のさんしゅうの木」

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ハクモクレン

 前の小学校のハクモクレンが満開になった。平年より1週間以上も早い。あまり早いと開花後に気温が下がって霜が降り、一夜にして花弁が茶色になって萎れてしまうことがある。

 ハクモクレンは中国中部地方の産で日本には相当古い時代に渡来した。中国では文人宅の植物として、中庭や前庭に必須のものだったとか。 学校にハクモクレンがあるのはこのような所以によるものかもしれない。

 この花が咲く頃にはいつもなら『仰げば尊し』が聞こえてくる。記録的な暖冬で今年の卒業生は桜の花に見送られて母校を後にすることになりそうだ。

ハクモクレン 平年より1週間以上も早く満開になったハクモクレン

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コブシ / KOBUSI

 裏の雑木林に自生しているコブシのつぼみが膨らみだした。

 コブシというとすぐに千昌夫の『北国の春』を連想する。昔の人はこの花の開花時期から農作業のタイミングを判断したり、花の向きからその年が豊作になるか否かを占ったりしたそうだ。 実はゴツゴツしており、その形が子供のにぎりこぶしに似ているところからこの名前になったという説がある。

 記録的な暖冬で雪も降らずに春になりそうだが、今年の農作物の収穫高はどうなるのだろう。


A bud of Kobusi in the grove of miscellaneous trees behind my house has begun to swell out.

We soon connect Kobusi with Masao Sen's song "Kitaguni no Haru". A long time ago, people seem to have been judging the timing of agriculture by bloom and auguring the yield by the direction of petal. There is a certain theory that the name comes from its knotted shape, just like a fist of baby.

It is a record mild winter and seems that spring will come before it snows. I am worrying about crop of this year.

コブシ つぼみが膨らみだした裏の雑木林のコブシ

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セイタカアワダチソウ

 昨年の秋に庭の片隅で黄色い花を咲かせていたセイタカアワダチソウが白い綿のような穂をつけている。 植物図鑑などでは名前の由来を「花の様子が波頭の泡を連想させるので … 」と説明しているが花より穂の方が泡に似ている。 綿は種を包んでタンポポのように風に乗って飛んで行く。冬に裏日本の海岸で見られる“波の華”のようだ。

 セイタカアワダチソウは、養蜂家によって北アメリカから蜂蜜を採る草花として日本へ持ち込まれたらしい。 ただ、あまりにも強い繁殖力のため生態系を破壊するとか、アレルギーの犯人だとか、厄介者あつかいされている植物である。

 我が家の庭から飛び立って行った種はどこで花を咲かせるのだろうか

セイタカアワダチソウ セイタカアワダチソウ セイタカアワダチソウの白い綿のような穂

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サルスベリ地蔵

 神社やお寺に行くと杉やイチョウの大木がご神木として大切に祀られているのをよく見かける。 昨年の秋に国立博物館で開催された仏像展「一木にこめられた祈り」を見たが、自然の樹木を信仰の対象とし、それを使って仏像を彫るのは日本独特の文化らしい。

 庭のサルスベリの瘤(No.74)が大きくなってしまったので、昨年の夏、花が終わるのを待って切り落とした。何年も成長を見守ってきた瘤に愛着がわいて捨てずに木の根元に転がしておいた。 もしかして何か宿っているのではないかと思い彫ってみた。

 大地の恵みと太陽の光で育ったお地蔵様が生まれてきた。顔を見ていると確かに自然の樹木には神か仏が宿っているような気がしてくる。

サルスベリ地蔵 大地の恵みと太陽の光で育ったお地蔵様が生まれた。

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シンビジウムの蜜

 茶の間の窓際で越冬中のシンビジウムの花が咲いた。よく見ると蕾や花の下に透き通った水玉のような蜜がいくつも付いている。なぜこんなところに付くのだろうか。 指先で取ると水飴のような粘性があり、なめると濃厚な甘さに驚く。蘭のルーツは熱帯のジャングルにあるが、この甘い蜜に誘われてどんな昆虫や小鳥が集まっていたのか想像するのも楽しい。

シンビジウムの蜜 シンビジウムの蕾や花の下に透き通った水玉のような蜜が。

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福寿草 / Adonis

福寿草 冬空の下で咲いた庭の福寿草

 冬空の下、庭の福寿草が咲いた。何年も見ていると地面からの花の高さが毎年異なることに気が付く。冬の気温が微妙に関係しているのだろう。

 福寿草は、きんぽうげ科で日本をはじめ朝鮮半島から中国やシベリア東部に分布する多年草だ。根は毒性が大変強く、誤って食べると心臓麻痺を起こして死亡するほどらしい。

 鮮やかな黄色い花は春が近いことを告げているようだ。


Under the winter sky, Adonis of my garden bloomed. Looking for years, I noticed that the height of a flower from the ground is different every year. It seems that the temperature in winter gives delicately influences to growth of stem.

Adonis is the family of celandine and is perennial plant distributed widely throughout Japan, Korean peninsula, east area of Siberia and China.

Its root has a dangerous poison. If eaten by mistake, it is said that become cause of a heart failure death.

A bright yellow flower seems to tell the coming of spring.

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木彫り‐V

 護法神の時に使ったケヤキの丸太の残りで阿弥陀如来の坐像を彫ることにした。 写真を見ながら彫る手順を考えたが、頭を覆っているパンチパーマのような螺髪が最も難しそうだ。

 今まで何の疑問も抱かなかったが、改めて螺髪のルーツについて調べてみると、形のある仏像は、1世紀から2世紀はじめの頃、ガンダーラやマトゥラーで作られるようになったらしい。 ギリシャ美術の影響の強いガンダーラでは髪の毛は波状に表現されることが多かったがマトゥラーでは髪の毛が渦巻状に表現されるようになり、 これが中国を経て朝鮮、日本へと伝わりながら螺髪が誕生したと言われている。ちなみに奈良東大寺の大仏様は966個、鎌倉の大仏様は656個もあるそうだ。

 阿弥陀如来様はさぞかし痛かったろうなと思うが、頭を万力で挟んで、糸鋸で切り込みを入れ、カッターナイフとヤスリでひとつひとつ仕上げた。大小合わせて236個、 小さなメロンパンみたいだが羅髪らしくなった。鋳造の大仏様の場合、巨大な羅髪をどうやって作ったのか興味深い。

木彫り‐V

木彫り‐V 236個の螺髪(らほつ)を丁寧に彫った阿弥陀如来像とその制作過程

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昴 牡牛座にある散開星団 昴(プレアデス星団)

 清少納言が枕草子第254段で「ほしは、すばる … 」とその美しさを称え、谷村新司のヒット曲やハワイのマウナケアにある世界一の望遠鏡の名前になるなど、昔からなじみの深い星である。

 昴(プレアデス星団)は牡牛座にある散開星団で、肉眼では7個ほどの星のかたまりに見えるが、望遠鏡を覗くと青白く輝くガス雲に包まれた数百個の星の集まりであることが分かる。 輝き始めてまだ8千万年ほどの若い星の集団だ。

 月の無い夜にこの星団を取り巻くガス雲の撮影にチャレンジした。月が無いとはいえ、我が家の付近の夜空はかなり明るい。 無理かなと思っていたが、ガンマ補正をかけたら青白いガス雲が薄く浮かび上がってきた。

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星空撮影

星空 星空の撮影は予想していたよりはるかに難しい。

 オホーツク海に抜けた低気圧が台風並みに発達し強い冬型の気圧配置になった。冷たい西風が吹く中ウインドブレーカーで身を固め、 中天に輝くオリオン座の撮影にチャレンジした。昨年末、手に入れた一眼レフデジカメのファーストトライである。

 北極星を使って赤道儀の極軸を調整し、とりあえず自動追尾で5分間のバルブ撮影をしてみた。一枚目は星像が点にならずピンボケ気味。 上空の気流の乱れで星像が揺らいでいることが原因らしい。ファインダーを覗いてピントを合わせたがその精度も悪かったようだ。 マグニファイヤーが欲しくなった。メモリーカードをデジカメとPCとの間を往復させながら露光時間やフォーカスの条件を変え、 何度も撮り直して何とか三ツ星の下のガス星雲をとらえることができた。初めてにしてはうまく撮れたと思う。

 星空の撮影は予想していたよりはるかに難しく、奥が深そうだ。今年はキャンプ用品なども含め少しずつ撮影機材を揃えながら全国の高原を回りたい。

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蝋梅/ROUBAI

 庭の蝋梅が咲いた。いつも年明け一番に咲いて、心を癒してくれるかわいい花だ。 この花は、中国原産で日本には17世紀頃に渡来した。花が蝋細工のように薄く透き通っていることからそう呼ばれるようになったらしい。 正しくは素心蝋梅(ソシンロウバイ)と言う名だそうだ。

 この花が終わるとすぐに梅や桃、そして桜の季節が来る。今年もいい年になることを祈る。

Roubai of my garden bloomed. This pretty flower blooms first of every year and comforts me. It was originally in China and brought over to Japan in the 17th century. A flower is thinly yellow and transparent just like a waxwork, so it is called Roubai. A right name is Sosinroubai.

When this flower is over, the season of an Ume, Momo and then Sakura will come soon. I pray this year will be happy.

蝋梅 いつも年明け一番に咲いて、心を癒してくれるかわいい花「蝋梅」

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カラスウリ

カラスウリ 裏の雑木林で見つけたカラスウリ

 裏の雑木林でカラスウリを見つけた。つるは枯れてしまったが真っ赤な実がいくつもぶら下がっている。 こんなに目立つ実なのにこの地域一帯を支配しているカラスは見向きもしない。 名前と異なり、特にカラスの好物というわけではないようだ。

 カラスウリの学名はTrichosanthes(トリコサンテス)、夏にレースか線香花火のような繊細できれいな花を咲かせることから、 「毛」を表すtrichosと「花」を表すanthosというギリシャ語に由来している。 果実の中にある種子を取り出してよく見ると、大きな耳を持った福の神・大黒様の顔にも見えてくる。 このため、福徳に通じる縁起物として財布の中に入れて持ち歩く習慣もあるそうだ。

カラスウリの種 大黒様の顔にも見えてくるカラスウリの種

 赤い実を5個ほど取ってきて玄関に正月の松飾りと一緒につるした。

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ウメモドキ/UMEMODOKI

 庭のウメモドキが真っ赤に熟した実をたくさんつけている。

 この木の名前は、葉が梅に似ているところから来ている。まとまりの良い樹形のため庭木をはじめ盆栽として広く栽培されている。 6月ごろ淡紫色の花を咲かせる。花はあまり冴えないが、赤い実が落葉したあとも枝に残っていて、花の無い冬のあいだ目を楽しませてくれる。

 ところが、この赤い実は野鳥の好物で、見つけられると瞬く間に食べ尽されてしまう。特に柿の実が無くなる初冬が危ない。 ウメモドキにしてみれば野鳥によって種を離れたところに運んでもらうことが出来るので本望だろうが、赤い実を鑑賞している側としてはなんとも惜しい。 食べ尽される前に写真におさめた。

Umemodoki of my garden is keeping a lot of red little fruits.

The name of this tree comes originally from the leaf that resembles Ume. Because the form of tree is beautiful, many people cultivate it as a garden tree and a bonsai. In June, a thin purple flower blooms. A flower is not so gorgeous, but the red fruits are left on a branch after leaf fell. I can appreciate these red little fruits in winter, no-flower season.

However, this red ripe fruit is a favorite of a wild bird. If it is found by birds, all the fruits are eaten up in an instant. Especially, the early winter when Kaki disappears is a critical season. I think Umemodoki may be happy, because its seed is carried far by a wild bird. But, for me who admire the red little fruits, it is unacceptable matter. Therefore, I took a photograph before disappear.

ウメモドキ 花の無い冬のあいだ目を楽しませてくれるウメモドキの赤い実

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松之山温泉

松之山温泉 温泉で飲むシングルモルトウイスキー

 温泉とシングルモルトウイスキーはどこか共通したところがある。 どちらもその土地にしかない太古の地球の恵みであるからかもしれない。

 松之山温泉。新潟県でも特に豪雪地帯にあるこの温泉は、草津、有馬と並ぶ日本三大薬湯の一つに数えられ、古くからよく知られている。 源泉は、約1,200万年前に地中に閉じ込められた海水がマグマによって温められ、この地域特有の泥炭(ピート)層を通って湧き出している。 そのため湯屋に入るとピート特有の匂いがする湯気に包まれ、湯を口に含むと苦味のある濃い塩分に遥かな海を感じる。

 シングルモルトで例えるならアイラモルトの雄と称されているラフロイグだろう。このウイスキーは、 枯死した海草が何万年にもわたって海底に堆積してできたピートを使う。 そのため舌の上でころがすと浜風を思わせるヨードの香りが鼻腔に広がる。

 両者とも一度“味わう”と忘れられず、とりこになってしまう。

 今年も旅行仲間と松之山の凌雲閣を訪れた。 この旅館を経営するご夫妻とは昔同じ職場で仕事をしていた旧知の間柄である。 ご主人が数年前に亡くなられ、今は奥様が女将としてこの旅館を切り盛りしている。 いつもの湯に浸かり、名物の山菜やきのこ料理に舌鼓を打ち、そして囲炉裏端で飲みながら深夜まで思い出話やウイスキーの薀蓄話に花が咲いた。

 雨が夜半から雪に変わり、翌朝には一面の銀世界、思わぬ贈り物となった。2006/12/03

松之山温泉 草津、有馬と並ぶ日本三大薬湯の一つ松之山温泉にある凌雲閣

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師走雑感/Miscellaneous thoughts

 師走になった。年賀ハガキの束を前にして印刷する図案をあれこれ考え始めたが、 まずは昔お世話になった方へクリスマスカードとカレンダーを送った。 いつものことながらクリスマスカードと年賀状について文化の違いを考えさせられる。

 ハロウィンが終わると、街にクリスマスのデコレーションが現われ、カードの交換が始まる。 それぞれいただいたカードを棚の上に並べたり壁にはって飾り、日々増えて行くカードを見ながら12月25日を楽しみに待つ。 一方、日本の場合、年賀状は元日にどさっと配達される。“この明けて一気に”というのは、どこか日本的で気分がいい。 元日に配達されずに何日か遅れて届く年賀状は別なメッセージを伝えてくれる。それを想像するのも楽しい。

 今年の師走は、多少時間的ゆとりがありそうだ。そのことを伝えるためにも早めに出そう。

December has come. In front of a bunch of New Year's postcard, I had begun to design a card, but, first of all, sent a Christmas card and a calendar to my old friend. I feel always a difference of culture, between a New Year's card and a Christmas card.

When Halloween is over, Christmas decorations appear in a town and an exchange of card begins. People display a sent card on a shelf or wall, and look forward to December 25 while watching the cards increasing day by day. In case of Japan, a lot of postcard is delivered in a mass on the morning of New Year's Day. This custom, “at a stretch in beginning of year” is Japanesque and feels good. The postcard which arrived few days later has another message. It’s funny to imagine it.

This December, I seem to afford slightly. So, I intend to start a postcard early to say it.

年賀状 クリスマスカードと年賀状 でご挨拶を考える師走

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たくあん

 毎年、この時期にタクアンを漬ける。昔は家庭菜園で収穫した大根を使ったが、 最近は干した大根を買って来て使う。大根によってタクアンの味が大きく変わるので、 ここ数年はいい高原大根が手に入る日光今市の青空市場まで車で買い出しに行く。今年も50本ほど買ってきた。

 今の樽は木に代わってプラスチックになった。木の樽は水分がしみ出て徐々に蒸発するため樽内の液の濃度が高くなりながら発酵が進む。 しかし、プラスチックの樽は水分が抜けないためいつまでも味噌汁のような状態が続き、春先に気温が上がると異常発酵を起こし易い。 やはり漬物には木の樽が一番いいようだ。ヌカの調合は我が家の秘伝、干し柿を作った時の皮も干して入れる。 漬物石を3段、合計100Kgほど積み上げる。最初は重くして大根の水分を押し出し、 水が上がって大根が隠れるようになったら1段ずつ減らして軽くしていくのが美味いタクアンに仕上げるコツである。

 物置で静かに寝かせること一ヶ月、正月には食卓を飾るようになる。最高の自然食である。

たくあん 写真左:最近は日光今市青空市場の高原大根を使う 写真中央上:木に代わってプラスチックとなった樽  写真中央下:干し柿を作った時の皮も干して入れる 写真右:水が上がったら1段ずつ減らしていく3段漬物石

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家庭菜園/VEGETABLE GARDEN

 家庭菜園の秋野菜が収穫期を迎えている。9月末に堆肥を入れ、 石灰で土壌中和をして1週間ほど寝かせてからアブラ菜とカラシ菜の種を撒き、ラッキョウを植えつけた。 今年はオクラやゴーヤなどの夏野菜がいつまでも頑張っていたので例年より3週間ほど遅くなってしまった。 その後、急に涼しくなったが順調に育ってくれた。

 カラシ菜は熱湯にさっと浸してから塩漬けにすると独特の辛味が出てうまい。 好きな漬物のひとつだ。いつも半分くらいは収穫せずに残して越冬させて春先に花芽を味わう。 ラッキョウは来年の初夏までには一粒が十粒くらいに増えて収穫できるはずだ。

 最近、スーパーの野菜に季節感が無くなったが、家庭菜園の野菜は季節を味わえる。 また、同じ野菜でも自分が生まれ育った土地の土壌で採れたものは味も格別だ。

 猫の額ほどの耕作面積では種や肥料の費用はとても回収できないが家庭菜園は生活に潤いをもたらしてくれる。

In my garden, the autumn vegetables are just in harvest season. I put compost in end of September and neutralized a soil by lime and matured for a week, then did seeding of an aburana, a karashina and a shallot. It became late for 3 weeks from an average year, because of the summer vegetables, an okra and a goya, which had done their best so long. Weather cooled down suddenly, but the vegetables have grown safely. If a karashina is dipped in the boiling water at moment and salted down, a unique fiery taste appears. It is one of my favorite pickles. I winter an excess of these vegetable for tasting a flowering sprout in the early spring. A shallot will surely increase to around 10 times until next summer.

Vegetables of a market don’t have a sense of the seasons recently. However, my vegetables tell a season. The vegetables from the garden where I was born and live are best taste.

Because the tillage area is just like forehead of a cat, there is not possibility to collect an expense of manure and seed. However, my vegetable garden gives me a wealthy life.

家庭菜園 収穫期を迎えた家庭菜園の秋野菜

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こしひかり

自動精米所 近くの自動精米所で白米に

 近くに住む従兄が『こしひかり』の新米を届けてくれた。従兄は最近まで近くの工場に勤める兼業農家だった。 農業の収入はコンバインなどの農機具の購入費で消え、 何のために汗かいて苦労しているのか分からないとよく話していたが、 定年退職してからは専業で稲作や野菜栽培をしている。

 ところで『こしひかり』は新潟生まれの米だと思っていたが、調べてみると生まれは福井県だ。 昭和31年に福井県の農業試験場で農林2号と農林1号の交配により、越南17号として開発された。 この越南17号は、味は抜群に良いものだったが、丈が長く倒れやすいという欠点を持っていた。 新潟県の農業試験場は、この欠点を改良して、『こしひかり』という名前をつけた。 その後、『こしひかり』は国の奨励政策もあり、全国的に広まった。

 早速、近くの自動精米所で白米にしてきた。同じ『こしひかり』でも流通米では味わえない美味さがある。 こんなにおいしいご飯をいただけたことに感謝して思わず手を合わせた。

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赤とんぼ/RED DRAGONFLY

 大陸の高気圧が張り出して晴天が続く季節になった。抜けるような青空を赤とんぼの群れが飛び交っている。

 この辺で見かける赤とんぼは、トンボ科・アカネ属・アキアカネ (秋茜)である。 アキアカネの卵は、水中や湿った泥の中で越冬し、春、田んぼに水をはるころに孵化して幼虫(ヤゴ)となる。 ヤゴは初夏に羽化し成虫になる。 アキアカネは暑さに弱いため、夏の盛りは海抜1,000mから2,000mくらいの涼しい高原や山岳地帯へ移動して過ごす。 山で生活していたアキアカネは秋風の吹くころに繁殖期を迎えて赤くなり、山を降りて平地へ移動して来る。

 赤とんぼも渡り鳥のように生まれた所に戻って来るのだろうか。カップルで秋空の遊覧飛行を楽しんでいるようだ。

Fine weather continues. It’s a season, covered by a high atmospheric pressure stretched from the continent area. A swarm of red dragonflies are flitting around the clear blue sky.

A red dragonfly to see in our neighborhood is the dragonfly department / madder genus / autumn madder (Aki akane). Aki akane’s egg winters in the water or wet mud. The season, a rice field with water, it will become a larva (a dragonfly nymph) and in early summer a dragonfly nymph becomes an imago. Aki akane is vulnerable to heat during the summer. So, they move to a cool plateau or mountainous area, 1,000 - 2,000m the height above sea level. When autumn wind blows at a mountain, they greet the breeding season and turn red, then go down a mountain and move to lowland areas.

Will red dragonflies come back to the place where they were born, just like a migratory bird? Each makes a couple and seems to enjoy a sight-seeing flight in the autumn blue sky.

アキアカネ 夏は涼しい高原などで過ごすアキアカネ (秋茜)

2006年11月-2007年4月 M

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