最近3D映画がブームになり、専用のテレビなども各社から発売されている。電気屋さんの店先でよく3D映画のデモを見るが大画面で見る3Dはさすがに迫力がある。
普段使っているデジカメで3D写真が撮れないものかといろいろ検討してみると、パソコンや普通のテレビで見るのであれば赤と青のメガネを使う方法が最も簡単で手軽なようだ。2台のカメラを並べて、もしくは1台のカメラを横に平行移動して左目用と右目用の写真を2枚撮影、画像処理ソフトで赤青のフィルター処理をしながら1枚に合成すればよい。
しかし実際に3D写真を作ってみると結構難しく、いろいろとノウハウがありそうだ。
そのひとつに撮影する時の視差、いわゆるレンズの光軸の間隔がある。人間の目の瞳孔間隔(約6cm)に合わせると狭すぎて遠景の場合3D感が出ない。かといって広く取りすぎるとこぢんまりとしたジオラマを見ているような写真になってしまう。何回かトライしてみると被写体までの距離との比をおよそ1/200、たとえば100m先であれば50cmくらいの視差にして撮影すると違和感がなく自然に見えることが分った。
また動いている被写体の場合、当然のことだがシャッターにタイムラグがあると画像が一致しない。2台のカメラのシャッターを同時に切るためのリモコンを自作した。
あちこち出かけて風景写真を撮ってきては3Dに合成して見ている。撮影テクニックや合成処理の改善で3D感もさらに向上できそうだ。デジタル写真の楽しさが広がった。
注:写真は右目が青、左目が赤のメガネをかけてご覧ください。