3D写真を撮るためにはいろいろと専用の機材が必要となる。カメラショップを回ったがなかなか目的にかなったものが見つからずいくつか自作した。
・マウント:被写体までの距離によって2台のカメラの間隔を最大80cmまで調節できるマウントをアルミ材で作成した。また撮影の機動性をあげるため小型のショルダーマウントも自作した。
・リモコン:動いている被写体を撮影する場合、2台のカメラのシャッターを正確に同期させる必要がある。MOS-FETリレーを使った駆動回路を設計し、Nikon RM-L1に組み込んでこの機能を実現した。
・合成処理:フリーソフト3D Photo Makerなどを使えば普通に撮った左右の画像を自動で3Dに合成してくれる。しかし実際に使ってみるとサイズ合わせや色再現などに難点があるため、光学フィルターを使い、Photoshop で合成処理することにした。
・光学フィルター:何種類か手に入れ色の再現性の比較検討を行った。その結果FUJIFILM の SC5(Red) とSP5(Cyan) が最も良かった。レンズに装着するためのホルダーは自作した。
昔から赤青メガネ方式の3D写真はよく見てきたが全てモノクロであった。この方式ではカラーはできないと思っていた。しかし、実際にやってみるとフィルターの選び方や画像処理によってかなり自然に近い色が再現できることが分った。どこまで改善できるか、3Dだけに”奥が深い”面白さがある。