国内旅行

No.125:霊場・出羽三山の羽黒山

 初めて訪れた庄内平野は、田植え間もない若い稲の、勢いのある明るい緑が一面に広がっていました。これが秋になると黄金色に輝くのでしょう。平野を囲む山々は濃い緑、さらに先の山々は薄い青緑、梅雨時の湿り気のある空気の中、平野も山も生命力あふれる美しい緑で溢れていました。


ミシュラングリーンガイド三っ星認定、特別天然記念物『羽黒山参道と杉並木』<写真へのクリックで拡大できます>

 小雨模様のなかを登った羽黒山も、うっそうとしたブナと杉並木の緑に包まれていました。霊場・出羽三山のひとつである羽黒山は、随神門をくぐるとそこからは神域、山頂にある、出羽三山の三神を祀る三神合祭殿までの参道は2446段の石段になっています。途中にある樹齢1000年といわれる国の天然記念物『翁杉』、その大きさに迫る杉の巨木が、ブナ林とともに石段の両側にどこまでも続く様からは、神々しさを感じます。このようなうっそうとした森林がスポンジのように雨を吸収し、地下水となり、川となり、庄内平野の稲を育て、日本海の海の幸を育んでいます。その恵みの源となる山々が、人々に崇められ大切にされてきたのは、自然で、当然のことなのでしょう。

 人々の信仰が、2446段の石の参道、随神門からすぐの国宝・羽黒山五重塔、散在する数々の小さな社、そして頂上の三神合祭殿を造ったのです。それは周囲の自然と見事に調和した造形物で、自然と共に生きてきた人々の優しい気持ちを表しているかのようでした。梅雨時には梅雨時の素晴らしい景色に出会うことができました。

 参道の中間地点に、力餅や飲み物がいただける茶屋があり、お婆さんと中年女性の二人で営んでいました。お婆さんは83歳、冬季を除く毎日、荷物を担いで1000段以上の階段を登ってきて、電気が無いので、杵でお餅をつくそうです。60年間続けてきたとのことで、とてもお元気、仕事があって、身体を動かすことがいかに大切かを、改めて思いました。お婆さんにあやかろうと、力餅をいただきました。その日についたお餅は、柔らかくてとても美味しかったです。

 定年後、妻と二人でいろいろなところに旅しており、そのたびに、初めての風景、初めての体験に出会います。幸せな定年後です。同じく定年となった友人のなかに、年6回も海外に出かけるご夫婦がいます。先日、ランチでご一緒したとき、再来年の4月まで予定が決まっている、と嬉しそうでした。元気なうちに大いに楽しもうということなのでしょう。そんな友人に刺激を受けているのは確かですが、我々はそれほどの頻度にはなりません。まして海外となると尚更です。今回は、「大人の休日倶楽部パス」東日本JR4日間乗り放題の旅で、2泊3日の新潟、酒田、鶴岡と、日帰りの伊豆下田でした。友人とはスケールが違いますが、楽しい旅で、「乗り放題」というお得感の嬉しさもありました。

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No.206:日本海に蟹を食べに行きました (2024年03月31日)

 「(福井県の)小浜に蟹を食べに行くけど・・・(行かないか?)」と京都在住の友人からメールが届きました。京都に住んでいた若いころ、日本海での蟹といえば、蟹、蟹、蟹の蟹尽くしのイメージがあって、しかも、今回のメンバー5人全員が会社の元同僚で、内2人は私と同じ大学、これは行かなくては、と即決しました。

No.205:長崎ランタンフェスティバル (2024年02月29日)

 旧正月を祝う長崎ランタンフェスティバルを見物してきました。旧正月のランタンフェスティバルといえば台湾、無数のランタンが夜空に舞い上がる風景が有名ですが、長崎も負けてはいません。無数の光るランタンが広場や通路の頭上にあり、人物や動物のオブジェや高さ10mにもなる大型オブジェが市内中心部のいたるところで輝いています。

No.204:年末年始は今年も京都 (2024年01月31日)

 年末年始は京都でした。3年連続ですが、どこを歩いても楽しく、街歩きに飽きることはありません。今回は、嵐電1日パスでの名所巡り、大津、宇治に足を延ばしての「紫式部ゆかりの地」巡りでした。6日間で11.5万歩、二人でぶらぶら歩いた楽しい旅でした。

No.202:北陸の旅 (2023年11月30日)

 カニ漁の解禁が今月初め、しかも今年は豊漁とのこと、カニへの期待を膨らませて金沢に3泊した旅でした。ズワイガニを目の前で茹でててくれる居酒屋でいただきましたが、期待が大きすぎたためか、少し物足りなさを感じました。カニといえばカニカマ、という普段の生活なので、あの大きさと食感がないと満足できないようです。でも、お寿司屋さんでは、のどくろやガスエビといった北陸の美味しさに大満足、同じ店に2日出かけ、「たくさん食べていただきありがとうございます」とお礼を言われました。美味しいお寿司をたくさん頂きました。

No.201:14回目の会社同期会 (2023年10月31日)

 同期入社を中心とした、かつての遊び仲間が岐阜・下呂温泉に集まりました。関西在住6名、関東在住6名の12名のうち、今回は8名、同伴奥さん4名で計12名の参加でした。会社在籍中から家族ぐるみでの付き合いです。

No.200:恐山と奥入瀬渓流 (2023年09月30日)

 友人夫妻との旅行、今回は恐山と奥入瀬渓流でした。我々夫婦だと電車、バス、徒歩での旅行なので、車を運転する友人との旅行は、車でしか行けないところ、あるいは車でないと便が悪いところ、となります。今回は、新幹線と在来線で下北半島のむつ市に、そこからレンタカーで、霊場恐山、本州最北端大間崎、下風呂温泉、車で南下して、ミシュラン・グリーンガイド二つ星の奥入瀬渓流、カルデラ湖の十和田湖、田沢湖近くの国見温泉、そして盛岡から新幹線で東京、という行程でした。

No.199:今年の夏は大花火大会 (2023年08月31日)

 長岡まつり大花火大会を見物しました。日本一の花火大会と言われるだけあって、全国からたくさんの人が押し寄せ、宿が取れません。そこでバスツアーに参加、花火終了後の宿は遠く離れた越後湯沢で、大会終了後の混雑もあって、ホテル到着が夜12時半、寝たのが午前2時でした。そんなハードなツアーでも行った価値は十分ありました。

No.198:睡眠は改善したものの・・・ (2023年07月31日)

 スマートウォッチによる睡眠の質が「良し」となる「睡眠スコア80以上」の日が続いています。記録し始めた昨年7月から、30日移動平均が75から80の間で上下していましたが、今年6月から80超えで安定し、現在82超えとなっています。ですから免疫力には少々自信があったのですが、7月に帯状疱疹になってしまいました。年金生活者にとって、健康維持は大切なお仕事、お務めのようなものですが、いろいろ努力しても歳には勝てない、ということなのかもしれません。

No.196:伊豆大島G7 (2023年05月31日)

 今月、伊豆大島にG(爺)7が集結しました。大学同期の部活仲間7人、島を観光し、椿油での贅沢なフォンデュをいただき、濃厚な大島牛乳やそのアイスを味わい、夜の勉強会では2人の真剣な議論を子守歌に4人が眠りに陥りました。昨年11月の新潟県松之山温泉での53年ぶりの合宿、その楽しさがまたまた再現されたのです。

No.195:春、日本のベストシーズン (2023年04月30日)

 風邪をひき、1週間おとなしくして、やっと回復しました。その間、かなり弱気になっています。月並みですが、健康のありがたさ、大切さを改めて感じました。健康第一、と考え、出来るだけのことはしていても、病気になるときはなるものです。


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