国内旅行

No.123:さくらの旅

 桜の開花がいつなのか毎日のようにチェックしていました。旅行日程が決まっているので、できれば見ごろ、せめて少しでもいいから咲いててほしいとの思いからです。ところが、ところが、当日になってみると、五分咲きか満開という桜の最も美しい日々、そんな最高の見ごろは数日しかありません。稀な幸運に恵まれた旅だったと言えます。

 今月初旬の金沢城兼六園、下旬の角館武家屋敷と弘前城への旅、いづれも屈指の桜の名所、桜の時期に一度は訪れたいと誰もが思うのではないでしょうか。そんな思いが、最高の形で実現したのです。金沢も角館も抜けるような青空を背景にした桜、弘前は時々降る小雨のなかでの桜、いづれも美しく、大満足でした。


満開の桜と弘前城天守。江戸時代から現存する12の天守のひとつで、国の重要文化財。<写真へのクリックで拡大できます>

 何百本、何千本と咲く様は実に見事です。特に、日本三大桜名所のひとつである弘前城には約2千6百本もの桜があり、こじんまりした優しいお城のいたるところで競うように美しく咲き誇っています。この地の人々が、100年以上前に植樹し、世話をし、楽しんできました。雪国の人々の思いがこもった、控えめだが美しい、春の訪れを告げる桜なのです。

 金沢は毎年恒例の会社の同期会でした。1年ぶりの再会ですが、相変わらず気の置けない愉しい仲間です。金沢城近くの宿だったので、みんなで夜桜見物に出かけ、日本三名園である兼六園で、夜桜だけでなく、霞ヶ池の徽軫灯籠や眼下に広がる市内の夜景などをみんなで賑やかに楽しみました。

 角館と弘前は、昨年10月に会津若松に車で出かけた友人夫妻と一緒でした。昨年、車で行こうとしたのですが、東京から700キロほどあるので、運転を苦と思わない友人でも、さすがに車はあきらめて新幹線とレンタカーとなりました。角館の桜はまだつぼみのところもありましたが、有名な樺細工伝承館前のしだれ桜は満開で、4人でババヘラアイスを食べながら花見を楽しんでいます。弘前は小雨模様でしたが、その素晴らしさに4人とも大喜び、お堀沿いの桜のトンネルを、はしゃぎまわりたい楽しい気分で散策しました。

 新幹線角館駅でレンタカーを借りて、角館でお花見、「NIKKEIプラス1 何でもランキング」の「大自然につかる絶景風景」で全国1位となった黄金崎不老ふ死温泉の、岩礁にある露天風呂から夕陽の絶景を眺め、高山稲荷神社で赤い鳥居のトンネルをくぐり、竜飛岬で北海道を望み、川倉賽の河原地蔵尊で子を亡くした親の悲しみを思い、太宰治記念館「斜陽館」で、2,250俵もの米俵が納まる米蔵を持つ広大な豪邸を見物し、吉永小百合さんのJR広告で有名になった鶴の舞橋で広告と同じ構図で写真を撮り、村を守る鬼が鳥居などに鎮座する神社のいくつかを訪ね、弘前城でお花見をするという、盛りだくさんの旅行、4人でわいわいがやがや、運転手さん1人が大変でしたが、津軽の春を堪能しました。

 桜あり、名所あり、歴史あり、恵まれたと言える天候あり、金沢の銘菓や海の幸あり、津軽の海の幸山の幸あり、そして友人ありの、何拍子も揃った、記憶に残る旅でした。いろいろなことに、感謝、感謝です。

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No.206:日本海に蟹を食べに行きました (2024年03月31日)

 「(福井県の)小浜に蟹を食べに行くけど・・・(行かないか?)」と京都在住の友人からメールが届きました。京都に住んでいた若いころ、日本海での蟹といえば、蟹、蟹、蟹の蟹尽くしのイメージがあって、しかも、今回のメンバー5人全員が会社の元同僚で、内2人は私と同じ大学、これは行かなくては、と即決しました。

No.205:長崎ランタンフェスティバル (2024年02月29日)

 旧正月を祝う長崎ランタンフェスティバルを見物してきました。旧正月のランタンフェスティバルといえば台湾、無数のランタンが夜空に舞い上がる風景が有名ですが、長崎も負けてはいません。無数の光るランタンが広場や通路の頭上にあり、人物や動物のオブジェや高さ10mにもなる大型オブジェが市内中心部のいたるところで輝いています。

No.204:年末年始は今年も京都 (2024年01月31日)

 年末年始は京都でした。3年連続ですが、どこを歩いても楽しく、街歩きに飽きることはありません。今回は、嵐電1日パスでの名所巡り、大津、宇治に足を延ばしての「紫式部ゆかりの地」巡りでした。6日間で11.5万歩、二人でぶらぶら歩いた楽しい旅でした。

No.202:北陸の旅 (2023年11月30日)

 カニ漁の解禁が今月初め、しかも今年は豊漁とのこと、カニへの期待を膨らませて金沢に3泊した旅でした。ズワイガニを目の前で茹でててくれる居酒屋でいただきましたが、期待が大きすぎたためか、少し物足りなさを感じました。カニといえばカニカマ、という普段の生活なので、あの大きさと食感がないと満足できないようです。でも、お寿司屋さんでは、のどくろやガスエビといった北陸の美味しさに大満足、同じ店に2日出かけ、「たくさん食べていただきありがとうございます」とお礼を言われました。美味しいお寿司をたくさん頂きました。

No.201:14回目の会社同期会 (2023年10月31日)

 同期入社を中心とした、かつての遊び仲間が岐阜・下呂温泉に集まりました。関西在住6名、関東在住6名の12名のうち、今回は8名、同伴奥さん4名で計12名の参加でした。会社在籍中から家族ぐるみでの付き合いです。

No.200:恐山と奥入瀬渓流 (2023年09月30日)

 友人夫妻との旅行、今回は恐山と奥入瀬渓流でした。我々夫婦だと電車、バス、徒歩での旅行なので、車を運転する友人との旅行は、車でしか行けないところ、あるいは車でないと便が悪いところ、となります。今回は、新幹線と在来線で下北半島のむつ市に、そこからレンタカーで、霊場恐山、本州最北端大間崎、下風呂温泉、車で南下して、ミシュラン・グリーンガイド二つ星の奥入瀬渓流、カルデラ湖の十和田湖、田沢湖近くの国見温泉、そして盛岡から新幹線で東京、という行程でした。

No.199:今年の夏は大花火大会 (2023年08月31日)

 長岡まつり大花火大会を見物しました。日本一の花火大会と言われるだけあって、全国からたくさんの人が押し寄せ、宿が取れません。そこでバスツアーに参加、花火終了後の宿は遠く離れた越後湯沢で、大会終了後の混雑もあって、ホテル到着が夜12時半、寝たのが午前2時でした。そんなハードなツアーでも行った価値は十分ありました。

No.198:睡眠は改善したものの・・・ (2023年07月31日)

 スマートウォッチによる睡眠の質が「良し」となる「睡眠スコア80以上」の日が続いています。記録し始めた昨年7月から、30日移動平均が75から80の間で上下していましたが、今年6月から80超えで安定し、現在82超えとなっています。ですから免疫力には少々自信があったのですが、7月に帯状疱疹になってしまいました。年金生活者にとって、健康維持は大切なお仕事、お務めのようなものですが、いろいろ努力しても歳には勝てない、ということなのかもしれません。

No.196:伊豆大島G7 (2023年05月31日)

 今月、伊豆大島にG(爺)7が集結しました。大学同期の部活仲間7人、島を観光し、椿油での贅沢なフォンデュをいただき、濃厚な大島牛乳やそのアイスを味わい、夜の勉強会では2人の真剣な議論を子守歌に4人が眠りに陥りました。昨年11月の新潟県松之山温泉での53年ぶりの合宿、その楽しさがまたまた再現されたのです。

No.195:春、日本のベストシーズン (2023年04月30日)

 風邪をひき、1週間おとなしくして、やっと回復しました。その間、かなり弱気になっています。月並みですが、健康のありがたさ、大切さを改めて感じました。健康第一、と考え、出来るだけのことはしていても、病気になるときはなるものです。


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