あまりにも気楽で能天気な暮らしに対する警告なのでしょうか、鎖骨骨折で苦しんでいます。自転車との正面衝突、それは前々回の「過信大敵」どころか、「油断大敵」いや「無鉄砲」ともいえる結果でした。
暗闇の中を自転車のライトらしきものが近づいてきたので、自分の存在を知らせようと手にしたライトを振ったまでは覚えているのですが、気がついたときには救急車のタンカーに乗せられるところでした。気を失っていたようで、GPS記録によるとこの間約25分です。何人かが集まっている様子で話し声が聞こえます。救急車に乗せられて、頭のこぶ、救急隊員曰く「たまごぐらいあるなぁ」、など目に見えるところの応急手当を受け、身元を訊かれ、妻に電話し、救急隊員が事故概要を妻に説明してくれました。妻はさぞかし驚いたことでしょう。サイレンの音をバックに、事故を聞かされたのですから。私は生まれて初めての救急車の中で、いったい何が起きたのか考えましたが、意識がなかったので何も分かりません。
21歳の男性が乗っていた自転車との正面衝突とのこと、全容はいまだに分からず、いづれ行われる現場検証ではっきりすることでしょう。10月3日、富士山一周100kmの1泊2日歩き旅での1日目、御殿場を出て50kmほど、あと数kmでホテルでした。ホテルは朝霧高原のゴルフ場にあり、だいぶ前から周囲には明かりがほとんど無く街灯も無いので、まだ19時だというのに道は闇の中です。東海道歩き旅で夜は慣れていたものの、これほどの暗さは経験ありません。奈良在住の友人が、夜は暗くて歩けない、といっていたので一応気にはしていたのですが、予備のライトを100均で買ったぐらいでした。もっと強力なライトかチカチカライトを用意すべきでした。
搬送された富士宮市の病院で、頭はCT検査で問題なかったのですが、痛みのある左肩のレントゲンで鎖骨骨折と診断されました。それに、気を失っているときに路上の異物が喉に入り込んだのか、喉が痛みます。頭を打っているので様子見の入院、左肩と喉の痛みであまり眠れないまま、翌日退院して家に帰りました。土曜日だったので、月曜日を待って近くの総合病院へ。丁度台風が静岡に上陸した時間で、道路がちょっとした川状態となる大雨、弱り目に祟り目です。
頭はMRIで後日診ていただくようお願いして、左鎖骨骨折は固定バンドで骨がくっ付くのを待つこととなったのですが、喉は奥が大きく腫れていて、このまま大きくなると息が出来なくなる、と脅かされ、そのまま入院となりました。抗生物質と消炎剤を1日5時間ほど点滴する、点滴入院です。30年ほど前の痔の手術以来の入院、点滴だけなので気は楽、闘病生活を撮ろうと、カメラ持ってきて、と妻に頼むほどの余裕、もちろんパソコンも。歩けて、パソコン操作さえ出来れば気持ちは元気でいられるようです。腫れが引いて退院するまで5日かかりました。後半3日間は、点滴の合間に家に帰って仕事メールを処理しています。とにかく暇で暇で困ったので。
ところで医療費、相手の自賠責特約で全て支払うことになっています。それも余裕の一因かも知れません。保険はありがたいものです。保険会社からご丁寧なお見舞いの言葉と、全額支払うとの電話がありました。もちろん相手の両親からも同様の電話が。本人からは一言もありませんが。現場検証のときにとくと顔を見てやります。もっとも相手もそう思っているかもしれません。真っ暗な中を一人で歩いているなんて、いったいどんな年寄りだ、と。自転車から落ちて怪我をしたらしいし。
骨折して今日で4週間、骨がくっ付く気配はまだありません。年寄は時間がかかるそうです。骨折部分の痛みはもう無いのですが、寝たときに腕が痛みます。寝始めはなんともないのですが、2時間ぐらいすると痛みで目が覚めてしまい、1時間ぐらい起きていて痛みが引くと寝るのですが、また2時間後ぐらいに痛みで目が覚めてしまいます。毎日、もう3週間続いています。左腕を使わないので五十肩状態になっているようです。
事故の2日前に大学時代の友人たちと飲んだとき、ウォーキング趣味少々やり過ぎ、とやんわり注意されたのですが、真っ暗な中を歩くなど、まさにやり過ぎでした。これからはもう少しゆとりあるウォーキングにしようと考えていますが、性格上それができるかどうか。
追:これを事前に読んだ妻が、反省が足りない、と少々お怒りです。富士山一周も、1泊2日ではなく2泊3日にしろ、と妻は言っていたのに、聞く耳持たぬ、私だったので返す言葉がありません。