3月1日、新居に引越しました。新築の高層マンションで、駅に隣接し、半径200メートル以内にスーパー5つ、ショッピングモール1つ、大学病院2つ、それに市最大の図書館があり、来年以降ですが、医療モールや更なるショッピングモールができます。歳をとって体力が衰えてもできるだけ人様にご迷惑をおかけしない、可能な限り自立していたい、との思いから購入したものです。
引越しの日、疲れて夕食をとる元気もなかったのですが、夜お腹が空いてきたので、買い出しにでかけ家で簡単な食事をとりました。キッチンが未整理だった数日は外食などもしています。エレベータを降りるとすぐスーパーや食事処なので、これなら体が弱ってもそこそこ暮らしていけそうだ、狙い通りだ、と嬉しく思いました。
38階建の27階南向きの部屋です。安心できる下の階の方がいいのですが、近くに高層マンションがいくつも立っているので、冬の日当たりを考えるとこの階になってしまいます。眺望への期待はなかったのですが、住んでみると、朝日に輝く街並みや、夜景はなかなか見応えがあります。いままでよりも20%以上狭くなるので、狭くなる、狭くなる、と事前に考え続けてきたためか、住んでみると意外と広く感じたりもしています。まあ、大きな食器棚やソファーは大型ゴミで廃棄し、捨てることができなかった桐の和ダンス、整理ダンスは妻の実家に運んだりしているので、そこそこ広く感じるのは当然なのかもしれませんが。おかげで妻の実家はいい迷惑です。広い家で蔵もあるので、これまでも引越しのたびにいろいろなものを持ち込みました。アメリカ駐在から戻った時も、アメリカで購入した食器棚などを持ち込んでおり、純和風の家には似合わないながらも使ってもらっています。
社会人になって42年、今回が9回目の引越しとなります。1回目は卒業して就職したとき、東京の実家から京都のアパートへ、四畳半一間の部屋でドアの向こうは外廊下、冬起きると室内の水がしばしば凍っていました。それでも、仕事があり、お金があり、仲間との飲み会や旅行があって、それは楽しい日々でした。2回目は会社の近くに買った中古の一戸建へ、広くなったので仲間との飲み会の場に、その2年後に結婚したときには、空の酒瓶が室内で大量に積まれていました。3回目は、滋賀県に職場が変わったのでその近くの新築マンションへ、これも購入したものです。初めてのマンション暮らし、冬の暖かさは格別で、もう一戸建てには住めない、と感じました。
4回目は、職場が横浜に移り、会社が借りた中古マンションへ。就職して京都に行くときには思ってもみなかった、関東への出戻りです。5回目は同じマンション内での移動、6回目はアメリカ赴任、シカゴ郊外の一戸建へ。広くて冷暖房完備で、ときどきウサギやリスが庭にやって来る、という映画のような暮らしとなりました。7回目は日本に戻っての横浜の中古マンション、これも社宅です。8回目は川崎の新築マンションへ、実家まで電車1本で行けるので購入しました。初めて、仕事都合よりも自己都合を優先させた購入となりました。そして今回の9回目、すでに退社しているので当然ですが、100%自己都合、将来を考えての購入です。
東日本大震災以来、高層ビルでの長周期地震動が注目されています。新宿の超高層ビルでは10分以上にわたり最大1メールも床が揺れたとか、我が家であれば家具が襲いかかることとなります。マンションの部屋には地震警報が流れるようになっていて、震源地震度3以上の地震で警報が鳴ります。それもかなり大きな音で。いままで3回の警報がありました。実際に揺れたのは1回、震度2での揺れ、免震構造のためかとても緩やかでした。でも1キロほど離れた前のマンションではかなり揺れたそうです。他の2回は遠方での地震で、30秒後に地震が来ます、といった警報でしたが実際には揺れませんでした。この警報システムがあれば、長周期地震動の場合は揺れが来るまでに時間があるので、家具のない安全な部屋に避難できそうです。
老後を考えての今回の転居ですが、当然、現時点での暮らしをも快適にしてくれています。気懸りは、すでに高齢の愛犬モモが新しい環境に戸惑っている様子で、元気がないこと。モモの精神的なケアーが必要なようです。