暮し

No.067:築地市場の見物

 朝5時前に起きて築地市場へ行ってきました。さすが大東京の台所、世界一の規模で、見ごたえがあります。

 高い屋根に覆われた場内で、幅1メートルほどの狭い通路の両側にずらっと並んだ仲買店、数坪ほどの広さで、全部で1,000軒以上あって、8,000人ほどが働いています。通路は何本もあって、縦横で交差しており、頭上に表示されている番号を覚えておかないと迷子になりそうです。狭い通路を買い物客が行き交い、荷物を運ぶターレーという超小型トラックが走っているので、前後左右、360度で目配りしないと危険というか、迷惑をかけてしまいます。ここをスムースに歩くだけでもコツが要る、ということのようです。

 歩いても歩いても魚介類が並び、その種類と量に圧倒されます。これだけのものが1日でさばけるのでしょうか、にわかには信じられません。大都会の胃袋の巨大さを示しているようです。当然ですが、新鮮で、場内に生臭さは全くありません。日本各地から、世界各国から集まってきていて、同じものでも値段はさまざま、おそらく味もさまざまなのでしょう。

築地市場の見物
買出し中のおやじさん(黄色いシャツ)

 今回は寿司屋の親父さんに同行しての見物でした。40年以上、内30年以上は寿司店を経営しながら寿司をにぎってきたおやじさん、愛嬌があって飾らない人柄で周りの人にとても好かれています。私も大好きです。私が働いている個人事務所で年数回開催されるパーティで寿司バーを担っています。この日は、翌日のパーティに向けての事前発注でした。おやじさんがにぎる寿司は極上で、パーティに出席するほとんどの方が絶賛します。誰もが知っている著名な方も多いのですが、またあの寿司を食いたい、とおっしゃるそうです。私もいただきます。ときにはお土産に持って帰ったりもします。だからおやじさんが大好き、ということもあるかもしれません。美味しいものは、人々をつなぐ力があるということですから。

 おやじさんに同行して、仕入れの難しさや醍醐味を垣間見ることができました。まずこれだけの仲買がいて、どの仲買から買ったらよいのかが難しそうだし、仲買との付き合いも難しそうです。昔は、お前ら買わなくったっていいよ、という感じで仲買は威張っていたそうです。今ではかなりましになったとのことですが、エビの仲買で、おやじさんが「明日はどうかなぁ?」と尋ねると、「明日はわかんねえよ」とすげない返事、その片鱗を感じます。寿司ネタになくてはならないマグロ、その仲買とは、いきなり買付に入ることなく、まず雑談から始めました。開催中だったオリンピックのメダリストのこと、旬の話題です。そのうち通りがかった顔見知りの買出し人が入って話が膨らみます。頃を見てマグロを品定めする、といった具合でした。いきなり本題にはいるのは、野暮というか、足元を見られるということなのかもしれません。

 以前の会社が築地にあったので、昼食などで場外には結構行きましたが、場内の仲買街は初めて、そこには大都会の鼓動を感じることができる、全く別の世界がありました。

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 貸していたマンションを売却しました。入院中の長兄が自宅を売ろうとしたのですが、そのうち物事の判断ができなくなり、売るに売れない状況になりました。家が売れたのは長兄が亡くなってからです。そんなことがあって、80歳までには売却しておきたいと考えていました。

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 事務所のボスが事務所兼自宅を売却して新しいマンションを購入しました。マンション完成まで2年弱あるので、それまでを帝国ホテル東京で過ごすと決め、昨年の12月からホテルに住んでいます。このため、私の勤務先が帝国ホテルとなり、それまで歩いていた自宅から新宿が、自宅から内幸町となりました。

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No.174:月を眺めるひととき (2021年07月31日)

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No.172:ワクチン接種のWEB予約 (2021年05月31日)

 「本当??よかった!!そのうちご馳走するよ」と兄貴の喜んだ声を聞いて、やってあげてよかった、と思いました。兄貴夫婦のワクチン接種をWEB予約してあげたのです。WEB予約は高齢者には難しく、兄貴夫婦も娘さんからスマホ操作を教えてもらおうとしたのですが、無理と分かって、電話予約となりました。WEB予約よりも1時間早く開始された電話予約、夫婦二人で電話をかけ続けたが全然つながらなかった、とのことでした。WEBは私の得意分野、役に立つことができて、ちょっと鼻高です。

No.170:アップルパイを買いに出かけました (2021年03月31日)

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No.168:近況報告 (2021年01月31日)

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No.160:巣ごもり生活 (2020年05月31日)

 「巣ごもり生活はいかがですか。私はだいぶ慣れてきたような気がします」とメールすると、「巣ごもりの日々、全く馴染みません アハハ!Hさんは順応性が高くて羨まし!」との返信がありました。この順応性の高さこそ私の強みだったのかもしれません。アメリカ駐在にしても、製造業から広告業という全く異なる会社への出向にしても、それなりに楽しくやってこれたのも、この資質が大きな力となったのでしょう。


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