初めての小樽・札幌観光、札幌大通り公園のトウモロコシが楽しみでした。昨年の「青春18キップ」東北の旅の楽しさに味をしめ、今年は「北海道&東日本パス」、普通列車7日間乗り放題1万円での札幌・平泉の旅です。
パワーアップした今年の旅、自宅を朝7時に出て、宇都宮、黒磯、郡山、福島、仙台、一ノ関、盛岡、八戸と普通列車を乗り継ぎ、青森22時42分発寝台急行「はまなす」を使って翌朝6時に札幌、乗り換えて7時に小樽に到着しました。青森ではたくさんの若者がこのパスで「はまなす」に乗り込みます。若い女性も多く、幅広い人たちが利用するパスとなっているようです。比率的には少ないものの中高年も多く見かけます。時間的余裕のない子育て年代と、リッチな高齢者はさすがに見かけません。我々のような二人旅はごく僅か、中高年男性と若い女性の一人旅と若い男性のグループ旅が目立ちます。中高年は時刻表を持ち生真面目に、若い女性は小さな旅行バッグを持ちスマートに、若い男性グループは大きな荷物で仲良く、それぞれが旅を楽しんでいます。みんな元気で愉しげ、こんな旅をサポートするこのパス、ありがたいの一言です。
乗り継ぎ時間4分というところもあったものの、全て順調で24時間かけて予定通り小樽に到着しました。この高い信頼性、ここでも日本の鉄道ありがとう、です。小樽の市場でお寿司の朝食、かつての繁栄をしのばせる運河近辺でソフトクリーム、トウモロコシの食べ歩き、店頭で差し出されるチョコレートやチーズケーキの試食、などでお腹は北海道でいっぱい。「あれからニシンは どこへ行ったやら オタモイ岬の ニシン御殿も 今じゃさびれて オンボロロ オンボロボロロー」(石狩挽歌:昭和50年、北原ミレイ歌、なかにし礼詩、浜圭介曲)と唄われた贅を尽くしたニシン御殿を見学してから札幌へ、夜は居酒屋でのホッケやホタテ、と大満足の初日でした。
翌日からは札幌、盛岡、平泉、と南下の旅、秋雨前線も一緒に南下しての雨の合間の観光となりました。雨のため、札幌のトウモロコシは食べれなかったものの、盛岡で美味しいトウモロコシを、さらに盛岡三大麺のじゃじゃ麺、仙台のずんだ餅、宇都宮の餃子、とB級グルメを満喫し、普通列車のB級トリップを楽しむ、そんな旅が性に合っているのか、毎日が愉しく、あっという間の6日間でした。
もちろん、食べるだけなく、サッポロビール創立の地で北海道開拓史を学び、雨上りの札幌大通り公園でライトアップされたテレビ搭を眺め、宮沢賢治や石川啄木の青春の地、盛岡をぶらぶらと歩き、平泉の金色堂で藤原三代の栄華を偲び、芭蕉の句に思いをはせた旅でもあります。念のため。車窓から眺めた雨模様のなかでの緑の美しさも印象的です。日本は緑が美しい。
若いころに1度だけ乗ったことのある寝台列車、揺れと騒音であまり眠れませんでした。それに、もう夜行列車の歳ではありません。来年は夜行を使わない、函館までの旅となりそうです。普通列車で移動し、歩いて観光する、こんな旅ができるのは元気なうち、いつまで続けられるか分かりませんが、こうして各地を少しずつ見て、食べる旅、これからも続けたいものです。
今回は車中も含めて5泊6日、パス最終7日目は自宅から横須賀に海軍カレーを食べに行きました。おまけです。それにもう一つ、東京が一番暑かった1週間を不在としたため、今月の使用電力が昨年比45%減という嬉しいおまけもつきました。