定額給付金は小型デジカメと決めました。欲しいデジカメの価格はぴったし給付金二人分、妻との共同出資となり、色選択権は妻、選んだのはピンクでした。ピンクと聞いて少し引けましたが、まあ、写ればいいか、そんなにどぎついピンクでもないし、と買ってみると、これがかなりのすぐれもの、さすが最新鋭モデルと感心しています。
人の顔を認識してピントや露出を合わせるのは当たり前、逆光や夜景であることを検知して、背景と顔の両方が綺麗に写るよう、感度、シャッター速度、絞り、ストロボなどを自動調整してくれます。こういった場面で何回も失敗してきたわたしとしては「ありがたい」の一言です。手ぶれ補正も優秀で、夜景がクッキリ、ハッキリ写ります。だいぶ暗くなった鎌倉八幡宮で、手ぶれ補正のないカメラで地面に這いつくばるように撮影している友人を横目に、さりげなくシャッターを切っています。とにかく、楽に綺麗な写真が撮れるのです。
近づいてくる人の顔を追いかけてピントを合わせ続けたり、シャッターを切ったときに誰かが目をつむっているとそれを教えてくれたりもします。フィルムカメラでは考えられない機能で、デジカメにしかできない進化です。1988年に出現したというデジカメ、いまや一家に一台、いや一人一台かもしれません、というほど普及し、そのことが急速な進化を後押ししています。この進化はさらなる普及を後押しすることでしょう。カメラの難しい知識などなくても綺麗な写真が撮れる場面が飛躍的に拡大している、そんなことを実感しています。ありがたいことです。
2007年の11月に入手した小型デジカメもすぐれものでしたが、冬の日本海で、迫ってくる波を撮影中、突然大きな波に襲われて慌てて逃げる際に転んで石に叩きつけてしまいました。波でびしょ濡れになった靴やズボンのまま立ち上がってすぐカメラを操作してみると何の反応もありません。壊れたのです。外見上は小さなへこみが1カ所あるだけのカメラを手に、後悔しきり、靴の中の海水を捨てて、情けない思いで浜辺を後にしました。その後、2003年1月に購入した古い小型デジカメを使っていましたが、カメラサイズも写りも気にいらず、定額給付金を機に新規購入したのです。これが大正解、給付金ありがとう、そんな気持ちです。でも、その給付金、デジカメを買ってから1ヵ月以上も後の、先日やっと入金されました。そこは少し誤算でしたが。