今月は名古屋1泊での観光でした。名古屋と言えば名古屋城、そして金の鯱、本丸広場から大天守を見上げると、頂で黄金に輝く鯱が大天守を守っています。城に隣接した飲食店街・金シャチ横丁には実物大のレプリカがありました。本丸広場には、かつてそこにあった本丸御殿が、9年かけて復元され、6年前に完成公開されました。真新しく、美しく、きらびやかに、当時の姿を鮮やかに伝えています。
13棟からなる広い御殿のなかでも、三代将軍家光が上洛した際に増築した上洛殿は、襖絵、天井板絵、彫刻欄間、飾金具など、贅の限りを尽くしており、その豪華絢爛な造りにはただただ感心するばかりでした。江戸時代の人々は大きな驚きをもって見つめたことでしょう。
名古屋では、伊勢神宮につぐ尊いお社である熱田神宮も外せません。江戸時代、その門前町は東海道の宮宿として栄え、ここから隣の桑名宿までは七里の海路となっていました。このためか、熱田神宮には下知我麻(しもちかま)神社という、旅行安全の神様のお社があります。楽しい旅に欠かせない「安全」を、しっかり祈願してきました。賽銭箱がなく、お参りだけでしたが、ご利益を期待しています。
今回楽しみだったのが、朝ドラ「虎と翼」のロケ地でした。ときどき出てくる裁判所の階段は、名古屋市市政資料館の中央階段で、大正11年に名古屋控訴院として建てられました。大理石造りの重厚な階段で、正面には「罪と罰」のつり合いを意味する天秤をモチーフにしたステンドグラスがあります。朝ドラで人気、ということで、地元TV局が取材に来ていました。私も観光客として映ったかもしれません。ウエディングフォトのカップルもいました。
名古屋市役所本庁舎もロケ地です。竣工が昭和8年で、100mに及ぶ長い廊下があり、古めかしいエレベータ横には「階四」などと書かれています。「虎と翼」で、大理石の階段や長い廊下が出てくると、思わず、ここここ、と思ってしまいます。朝ドラを見る楽しみが増えました。
きしめん、味噌カツ、ひつまぶし、名古屋コーチンの親子丼などの名古屋めしもしっかりいただきました。名古屋は、乗換駅か通過駅であって、観光地という認識はあまりなかったのですが、とても充実した観光となりました。