暮し

No.001:定年の日

定年の日
よく晴れた定年の日の朝

 定年の日は感激も、感動も、感傷もなく終わりました。TVで見るような職場での花束や拍手、自宅での豪華な食事などはありません。仕事で忙しい日々が続く中で、自宅でのそれらしい会話といえば「定年なのに何んでこんなに忙しいんだ」という私のぼやきに「仕事があるだけいいじゃない」という妻の返答があったぐらいです。

 定年後も同じ職場に勤めるので節目という感じがあまりしないのは確かですが、勤務時間や収入は大きく変わります。それでも特別な日としなかったのは、夫婦二人で気楽に暮らしてきた私たちにはそれが自然で、これからも形にとらわれることなく二人でのんびり暮らしていこう、という暗黙の了解だったのでしょう。

 そんな定年の日を機に思いました、「俺のような者がよくここまでこれたなぁ」と。自然体というと聞こえはいいのですが、要するにボケーとしているのです。それでも若いころは仕事の実績を上げてきましたが、管理職になるころからそうはいかなくなりました。担当する商品開発が大幅に遅れ、自部門や関連部門に大変な迷惑をかけるようになったのです。もう少し頼りになる人間であればしっかりした計画で遅れなど出さず、もし遅れたとしても早めに手を打っていたに違いありません。そんな頼りない私を部下や上司が支えてくれました。だからこそここまでこれたのです。私の上司や部下はさぞかし迷惑だったでしょう。でも、なぜ支え続けてくれたのでしょう。自分なりに出した答えは「どんなときでも俺は前向きだったかなぁ」ということです。そうか、これからも前向きで行こう、これが定年を機に考えたことです。

 その日から1ヶ月が経ちました。それまで4kmだった通勤ウォーキングを11kmにしています。「前向きで行こう」の一つのつもりです。健康のためにある程度の距離を歩こうと始めたのですが、続けるなかで面白さを感じるようになり、出勤日以外でも朝11km歩く日がでてきました。朝2時間のウォーキングなので、時間に縛られていた定年前では無理だったでしょう。勤務時間の少ない定年後だからこそです。職場に急ぐことなくのんびり歩いていると、俺も定年になったんだなぁ、と実感することもあります。仕事中の会社員らしき人たちに途中で出会うと、その感を更に強くして、少し寂しい思いもあるのですが、自分のやりたいようにやれる喜びは大きく、そんな寂しさを十分に埋めてくれます。今のところは....

の記事

No.203:人生の転機となった学校 (2023年12月31日)

 「授業中もぼんやりしていることが多い」とか、「教科書を忘れて来る」、「えんぴつも持たずに登校する」とかを小学校の通信簿連絡欄に書かれていた私ですが、中学に入ってからは少しまともになりました。

No.198:睡眠は改善したものの・・・ (2023年07月31日)

 スマートウォッチによる睡眠の質が「良し」となる「睡眠スコア80以上」の日が続いています。記録し始めた昨年7月から、30日移動平均が75から80の間で上下していましたが、今年6月から80超えで安定し、現在82超えとなっています。ですから免疫力には少々自信があったのですが、7月に帯状疱疹になってしまいました。年金生活者にとって、健康維持は大切なお仕事、お務めのようなものですが、いろいろ努力しても歳には勝てない、ということなのかもしれません。

No.197:帯状疱疹になりました (2023年06月30日)

 痛みが一日中治まらず、夜眠れずに痛み止めを飲みました。原因は帯状疱疹だったのですが、痛み出してから1週間ほど経って首に発疹が出て初めて分かったのです。眠れないほどの痛みは数日でしたが、一日中の痛みは3週間ほど続き、その後も若干の痛みが1週間ほど続きました。

No.193:睡眠スコアその後 (2023年02月28日)

 今月、スマートウォッチの睡眠スコアが63になった日がありました。89~80が「(睡眠の質が)良い」で、79~60は「やや低い」、59~は「低い」なので、「低い」に近いスコアです。気のせいかもしれませんが、スコアが高いと体調が良いし、低いと寝不足感があります。

No.187:睡眠スコア (2022年08月31日)

 睡眠の質が「良い」の睡眠スコア80を越える日が増えました。睡眠スコアはスマートウォッチを着けて寝ることで測定します。今月前半2週間では、80を超えたのが2日、平均74.6でした。それが、後半2週間では80越えが6日あり、平均80.3と、平均で5.7ポイント上がりました。前半2週間は暑さのため昼間のウォーキングをやめており、後半2週間は、ジムマシンでの屋内昼間ウォーキングを始めています。運動量の違いが、睡眠の質の違いになった、ということだと思います。

No.183:帝国ホテル特製フレンチトースト (2022年04月30日)

 京都、横浜、シカゴ、銀座など、「おしゃれ」を連想させる地域が勤務地でした。そして今、内幸町の帝国ホテル東京となり、「高級」という響きが加わりました。おしゃれや高級とは最も縁遠い私が、そんなところで働くなんて、不思議なめぐり合わせです。最近暑くなってきて、半そでTシャツでの出勤、そんな恰好だと帝国ホテルに入れてもらえないわよ、と妻に言われながら出かけます。

No.182:マンションの売却 (2022年03月31日)

 貸していたマンションを売却しました。入院中の長兄が自宅を売ろうとしたのですが、そのうち物事の判断ができなくなり、売るに売れない状況になりました。家が売れたのは長兄が亡くなってからです。そんなことがあって、80歳までには売却しておきたいと考えていました。

No.181:勤務先は帝国ホテル (2022年02月28日)

 事務所のボスが事務所兼自宅を売却して新しいマンションを購入しました。マンション完成まで2年弱あるので、それまでを帝国ホテル東京で過ごすと決め、昨年の12月からホテルに住んでいます。このため、私の勤務先が帝国ホテルとなり、それまで歩いていた自宅から新宿が、自宅から内幸町となりました。

No.175:囲碁三昧の日々 (2021年08月31日)

 「何で(事務所に)来ないの!!」と事務所のボスに責められぎみです。事務所への往きは歩きなので、感染の危険は渋谷スクランブル交差点付近ぐらいですが、帰りは電車なので、小さいとはいえ感染リスクがあります。感染力の強いデルタ株で感染が爆発しており、どこに感染者がいるか分かりません。それに、感染したら自宅療養、という切迫した医療状況なので、避けることができるリスクは避けるべきでしょう。

No.174:月を眺めるひととき (2021年07月31日)

よく出会う80代と思われるお二人、ご夫婦に違いなく、女性は杖代わりのように男性の腕をつかんでゆっくりゆっくり歩いています。お二人に出会うのは夕食後の妻との散歩のとき、我々の10年後を想像してしまいます。どちらかを杖代わりにして散歩しているでしょうか。お二人の歩きはおそらく健康のためでしょう、敬意をもって見つめています。


タイトルとURLをコピーしました