知り合いから大きなカブ(聖護院大根)をいただいたので千枚漬けを作ってみることにした。
最大の問題はこの大きなカブをどうやってスライスするのかであった。包丁では直径が大き過ぎ、しかも硬くて歯がたたない。スーパーで買ってきた千枚漬けをよく調べるとカブを横方向に一定の厚みで均一にスライスしている。ノギスで測るとその厚さは1.5mm。ハムをスライスするような機械を使っているのだろうか。いろいろと考えた末、カツオブシを削るようなカンナを試作してみることにした。
このカブをスライスするために必要な刃渡りは22cmになる。ホームセンターで3.5mm厚の鋼板を手に入れ、グラインダーで荒削りしたあと砥石で仕上げた。本体は物置にあった合板とアルミ材を使い、ネジで刃の高さを調節できるような構造にした。かくして、巾23cm、長さ45cmの巨大なカンナが完成した。
実際にスライスしてみると思ったように行かない。丸くスライスできず半月状に途中で切れてしまう。刃の高さを調節したり、カブを押し当てる力を加減したり、試行錯誤の結果何とか丸く均一にスライスできるようになった。試作品にしては大成功である。
家内がインターネットでレシピを調べ、樽に漬け込んだ。どんな千枚漬けができるか、楽しみだ。
赤く熟した柿の実をついばみにメジロが飛んでくる。チーチーというやさしい声で鳴きながら枝の間をちょこちょこと動き回っている。名前のとおり白く縁取りされた目、黄緑色の小さな体、身近で親しみのあるかわいい野鳥だ。