Mさんのページ −多彩な趣味をもつ友人Mさんのページ−自由研究 No.081-100 |
目次
No.100:木彫り-U
No.099:蛇の抜け殻
No.098:シソの実
No.097:胡蝶蘭
No.096:ソフトボール
No.095:人参
No.094:秋明菊
No.093:チャドクガ
No.092:布袋葵
No.091:アブラゼミ
No.090:アメリカザリガニ
No.089:韮
No.088:ねこじゃらし
No.087:トカゲ
No.086:金魚
No.085:アゲハチョウ
No.084:ミノムシ
No.083:木彫り
No.082:モグラ
No.081:ドクダミ |
木彫り-U木彫りのための木材を探していたところ、近くの廃材置き場で手頃なヒノキの丸太を見つけ、 管理人と交渉してもらって来た。皮を剥ぐと白い木肌が現われ、節は少なく木目も良さそうだ。 新しい木の香りもいい。美術全集などを見ながらあれこれ考え、このヒノキで観音様を彫ってみた。 知人から工具の使い方やアウトラインの取り方についていろいろとアドバイスを受け、少しずつ彫り始めた。 本の写真や絵では、目や口元、指の形、衣の襞など微妙なところがよく分からない。 実物を確かめようと、美術展や観光地の古寺、さらには町の石材店まであちこち見て回った。 度重なる彫り直しでだいぶスリムになったが、なんとか仕上げることができた。 前回使ったケヤキは材質が堅く、ノミを駆使してコツコツと彫り上げた。それに比べ、ヒノキは最適な質感である。 ノコギリで切り込みを入れながらナタやノミで荒彫りした後は、彫刻刀や切出しナイフで仕上げる。 版画用の彫刻刀を物置から引っ張り出して研ぎなおした。切出しナイフは父が果樹類の継木に使っていたものだ。 入り組んだ細かい部分を彫るために、カッターナイフの先をグラインダーで研磨して自前の工具もいくつか作った。 木を彫るだけでなく工具を作ることまで、木彫りは奥が深く大変面白い。 実際に自分で苦労すると仏像を見る目も変わり、神社仏閣めぐりや美術鑑賞の楽しみが増える。 |
蛇の抜け殻植木の根元で30cm位の蛇の抜け殻を見つけた。 夏のころ、庭の草むしりをしているときに小さな蛇を見かけたが、あのときの蛇の抜け殻かもしれない。 涼しくなったので蛇も衣替えをしたのだろうか。 我が家の周りに生息する蛇は、ヤマカガシやアオダイショウが多い。 よく雑木林の中で、木登りして鳥の巣を狙っているアオダイショウを見かけたりする。 マムシは少ないようだがたまに土手の上を歩いていて独特の三角頭の蛇に突然出くわしてドキッとすることがある。 マムシの方も人間に驚くのかスーッと草むらの中に逃げ込んでしまう。 マムシと聞くと毒を持っていて大変危険な蛇のイメージだが、毎日かなりの人が土手の上を散歩しているのに咬まれたという話を聞いたことがない。 いたずらさえしなければ恐れることはない。 昔、母が、蛇の抜け殻は金運を呼ぶと言って、預金通帳と一緒にたんすの引き出しに大切そうにしまっていたことを思い出した。 |
シソの実庭の片隅に青ジソが生えている。 夏のころは、葉を刻んで冷奴やソーメンの薬味として、また、精進揚げにして香りを楽しんだ。 秋になって枝の先に小さな実をたくさん付け、もう一度香りを楽しむことができる。 家内がボールいっぱい取って塩漬けにした。 シソはインド、ミャンマーから中国の山岳地帯を原産とする1年草だ。 特有の匂いのせいか害虫が殆んどつかない。生命力が強く、落ちた実から芽が出ていくらでも増える。 枯れた株を引き抜いて落ち葉などと一緒に積んでおくと翌年その場所に固まってごっそりと芽が出て驚く。 最近シソは、花粉症などのアレルギー性疾患に効くともいわれている。 塩付けはプチプチとした食感がいい。呑み過ぎた翌朝などは、熱いご飯に振りかけるとシソの香りで食欲が回復する。 しばらくは食膳の友として楽しめそうだ。 |
胡蝶蘭何年か前に知り合いからいただき、植え替えて育てていた胡蝶蘭の花が咲いている。 開花したのは7月末。その時には、お盆の頃までもつかな、 と思っていたら、お彼岸を過ぎ10月になってもまだ咲き続けている。 植物図鑑には、条件さえよければ2〜3ヶ月は咲き続ける、と書いてあるがよほど部屋の環境が合っていたのかもしれない。 茶の間の窓際に置いて時々家内が水をやっていただけなのだが。 「いったい、いつまで咲いているつもりなんだろうなぁ」 「花だって世話している人の心が分かるんだから、そんなこと言うと萎れてしまうよ!」 |
ソフトボール毎週日曜日は早朝から近くの小学校の校庭でソフトボールの練習がある。 チームの名前はスパイダーズ、もう25年も続いている。 若い人が入ってこないのでずっとレギュラーで、ポジションはライトだ。 春と秋に開催される地域の大会には毎回出場している。 どうも試合になると練習の時は難なく取れたフライをポロリとやってしまう。 我がCPUはバッターがボールを打った瞬間にボールの速度、方向などのデータを即座に計算してグランド上の空間に仮想放物線を描き、 落下点を予測する。空中を飛ぶボールは、風に流されて軌道が変わるので時々刻々データを修正しなくてはならない。 校庭の場合、校舎の屋根や旗のポールなど高い位置にある固定物が視野に入り、 それらを基準としてボールの位置を正確に読み取ることができる。ところが大会が開催される河川敷のグランドは、地面と空だけである。 空中を飛んで来るボールの位置をつかむにも基準となる対象物がない。だから … 。 こんな言い訳を考えながらプレイするのでますますエラーする。 それにしてもイチローはすごい。 打率では決して負けていないのだが … 。 |
人参今年は家庭菜園に三寸人参を蒔いた。例年にない梅雨の長雨やアゲハの幼虫の襲撃などがあったが順調に成長して、 名前のとおり三寸くらいになり収穫時期を迎えている。 西洋種の人参、いわゆる三寸人参にはβ-カロチンが豊富だ。β-カロチンは体内でビタミンAに変換される。 ビタミンAの1日の所要量は人参約半本でクリアできるとか。その他人参には多くのビタミンやミネラルが含まれる。 取れたては生が美味い。味噌をつけてかじると人参特有の香りと甘味が口の中に広がる。葉は天婦羅にする。 自分で栽培した野菜は味も格別だ。 |
秋明菊毎年、彼岸の頃になると庭の秋明菊が咲く。母が生前知人から譲ってもらい大切に育てていた株だ。 前はピンクと白の花が混じって咲いていたがいつの間にか白だけになりピンクは無くなってしまった。 シュウメイギクはキク科ではない。アネモネなどと同じキンポウゲ科の多年草である。 元は中国原産の植物で、上海からヨーロッパに運ばれ、ネパール原産のアネモネと交配されて多くの園芸品種ができた。 学名はアネモネ・ヤポニカと日本原産のように呼ばれている。花びらに見えるものは花びらではなく、萼片が花びら状になったものだ。 我が家の植物にもそれぞれのルーツがあり、咲いた花はさまざまなことを思い出させてくれる。 |
チャドクガ庭の椿や山茶花の垣根にチャドクガが大発生した。葉の上にびっしりと並んで葉を食べている。 放っておくと丸坊主にされそうだ。 チャドクガは年2回発生し、春の発生を見逃すと秋にも発生する。 体に数万本もの微細な毒針毛を持っていてうっかり触れると発疹ができ、激しいかゆみに襲われる。 この毒針毛は幼虫が脱皮した抜け殻にも長い間残っているので冬に枝を剪定していてやられたことがある。 農薬は使いたくないのだが仕方がない。 古い手押し式の噴霧器が壊れてしまったのでホームセンターで電動式噴霧器を買ってきて、スミチオン乳液を1000倍に希釈して散布した。 時々大発生するが、何が影響しているのか不思議である。この毛虫にも天敵がいるのだろうか。 |
布袋葵金魚と一緒に買ってきて池に浮かべたホテイアオイ(布袋葵)の株が増えて、水面を埋め尽くすほどになった。 ホテイアオイはミズアオイ科の水草で、葉の下が空気を含んで球状にふくらみ、 浮き袋の役割をしている。その形が布袋様のお腹に似ていることからこの名前がついたそうだ。別名ウォーターヒヤシンス。 熱帯アメリカ原産の多年草だが日本では冬になると枯れてしまう。 葉の間から1本の茎が伸びだして淡紫色の花が咲いた。一番上の花弁1枚にだけ蝋燭の炎のようなオレンジ色の斑があるかわいい花だ。 金魚も水の中から花を見ているようだ。 |
アブラゼミ突然アブラゼミがジージーと大騒ぎする鳴き声が聞こえてきた。 外に出て見たらクモの巣に引っ掛かってバタバタやっている。糸伝いに巨大なオニグモが近づき襲いかかった。 次の瞬間、アブラゼミは静かになってしまった。毒でも注入して麻痺させたようだ。 やがて糸でぐるぐる巻きにされ軒下に運び込まれていった。 これまで6年もの間地中にいて、やっと明るい地上に出て来たのに。クモのやつ、なんということを。 尤も、昔は夏休みの宿題とか言ってもっと残酷なことをしていたのだが … 。 |
アメリカザリガニ最近、水田の水路などでよく見かける。農薬のせいか一時期は殆ど姿を見なくなったが再び増えているようだ。 身近な生物で水辺の遊び相手であった。 アメリカザリガニは食用ガエルの餌として1927年に神奈川県に持ち込まれた。 その数たったの20匹。そのうち何匹かが逃げ出し、僅か数十年で北海道を除く日本全国に生息域を広げたというからその繁殖力には驚く。 雑食性で小魚やオタマジャクシ、水生昆虫から水草まで何でも食べる。庭の池に放したら金魚が全部食べられてしまった記憶がある。 久しぶりに釣りに行った。昔はカエルを捕まえて餌にしたが残酷なのでスルメにした。 挟んで穴に入ろうとするところをそっと引き上げて網ですくう。真っ赤に染まった見事なザリガニだ。 田んぼのロブスターなどと呼ばれているが、キャッチ・アンド・リリースした。 |
韮庭の隅に雑草に混じって韮が生えている。いつもこの時期になると小さな白い花をたくさん咲かせ種子を実らせる。 韮はユリ科でアジア原産、学名 Allium tuberosum (Allium は「ニンニク」の古いラテン名で「匂い」という意味)葉には独特の匂いがあり、 ビタミンAとカロチンを多く含み、消化を助け、風邪の予防効果もある。 漢方では種子を乾燥させたものを「韮子(きゅうし)」といい、胃腸薬などに用いられる。 韮の効能を雀に教えてもらい命が助かったのでお宮を建てて雀を祀った、という栃木県の民話がある。 (宇都宮市 雀宮町の地名の由来になっている) 時々、葉を刈り取って野菜炒めや御浸しにする。スーパーで買ってくる韮より繊維質でやや硬いが香りは良いようだ。 夏バテ防止の我が家の薬草である。 |
ねこじゃらし道際にねこじゃらしが生い茂っている。 学名 Setaria viridus 、一般名はエノコログサ、イネ科に属し日本をはじめ世界の温帯地方に広く分布している。 穂の形が犬の尾に似ていることから漢字では狗(犬)尾草と表記、「狗の子(子犬)」、あるいは「犬っころ」が転じて「エノコロ」になったとか。 英語では Fox tail grass と言うらしい。 名前のとおり子供のころに猫をじゃらして遊んだ記憶がある。ひょっこりひょうたん島には、ねこじゃら市があった。 懐かしいどこか親しみのある雑草である。 |
トカゲ夏の強い日差しの下でトカゲが気持ちよさそうに日光浴をしている。 トカゲは冷血動物のためこうやって体温を高めておかないと素早く動き回れない。太陽の光で充電しているようだ。 近寄ってよく見るとかわいらしい顔をしているがどうも怪しげで親しみの持てない生き物である。 庭石の陰などから顔を出して、じっとこちらの様子をうかがっていたりする。漢字で蜥蜴などと書くと妖艶な美輪明宏の世界を連想してしまう。 草むしりをしているとあちこちで出会う。時々尾の無いトカゲも見かける。 餌のミミズや昆虫類を探してうろちょろしているうちに敵に襲われ、危うく命拾いしたトカゲだろう。 昔、親猫がくわえて来たトカゲをもらった子猫がピンピンと激しく動く切れた尾の方にいつまでもじゃれついていたことを思い出す。 |
金魚庭の真ん中に小さな池がある。 昔、父が知り合いから譲ってもらったコンクリート製の防火用の水槽を利用して作ったものだ。 近づくと金魚が水面に集まって来て、口をパクパクさせて餌を求める。かわいいものだ。 ところが、せっかく育った金魚が次々といなくなってしまう。 昨年の夏に5匹ほど放したところ、病気で死んだ金魚もいたが1匹だけになってしまった。 我が家の庭は近所の雄猫の縄張りになっていて毎日一回巡視がある。 垣根をくぐって侵入して来て、犬のように後足は上げないが要所ごとに小便をかけ、臭いで縄張りの印を付けながら悠々と通り抜けて行く。 時々池の中をのぞいては水をピチャピチャとなめて行く。犯行現場を目撃したことはないがどうもこの雄猫の仕業らしい。 休みに池の底を掃除して、100円の金魚3匹とホテイアオイを買って来て入れた。 猫対策のネットも張った。毎朝餌をやりながら、「いいか、猫がのぞいたらパクパクやってないで底に潜るんだぞ。」と教えているが … 。 |
アゲハチョウ家庭菜園の雑草をむしっていたら、ニンジンの葉の上に巨大なアゲハチョウの幼虫を見つけた。 身体の模様からキアゲハの幼虫らしい。 無農薬栽培をいいことにせっかく育った葉をむしゃむしゃとものすごい勢いで食べている。 殺虫スプレーでも噴霧してやっつけたいところだが羽化した時の姿を思うとそれもできない。 蝶になったら飛んで来いよ! と、つまみ上げ、フェンスから手を伸ばして隣の畑に放してやった。 |
ミノムシ山茶花の垣根を刈り込んでいたらミノムシを見つけた。まわりを見るとあちこちの枝にいくつもぶら下がっている。 昨年の夏、オオミノガが大量に発生したようだ。 オオミノガは、蓑の中で終令幼虫のまま越冬し、4月下旬から5月上旬に蛹になり、6月から8月にかけて羽化する。 蛾の形になるのは雄に限られ、雌は翅も脚も無いまま蓑に留まる。雌は特有の匂いを出して雄を誘う。 雄の訪問を受けた雌は、蓑の中に1000個以上もの卵を産卵して生涯を終わる。 20日前後で幼虫が孵化し、蓑の外に出て糸を長く延ばし垂れ下がり、風に揺られて新しい枝や葉に移って行く。 蓑の中でじっと雄を待っていたのに、枝と一緒に切り落されてゴミとして処分されてしまった。 |
木彫り知人の招待で円空彫りの個展を見に行った。原木をダイナミックに刻んだ仏像は、素朴な中に温もりがあり、 見ていると気持ちが和んでくる。ノミの先に込められた作者の心が伝わってくるようだ。 自分も彫ってみようと思い、雑木林の中に転がっていたケヤキの丸太を頂いて来た。 版画の経験はあるが三次元の造形は全くの初めてである。写真集を見ながらノミとナタを駆使して彫り始めた。 やはり難しいのは顔、ノミの当て方ひとつで表情が全く変わってしまう。さまざまな方向から眺めながらの試行錯誤であったが何とか形になった。 どんな仏像なのか調べてみると、これは護法神で仏法や仏教徒を守護する神(仏)。 仏教の宇宙説にある霊山、須弥山(しゅみせん)の四方を睨み、邪悪の侵入を防ぐ役割を担っているそうだ。 何の知識もないまま彫ったが、大変奥の深い世界を垣間見たような気がする。丸太はまだ沢山あるので、いろいろチャレンジしてみたい。 |
モグラ朝、門のそばの敷石に沿ってこんもりと土の山が並んでいるのを発見した。どうも夜中にモグラが無断でトンネル工事をしたようだ。 我が家の庭は、落ち葉はそのまま腐敗させ、除草剤などの農薬もいっさい使わないのでミミズがたくさん発生している。 それを狙ってモグラがやって来る。 モグラはハリネズミなどと同じ仲間で、目は退化して視力は殆ど無いが嗅覚と聴覚は極めて敏感だ。 餌となるミミズや昆虫を探して夜は地上も這いまわる。昔、猫が座敷にくわえて来て、 じゃれて遊んでいるうちに押入れの布団の下に逃げ込んでしまい、家族で大騒ぎした記憶がある。 午後から雨になり穴の中に雨水が流れ込んでいる。どこに避難しているのか気になった。 |
ドクダミほの暗い木立の下などの湿った場所を好む草で、葉や茎には独特の強烈な臭いがある。 何か毒でも含まれているのではないか、ということから毒溜め、 それがドクダミへと変化してこの名がついたと言われている。 漢方名は『十薬』と呼ばれ、煎じて飲めば、便秘症、風邪、蓄膿症、耳鳴り、胸の痛み、のぼせ、胃酸過多、 高血圧、動脈硬化、冷え性、等々数え切れないほどの効能があるそうだ。 梅雨の頃、他の花達に負けじと小さな白い花を精一杯咲かせるのだが、いつも草取り戦争(自由研究 No.033)の犠牲になってしまう。 |
2006年6月-11月 M |
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